西岸地区で続いた暴力の波:イスラエル兵2人死亡 2018.12.17

ヨセフ・コーヘン伍長(19)左 ヨベル・モル・ヨセフ軍曹(20)写真:Haaretz
先週1週間は、毎日のように、西岸地区で暴力と乱闘の波が続いた。9日の最初のテロから1週間たった16日、一応の落ち着きは取り戻したようではあるが、背後にハマスとイランがからんでいるとみられ、今後の動きが懸念される。

一方、イスラエル国内では、国防相も兼任しているネタニヤフ首相の西岸地区での防衛対策と、テロへの報復措置は、十分でないとする抗議の声が、閣僚からもあがっている。

<西岸地区で毎日のようにテロ事件と乱闘>


9日(日)、西岸地区の入植地オフラのバス停で、パレスチナ人による走行車からの銃撃テロがあり、妊婦(21)を含む7人が負傷、胎児が死亡したテロ事件。イスラエル軍は12日(水)夜、この事件に関わったサレ・バルグーティ(29)をナブルスで射殺した。

その数時間後、10月にバルカン産業パークでイスラエル人2人を殺したアシュラフ・ナアルワ(23)を追い詰め、逮捕を試みたが、武装していたため射殺した。

ちょうどその頃、12日(水)深夜早朝、エルサレム旧市街ハガイ通りでは、パレスチナ人が、超正統派男性をナイフで襲撃し、失敗。付近にいた国境警備隊員たちに向かっていき、男性隊員1人が、かろうじて目を外して顔を刺され、女性隊員1人が足を刺された。テロリスト(26)は、警備隊がその場で射殺した。

https://www.timesofisrael.com/two-police-officers-said-wounded-in-suspected-old-city-stabbing-attack/
テロ現場のバス停 写真:Haaretz
13日(木)11:15、9日のテロ事件のあったオフラから5キロで、入植地ギブアット・アサフ近くの国道60号線上のバス停で、再び走行車からの銃撃があり、イスラエル兵のヨセフ・コーヘン伍長(19)、ヨベル・モルヨセフ軍曹(20)の2人がその場で死亡。もう一人の兵士と女性が重傷となった。

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北の盾作戦:トンネル4本目摘発 2018.12.17

レバノン国境にいるイスラエル軍 写真:Times of Israel
北の盾作戦を続けているイスラエル軍は、16日、今週末、4本目のヒズボラの地下トンネル4本目を摘発したと発表した。軍が管理しているので、市民の安全に問題はないという。

https://www.timesofisrael.com/idf-finds-fourth-hezbollah-attack-tunnel-dug-into-israel-from-lebanon/

16日、リブリン大統領が、北の盾作戦の現場を視察した。大統領は、「ヒズボラは、レバノンの保護者だと言っているが、イスラエルを戦争に引き入れて、最終的にはレバノンを滅ぼそうとしている。」と語った。

なお、ネタニヤフ首相ば12月12日に現場視察を終えている。

https://www.timesofisrael.com/rivlin-warns-hezbollah-will-lead-to-destruction-of-lebanon/

<イラン軍航空機がIDにロシアの旗を使用>


イスラエルが北の盾作戦を開始したのは、シリア内戦が終焉に向かい始めたことから、ヒズボラとイランがいよいよイスラエル攻撃に乗り出してくる可能性が出てきたからである。

イスラエルが最も懸念するのは、シリアにイランが進出していることで、イスラエルは時々シリア内のイラン軍事拠点を攻撃している。

しかし今年9月、イスラエルの攻撃に対し、シリア軍が放った迎撃ミサイルが、あやまってロシア軍機を撃墜するという事故が発生してしまった。以来、ロシアはイスラエルに対し、冷たい態度を取り始めている。

ロシアは、この事故は、イスラエルが、攻撃計画をロシアに通報するのが遅すぎたことが事故の原因だと考えているからである。イスラエルはこの事故についての詳細な報告書をロシアに提出したが、ロシアはこれを拒否した。

Yネットによると、ロシアは、イラン機にロシアの旗を使わせて、イランを守っていることがわかった。ロシアの旗をつけている限り、イスラエルは攻撃できないからである。

イスラエル軍高官の代表団は、先週、モスクワを訪問し、イスラエルとロシアの今後の協力体制について協議した。報告はないが、どうも芳しい結果は得られなかったもようである。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5425367,00.html

オーストラリア:西エルサレムがイスラエルの首都 2018.12.17

スコット・モリソン首相(オーストラリア)写真:Times of Israel
オーストラリアのスコット・モリソン首相は、15日、オーストラリアは、西エルサレムをイスラエルの首都認めるとの正式発表を行った。

統一エルサレムではなく、西エルサレムだけをイスラエルの首都と認めることを正式な見解として発表するのは、ロシア(2017年発表)に続いて2国目になる。

モリソン首相は、1967年の国境線を国境と認める(東エルサレムはイスラエルではないということ)とし、東エルサレムは将来のパレスチナ人の国の首都になると述べた。

しかし、オーストラリア大使館の移動については、イスラエルとパレスチナの間に和平が成立してからとして、移動はさせない方針である。

https://www.timesofisrael.com/australia-recognizes-west-jerusalem-as-israels-capital/

これは当然、イスラエルにとっては残念なことだが、パレスチナ人も歓迎していない。

パレスチナ自治政府は、正式にはエルサレムをパレスチナの首都とすることを目標としているのであって、オーストラリアが、勝手に東だけを首都とするということは、失礼なのである。

パレスチナ自治政府のサエブ・エレカット氏は、これを無責任だと反発した。

また、オーストラリアに近いイスラム教国、マレーシアと、インドネシアは、たとえ西だけであってもエルサレムをイスラエルの首都と認めたことに反発している。

オーストラリア政府は、市民に対し、周辺イスラム教国への渡航にあたっては注意するよう警鐘を鳴らしている。

https://www.timesofisrael.com/australia-stands-by-jerusalem-decision-after-backlash/

<諸国大使館のエルサレム移動は暗礁!?>


5月にアメリカが、大使館をテルアビブからエルサレムへ移動した際、ネタニヤフ首相は、複数国が、アメリカに続いてエルサレムに大使館移動を検討中と述べていた。

しかし、事はそう甘くなさそうである。アメリカに続いて、グアテマラとパラグアイがまもなく大使館をエルサレムに移動させたが、パラグアイは、すでに大使館をテルアビブに戻してしまった。

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西岸地区・銃撃テロで妊婦重症・胎児死亡 2018.12.13

シーラさんと夫 写真:Times of Israel
9日午後9時すぎ、西岸地区入植地オフラで、バス停にいた人々に向かって、走行中の車から銃を乱射するというテロが発生した。このテロで、妊婦1人を含むユダヤ人7人が負傷した。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5422732,00.html

妊婦は、シーラ・イシュ・ランさん(21)で、上半身に銃撃を受けて重傷となったが、その後意識を回復し、現在、状態は安定している。しかし、シーラさんが出血多量に陥っていたため、胎児(30週(7ヶ月半)男児)は、帝王切開で取り出され、新生児ICUで保護されていた。しかし、4日目の13日夜、死亡した。

死亡した男児の葬儀は、病院にいる両親不在の中、祖父母らと数百人が集まって執り行われた。ユダヤ教律法により、男児はアミアド・イスラエル(イスラエルの民は永遠に)と名付けられたのちに葬られた。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/256083

シーラさんの夫で胎児の父親のアミハイさんも現場にいて負傷し、同じ病院に搬送されている。シーラさんの証言によると、アミハイさんは、シーラさんを守ろうとして負傷したとのこと。2人は、シーラさんの意識が回復したのち、病院で再会をはたしている。

今回の被害者7人は、このバス停付近の事故で亡くなった人を記念し、ハヌカの最後のろうそくに火を灯す行事に参加したのちにバスを待っていて被害にあった。被害者の中には、16歳少女2人も含まれていた。

<イスラエル軍:大規模踏み込み捜査:3日目に犯人射殺>


テロ事件発生時、現場近くにはイスラエル兵がいて、犯行車両に発砲したが、車はそのまま走り去った。イスラエル軍は、ただちに現場付近でラマラ近郊のパレスチナ人地区シルワドとアル・ビレへ、大規模部隊による踏み込み捜査を行った。

翌10日には、ラマラ近郊のパレスチナ公共放送ワファへの踏み込み、監視カメラの押収などが行われた。イスラエル軍の踏み込みにより、アッバス議長官邸近くを含む複数地点で小規模な衝突が発生し、負傷者も出た。

https://www.timesofisrael.com/idf-hunts-palestinian-gunmen-raids-pas-official-wafa-news-agency-in-ramallah/

捜査が始まって3日後の13日夜、胎児が死亡した数時間後、イスラエル軍はラマラ北部のスルダで、オフラでのテロを行ったとみられるパレスチナ人、サレ・バルグーティを、タクシーに乗っているところを射殺した。タクシーに同乗していて負傷したパレスチナ人は、イスラエルの病院に搬送されたとのことである。

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北の盾作戦の本質:高リスクで効果に疑問も 2018.12.13

国境のイスラエル兵 写真:Times of Israel
4日に始まったヒズボラの越境地下トンネルの摘発は、今も続けられている。イスラエル軍は10日、3本目のトンネルを発見したと発表した。

しかし、トンネルは、レバノンとの国境ブルーラインの130キロに沿って数十本はあるとみられ、これらを全部みつけて破壊するためには、相当な時間がかかると思われる。ニュースでは当初、北の盾作戦は、数週間はかかると言っていたが、今は数ヶ月はかかるという説明になっている。

ヒズボラからの公式の声明はないが、イスラエル軍の働きを嘲笑するかのように、ネット上に、作業現場の位置(国境全体に分かれて5箇所)やイスラエル兵らが休憩している様子などの写真をアップした。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Hezbollah-The-Resistance-can-infiltrate-IDF-positions-574042

北の盾作戦について、ニュースでは、イスラエル軍がうまく先手をうったというニュアンスえで報じられているが、国際対テロ研究所で、特に地下戦略に詳しいダフナ・リッチモンド・バラク博士は、北の盾作戦は、かなりのリスクを伴う割に、結局、イスラエル側での作業だけでは、完全な解決にはなりえないと指摘する。

バラク博士が警鐘を鳴らすリスクは以下の通り。https://www.m-central.org/video/#lg=1&slide=0

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混乱のヨーロッパ:ユダヤ人90%が反ユダヤ主義悪化を懸念:EU調べ 2018.12.13

落書きされたフランスのユダヤ人墓地 写真:NYT
ヨーロッパでは、難民の流入とともに、国粋主義や極右派勢力が台頭し、イギリスもEU離脱をめぐって混乱をきわけるなど刻々と、混乱にむかっている。

ヨーロッパでは、社会、特に経済が混乱すると、反ユダヤ主義が台頭するという歴史的パターンがある。現在のヨーロッパが1930年代(ナチス時代)に酷似してきたと指摘するユダヤ人は少なくない。

EUが今年5-6月に、加盟国12カ国(ネット上16000人のユダヤ人が回答)で行った調査結果として10日に公表されたところによると、ヨーロッパ在住のユダヤ人の90%近くが、反ユダヤ主義が、過去5年間で悪化したと答えた。また30%が、昨年中になんらかの嫌がらせを受けたと答えた。

https://www.timesofisrael.com/unprecedented-eu-poll-finds-90-of-european-jews-feel-anti-semitism-increasing/

反ユダヤ主義を経験する国として最も回答が多かったのはイギリスだったが、危険度としては、フランスが最も深刻と目されている。

フランスではここ数週間、マクロン政権に反発するイエローベストの暴動(以下に解説)が各地で発生しているが、Yネットによると、この運動から反ユダヤ主義へ移行するサインがすでに現れているという。

パリとマルセイユの大通りでは、「マクロンは、ユダヤ人のあばずれだ」と書かれたバナーが掲げられた。これとともに広がっているメッセージは、「ユダヤ人がマクロンを大統領にして裏で糸を引いている。金持ちの税金が下がり、今の経済状況を招いたのはユダヤ人だ。」ということである。

またイエローベストの群れがハバッド派のハヌカに招かれ、「ユダヤ人は、我々に食べ物がないときにハヌカを祝っている」と訴えるビデオも、ユーチューブに登場した。(すでに削除済み)

8日土曜、シャンセリゼ通りにあるユダヤ教ハバッド派シナゴーグでは、安全のため、安息日に初めて一時、扉を閉めたという。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5424971,00.html

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北の盾作戦:レバノン国境で何が起こっているか 2018.12.08

南レバノンからイスラエルへのトンネル 資料:IDF
4日(火)から始まった北の盾作戦ーレバノン南部クファル・キラ周辺からイスラエル領内に続く地下トンネルの、イスラエル領内での摘発、破壊ーは、悪天候の今もまだ続いている。実際に活動中であったトンネルは、今の所1本だが、他にも複数あるとみられ、作業は数週間からそれ以上に及ぶとみられる。
国境で作業中のイスラエル軍部隊 写真:Jerusalem post
メトゥラの住民たちは、以前から、トンネル掘削の音を聞いていたので、イスラエル軍がトンネルの摘発を「やっとはじめてくれた」と緊張の中にも安堵の様子である。女性たちは、ハヌカのスフガニヨットを、作業にあたっている兵士たちに差し入れしたりしている。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Watch-The-Mood-in-Metulla-as-IDFs-anti-tunnel-operation-is-well-underway-573773

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<ネタニヤフ首相:最大の敵は、ハマス・ヒズボラの背後にいるイラン>

ミスガブ・アムから南レバノンの村 イランの側あり 写真 オリーブ山便り
ネタニヤフ首相は、作戦が始まった火曜の記者会見で、数週間前に、ガザから500発近いミサイルと受けながら、大きな反撃に出なかったのは、北部でのこの作戦の直前であったからだと語った。

ネタニヤフ首相は、ハマスの背後にも、ヒズボラの背後にもイランがいるといい、イスラエルにとっての最大の敵はやはりイランであると語った。そのイランが今、シリアに進出してきているので、イスラエルは、防衛のために、まず北部で行動を起こしたと語る。言い換えれば、南部より北部を優先したということである。

イスラエル軍の発表によると、シリアとレバノンの国境にロシアが部隊を配備しており、ヒズボラは、予定ではもっと誘導ミサイルを増やせていたはずだが、誘導できるミサイルはまだ一部にとどまっているとの見解も明らかにした。つまり・・状況が手に負えなくなる前に介入できたと言っているわけである。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5421061,00.html

<国際社会に理解を求めるイスラエル>


ネタニヤフ首相は、4日の記者会見で、トンネルは、イスラエル人に害を与えようとするテロ目的で作られたヒズボラ(イラン支援)のトンネルであると断言。イスラエルの主権を著しく犯すものだとして、ヒズボラにこれを許したレバノンに責任があると訴えた。

https://www.timesofisrael.com/netanyahu-hezbollah-tunnels-part-of-plan-to-capture-parts-of-galilee/

この他、イスラエル軍と、イスラエル外務省は、積極的にトンネルに関する情報とともに、ヒズボラが、2006年のレバノン戦争後に採択された国連安保理決議1701に違反していることなど、映像を通して世界に発信し、国際社会にヒズボラへの制裁を呼びかけている。

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イランに立ち向かうアメリカ 2018.12.08

イラン通貨とドル 写真::Press TV
イスラエルが、今大きな動きに出られる背景には、トランプ政権が親イスラエルであるという点が考えられる。11月5日、トランプ政権は、イランへの第二弾経済制裁を発動。さすがに原油に関しては、全面的な制裁を一気に開始できず、180日の猶予を設けたが、それでもイラン経済は大きな打撃を受けている。

イラン通貨のリアルは、アメリカが核合意から離脱する前は、1ドル=37000リアルだったが、今は11万9000リアルとなっている。これは、日本で言えば、1ドル=113円が、400円ぐらいになったようなものである。

https://www.presstv.com/Detail/2018/11/28/581387/Iran-rial-US-sanctions-dollar-Rouhani-forex

イランの海外のテロ組織への支援は一段と難しくなっているはずである。しかし、イランも負けてはいない。最近のイラン関連のニュースは以下の通り。
写真:Times of Israel

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ガザへのカタール現金搬入第2回目をめぐって 2018.12.08

カタールを支持するガザのパレスチナ人 写真:Jerusalem post REUTERS/IBRAHEEM ABU MUSTAFA)
北部を優先して、南部で、ガザのハマスへの攻撃をしなかったことは、南部住民には、がまんならないことであろう。そのガザへは、イランと同盟しているカタールが資金提供を始めたことは前回お伝えした通り。

11月に、ガザとイスラエルの停戦に伴い、現金1500万ドルがガザに搬入されたことで、未払いの給料がガザ市民に支払われた。この時1000万ドル分の燃料も搬入され、下水や水の供給に関する改善がみられていると伝えられている。

それからすでに12月分として、6日、カタールからガザへ2回目の現金1500万ドルが搬入された。この資金により、ガザ住民たちは、給料の50%を受け取ることになっているとのこと。今回の受け取りには、ハマス指導者イシュマエル・ハニエが現れたという。つまり、現金はハマスに入ったということである。

しかし、この現金は、イスラエルの承認の元、イスラエル経由で搬入されている。イスラエルは、もしこれが、パレスチナ自治政府経由であれば、ガザに現金は届かないはずだ(着服するので)と、イスラエルの好意を強調している。

https://www.timesofisrael.com/hamas-workers-collect-salaries-as-qatar-injects-more-cash-into-gaza/

にもかかわらず、7日金曜には、相変わらず、ガザ国境に1万人が集まって暴動を行い、イスラエル軍との衝突で33人が負傷した。

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エルサレムのハヌカ:ベツレヘムのクリスマス 2018.12.05

スフガニヤ
イスラエルでは、12月2日(日)日没から10日(月)まで、ハヌカの祭りを祝っている。毎年のように、通りのあちこちに9枝の大きなメノラーが設置され、毎日一本づつ点灯される。町には、いたるところに華やかなスフガニヨット(揚げパン)が売られている。時に無料配布も行っている。

エルサレム市内では、毎日、旧市街でユダヤ地区がライトアップ。考古学公園のダビデの町、聖書博物館から、六日戦争を記念する弾薬の丘ミュージアム、ヤド・バシェムから国立公園など、それぞれの場所で、様々なファミリー向けフリーのイベントを行っている。

各地の公民館でも3日、フェスティバルが行われた。オープンマーケットのマハネイヤフダでは、ビールで騒ごう!というイベントもあった。

また今年は、3日にディアスポラ(イスラエル外ニスムユダヤ人)6000人が、エルサレムでパレードを行った。ニューヨークのメイシーズのような巨大なバルーンを浮かべてのマーチで、その後は、旧市街すぐ横のスルタン・パークでコンサートが行われた。エルサレムはにぎやかに楽しくやっている。

<ハヌカは神の奇跡と勝利を思う時>


紀元前198年から、エルサレムは支配していた強大なセレウコス朝シリアに支配された。176BCから王座についたアンテイオカス4世は、特に反ユダヤの王で、神殿でブタを犠牲に捧げて汚した上、ユダヤ人の律法をことごとく守らせないようにした。

聖書の価値観を否定し、ヘレニズム、人間の文化を押し付けたという点から、この王は反キリストの型ともいわれる。ハヌカは、そのシリアを、ユダヤ人のマカビー一家(父親と5人の息子)が撃退し、エルサレムとその中心であった神殿を解放した奇跡を記念する。

勝利の後、マカビー一家は、10年近く異邦の偶像礼拝に汚された神殿をきよめ、主の神殿として捧げなおした。これを「宮きよめ」と言う。この時、神殿のメノラーには油が1日分しかなかったのに、8日間消えなかったという伝説が伝わる。

これを記念して、ハヌカには、通常は7本枝のメノラーを9本枝にして、毎日1本づつ、8日間、明かりをともす。勝利は勝ち取ったのではなく、神が与えてくださるものであることを思う。同時に、再献身の時でもある。

<イエス・キリストとハヌカ>

イエス・キリストも、ハヌカの時にエルサレムで神殿を訪れている。新約聖書ヨハネ10:22-23によると、「宮きよめ」の祭りの時に、イエスが宮(神殿)の中のソロモンの回廊を歩いていたと書かれている。

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総督ピラトの指輪!? 2018.12.05

写真:Worldisraelnews
ハヌカとクリスマスの前に、重要な考古学的な発見があった。ベツレヘム近郊のヘロデオン(ヘロデ大王の墓で宮殿の遺跡)で、50年前にみつかっていた銅の指輪が、総督ピラトのものである可能性が出てきた。

総督ピラトは、イエスを十字架刑につけることを許した当時、エルサレムを統治していたローマ帝国の総督である。

この指輪は、50年前に、ヘロデオンで発見されたものの、そのままになっていたもので、考古学者ポラット氏がよく磨いてみるよう指示したところ、ちょっとゆがんだ文字で「ピラトのもの」という文字が出てきたという。

ただし、ピラトという名前は、ユダヤ人でもローマ人でもありうるため、新訳聖書に出てくるポンテオ・ピラト提督かどうかは、完全には特定はできないという。指輪が金ではなく銅であり、それほど高級ではないことも注目される点である。

しかし、この指輪が見つかった場所が、ヘロデオンという王家の敷地内であったことや、ピラトが、日常の業務用には、金ではなく銅の指輪を使っていた可能性もあることから、ポンテオ・ピラトのものである可能性を否定することもできない。

もし、ピラトのものであれば、新約聖書に登場するピラトが実在したことを証明する2つ目の考古学的証拠となる。

一つ目は、ピラトという名前が彫り込まれている石板で、カイザリヤのヘロデ大王が使っていたとみられる宮殿跡近くで発見された。

ヘロデ大王、総督ピラトが実在していたということは、新約聖書が現実の話を記録したものであるということであり、イエスもまた確かに実在したということにつながる。福音の確かさを証明する貴重な証拠の一つになりうる発見である。

https://www.timesofisrael.com/2000-year-old-ring-engraved-with-pilate-may-have-belonged-to-notorious-ruler/

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警察がネタニヤフ首相を汚職で起訴を勧告 2018.12.15

ネタニヤフ首相夫妻 写真:Times of Israel
現在、首相、外務相に加えて、国防相も務めることになったネタニヤフ首相だが、3件の汚職疑惑がある。その中の一つで、ケース・4000と呼ばれる件について、2日、警察は、十分な証拠を入手したとして、ネタニヤフ首相夫妻を起訴すべきとの勧告を発表した。

ケース・4000とは、ネタニヤフ首相が、イスラエル最大の、ベゼック・コミュニケーション会社が運営するメディア、ワラに、自身に都合の良い記事を出してもらうため、ベゼックの主要株主サウル・エロビッチ氏に便宜を図っていたというものである。記事だけでなく、エロビッチ氏から賄賂をとっていたこともあると警察は言っている。

ネタニヤフ首相は、これについて、完全に否定。政治家がメディアと関わることはめずらしいことではないと一蹴し、自身に対する陰謀だと反論した。また、ちょうど警察庁長官が、交代する直前の摘発はタイミングよすぎると批判した。

<今後どうなっていくのか:最終決断は2019年末予定>

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ガザ停戦その後:カタールの資金で伝染病阻止か 2018.12.05

ガザ 2018.11.30 写真:Times of Israel
イスラエルとハマスの間で交わされた合意では、国境でのデモを沈静化させることが含まれていたことから、ハマスは、できるだけ国境に近づかないようにと指導したている。しかし、11月30日金曜、ガザ国境では、相変わらず1万人がデモに参加し、イスラエル軍との衝突で、17人が負傷した。

https://www.timesofisrael.com/10000-palestinians-protest-along-gaza-border-14-said-wounded-by-idf-fire/

停戦と並行して、カタールが調達した1500万ドルと、燃料1000万ドル分について、イスラエルでは反発もあったが、この資金により、ガザでは、下水処理が再開され、浄化された水が市民に配給されはじめたという。これにより、伝染病が予防され、間接的にはイスラエルの益になったかもしれないとのニュースが入っている。

Yネットによると、これまでガザ市民が、水道の供給を受けていたのは週に1回程度だった。今は2-3日に一回になっている。しかしそれでもまだ伝染病発生の可能性があるとして、国連は、ガザ市民へのワクチンを要請。ワクチンは、イスラエルからガザへ搬入されたとのこと。

カタールは、この資金供給を毎月6ヶ月継続することになっている。計1億5000万ドル(約170億円)になる。カタールの資金がテロではなく、ガザ市民のために使われつづけることを願うばかりである。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5414906,00.html

急変する北部情勢:ロシアによるシリア対空防衛完成か 2018.12.05

S300 写真:Press TV
11月30日、シリア政府メディアSANAは、ダマスカス南部の町アル・キスワが、イスラエルからのミサイル攻撃を受けたため反撃し、ミサイル4発とイスラエルの戦闘機を撃墜したと発表した。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5417116,00.html

アル・キスワは、イスラエルとの国境からわずか50キロ地点で、イランの軍事拠点があるとみられている。5月にもイスラエルによるとみられる攻撃で、イラン人8人とシリア人7人の計15人が死亡した。

さらに、その半年前にも同じ地域が攻撃されている。したがって、今回もイスラエルによる攻撃であった可能性は高い。しかし、イスラエル軍報道官は、これを否定。戦闘機の撃墜も否定した。

<ロシア:シリアの対空防衛完成か?>


シリアのイスラエル戦闘機を撃墜したという発表が本当なのかどうかは、知る由もないが、ロシアがいよいよシリアに地対空ミサイルS300, S400の配備を完了したのではないかとの見方があり、懸念が広がっている。

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ヒズボラの地下トンネルを摘発:北の盾作戦開始 2018.12.05

レバノン国境  写真:Times of Israel
4日朝、イスラエルは、「北の盾作戦」と称して、北部レバノンからイスラエル領内に続く地下トンネルを破壊する作業を開始したと発表した。

これにより、レバノンのクファル・キラ村からイスラエルの町メトゥラに向かって掘られ、イスラエル領内に40メートル入り込んでいたトンネルが摘発され、破壊された。メトゥラの居住地からはまだ十分遠いので、住民への危険はないと、イスラエル軍は発表している。

イスラエル軍によると、トンネルの全長は200メートル、深さ25メートル、高さ2メートル、幅2メートルで、ハマスのトンネルより、かなり大きい。トンネル内部には、通信機能が備えられており、現実に使用中のトンネルとみられる。他にもトンネルはあるが、今の所、使用中だったのはこのトンネルだけとのことである。

レバノンとイスラエルの国境は、地盤も硬く、基本的に砂の南部ガザより、地理的に険しい。トンネルをここまで掘るのに2年はかかったとみられる。

心配されるのは、レバノンからの反撃だが、イスラエルのメディアによると、イスラエルは、作業に関して、イスラエルとレバノンの間を監視するUNIFIL(国連レバノン暫定駐留軍)に事前連絡しており、UNIFILを通じて、レバノン側にも連絡されていたもようで、今の所、国境の平穏は保たれている。

ヒズボラの地下トンネルについては、今発見されたのではない。ずっと以前から、地域住民が地下での掘削の音を聞いていたし、イスラエル軍も、やがてヒズボラが、北部国境の町に侵入して、ガリラヤ一帯を占領しようとしているという情報は把握していたのであった。

ではなぜこのタイミングかだが、ロシアがシリアの対空能力を上げていることはじめ、以下のようなことが発生し、北部情勢が、変わりつつあるということがあげられる。

1)イランからレバノンへ民間機で武器直送で緊張


シリアの内戦が終焉し、ロシアからイラン、イラク、シリア、レバノンと、地中海まで地つづきでつながるという状況になってきた。イスラエルにとってはきわめて危険な事態である。ロシアも加わって、北から一気に攻撃される用意ができたようなものだからである。

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ネタニヤフ首相:国防相・外務相を兼務へ 2018.11.24

ネタニヤフ首相・国防省での記者会見 写真:Times Of Israel
ガザから500初近いロケット弾が撃ち込まれるという軍事衝突から1週間になる。この衝突で、イスラエルでは死者1人(パレスチナ人)、負傷者27人。ガザでは、アラブ系メディアによると6人が死亡。双方の建物に甚大な被害を残した。

今回こそは、イスラエルが、大規模にガザを一掃するのではないかと緊張が高まったが、結局エジプトと国連の仲介で、今回も停戦ということになった。もし、イスラエル側の死者がパレスチナ人でなく、ユダヤ人であれば、話は違っていたかもしれない。

ともかくも、イスラエル南部は、家を失った人々は別として、平穏な1週間であった。しかし、イスラエル政府は、一時、解散総選挙になるとの騒ぎで、激震が走った1週間であった。

<リーバーマン国防相辞任で政府崩壊の危機>

アビグドール・リーバーマン元防衛相 写真:ハアレツ
ガザとの停戦直後、リーバーマン国防相が、今回もガザを一掃せず、ハマスとの停戦を決めた政府は、「短期的な平穏を得るために長期的な平穏を犠牲にした。テロ組織に屈服した。」と非難。もはや、この政権とともには歩めないとして、防衛相を辞任し、連立政権からも離脱すると表明した。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5401885,00.html

リーバーマン氏が導くイスラエル我が家党が離脱すると、与党と野党の議席の差はわずか2席となり、政権はあまりにも不安定になる。与野党双方から、総選挙するべきとの声が高まった。

ネタニヤフ首相は、「今は、左派政権が台頭するかもしれない機会を与える時ではない。今の右派政権を維持すべきだ。」と訴え、総選挙は避けるべきだと訴えた。

すると、ナフタリ・ベネット教育相が、欠員となった国防相のポストを要求すると表明。もしそれが叶わない場合、ユダヤの家党(ベネット氏が党首)も政権から離脱すると表明した。ユダヤの家党が離脱すれば、必然的に総選挙になる。

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日常の戦争:ハマスのテロ計画を未然に摘発 2018,11,24

エルサレムでのイスラエル治安部隊 写真:Ynet
イスラエルの国防はイスラエル軍が守る。イスラエル国内は警察と国境警備隊、シンベトと呼ばれる諜報機関が守る。今年6月のエルサレムポストの記事によると、シンベトが未然に防いだテロは、2017年は400件、2018年6月までの時点で、250件にのぼる。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Shin-Bet-chief-reveals-Israel-has-prevented-250-terror-attacks-in-2018-559842

そのシンベトが先週、ハマスが、西岸地区で計画準備していたかなり大きなテロを未然に防いでいたことを明らかにした。

それによると、8月に西岸地区で逮捕したパレスチナ人オウズ・ラジョウブ(25)の自白によるもので、ハマス(カッサム部隊)に雇われたラジョブが、ガザからの指令で新型の爆弾を製造し、仲間を2人雇って、イスラエル国内での爆破テロを計画していたというものである。

ガザとの連絡は、イスラエル領内の病院での治療のために特別許可を得ていた高齢の女性が担当していた。ラジョウブによると、テロは、ショッピングモールやホテル、バスなどで10月には決行する予定だったという。

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イスラエル大使に初のアラブ人クリスチャン 2018.11.24

ジョージ・デユーク氏 写真:イスラエル外務省
イスラエル外務省は、アゼルバイジャンへのイスラエル大使に、史上初めてとなるアラブ人クリスチャンのジョージ・デーク氏(34)を任命することを決めた。

デイーク氏は、テルアビブ・ヤッフォ生まれの法律家で、2008年からイスラエルの外務省に勤めている。これまでに、ナイジェリアとノルウェーで副大使を務めた。2014年のガザとの紛争の際には、ノルウェーで代理大使を務め、オスローで、シモン・ペレス前大統領の公式訪問を計画・実施している。

弁がたち、親イスラエルのカンファレンスでも講師を務める。オスロでは、イスラエルが、中東にあって、安定した民主国家であることを明言している。

イスラエルが人種差別の国ではないことを明白に証している人物である。
https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5408979,00.html

聖書考古学:エルサレムで「ベカ」(第一神殿時代)発見 2018.11.24

写真:Times of Israel
ダビデの町からまた貴重な聖書考古学の発見があった。みつかったのは、わずか1センチほどの第一神殿時代(3000年前)石の重りで、「ベカ」というヘブライ語が彫られている。1ベカは、5.7グラムで、金や銀の計量に使われていたとみられる。

「ベカ」が聖書に最初に出てくるのは、創世記24:22。アブラハムのしもべエリエゼルが、イサクの妻になるリブカに贈った金の飾り輪が1ベカと書かれている。

また1ベカは、聖所のシェケルの半シェケルを表すことが、出エジプト38:26に書かれている。20歳以上の者は、登録の際、1ベカ分の金を支払っていた。この1ベカ、すなわち半シェケルは、イエス時代にも、神殿の税金として、納められいたものである。

今回のベカ石は、エルサレムで、土をふるいにかけるプロジェクトに参加していたボランティアによって発見された。

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サウジアラビアとアメリカ・イスラエルは運命共同体!? 2018.11.24

モハンマド皇太子とトランプ大統領 写真:BBC
サウジアラビアの反体制派カショギ記者がトルコのサウジ大使館で殺害されたとされる件について、CIA(アメリカ中央情報局)は16日、様々な証拠からモハンマド・ビン・サルマン皇太子の指示によるものであったと断定するコメントを発表した。

しかし、トランプ大統領は、CIAの調査結果にもかかわらず、「CIAが断定したわけではない。」とし、今後もアメリカとサウジアラビアとの同盟関係が崩れることはないと発表した。サウジアラビアへの武器の調達にも変化はないと言い、物議をかもしている。

この件に関して、これまでにサウジアラビア人18人に対し、アメリカ、イギリス、ドイツ、最後にフランスが、制裁措置をとっている。この中に皇太子は入っていないのだが、皇太子への視線は以前厳しいままである。

11月末には、ブエノスアイレスで、G20が開催予定でマフムード・ビン・サルマン皇太子も出席予定となっているが、皇太子にはさぞ気まずい時になりそうである。

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悲しい感謝祭:アメリカの黙示録的山火事 2018.11.24

写真:BBC
アメリカ・カリフォルニア州で発生した史上最悪の山火事については報じられている通り。11月8日に始まった山火事は、22日に雨が降り始めるまで燃え続けた。
パラダイスという町は、完全に消失している。その様相はまさに黙示録的な様相であった。

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-46198498
写真:BBC
この山火事での死者は81人。今も行方不明者は699人。全壊住宅1万1713棟、住宅以外の全壊は4000棟。被害総額は12億ドルと推定。パラダイスの復旧にかかる費用のうち、75%は国がカバーし、カリフォルニア州も費用を負担するとのこと。

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CGN TV

2018/12.05に公開
終わりなきガザ問題 2018.11.29

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CBN

2017.10.03に公開

クリスチャン・メディア・サミット  CBN 2017 10/31

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IDF

2017/10/01 に公開

メキシコでのイスラエル軍救援隊


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GPO

北米からの移住 2017.7.4

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考古学関連

2017/10/01 に公開

第二神殿時代・神殿への大通り イスラエル考古学局

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MOL

2016/01/27 に公開

若者のテロ自殺

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イスラエル政府公認ガイド

イスラエル政府公認ガイド 登録番号12778







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