今日日没からローシュ・ハシャナ(新年):嘆きの壁で悔い改めに集まった人は数万人 2025.9.22

今日日没からローシュ・ハシャナ

イスラエルと世界のユダヤ人たちは、本日9月22日(月)日没から24日(水)まで、ユダヤ暦5786年のローシュ・ハシャナ(新年)を祝う。

新年の後は、10月1日(水)日没から2日(木)までがヨム・キプール(大贖罪日)、10月6日(月)日没から13日(月)までがスコット(仮庵の祭り)、続いて13日(月)から15日(水)がシェミニ・アツェレート、14日(火)日没から15日(水)までは、シムハット・トーラーとなる。

秋の例祭シーズンの始まりである。

新年前スリホットで嘆きの壁に大群衆:神にトーラー捧げてガザでの勝利の祈り

新年に先立つ9月19日(金)、エルサレムの嘆きの壁で行われたスリホットには、数万人とも見られる人々が、参加。トーラーの巻物を奉献し、ガザや各地で戦うイスラエル軍兵士の勝利と無事の帰還を祈った。

また、元人質のアガム・バーガーさんが、ハマスにトンネル内で殺された人質アルモグ・サルーシさんの家族と共に、このスリホットに参加していた。

スリホットは、この1年の罪を振り返り、神に赦しを求める祈りの期間である。新年にはラッパが吹き鳴らされ、ユダヤ人たちは、ヨム・キプールまでの間、神の前に、さらなる悔い改めを行う。

昨日21日(日)も嘆きの壁はぎっしりだった。

www.jns.org/watch-ten-of-thousands-recite-selichot-prayers-at-western-wall/

石のひとりごと

イスラエルの人々の声。天におられる主が聞き届けてくださるように。

ガザの反ハマス部族がユダヤ人にヘブライ語で新年の祝辞 2025.9.22

ガザの反ハマス部族からユダヤ人に新年の祝辞

興味深いことに、ガザ南部で、反ハマスで、イスラエルに協力しているアブ・シャバブ部族武装勢力の副長であるガッサン・ドュヒンが、ユダヤ人に新年の祝辞をフェイスブックにアップした。

記事には、手書きのヘブライ語で、「アラブ・ユダヤ人と、ユダヤ人の皆さん、世界でこの祭りを祝っているすべての人々に、心からの祝辞を申し上げる」と書かれてあった。

ハマスはこれを承認しないと表明。祖国とイスラムの裏切り者と非難した。また、親ハマス活動家は、「ガザの通りを引きずり回す」と、ドュヒンに死の宣告を突きつけたとのこと。

アブ・シャラブ部族は、べドゥイン系のガザ住民、ヤセル・アブ・シャバブをリーダーする武装勢力である。

2024年には、ギャングと目されていたが、その後、ガザ南部のパレスチナ人避難地域で、イスラエル軍が管理するガザ南部のパレスチナ住民の避難地域や、GHFの食料配布センターの治安維持に協力していると報じられていた。

アル・シャバブは、メディアに対し、組織の目標は、民間人の保護し、国際社会に圧力をかけて誰も望んでない暴力のエスカレートを止めることだと言っていた。

www.jpost.com/middle-east/article-868310

ガザで反ハマス武装勢力が成長している!?

地域や、湾岸アラブ諸国のメディアの間では、ガザの反ハマス勢力の拡大を報じているものがある。

たとえば、UAE(アラブ首長国連邦)のアル・アインというメディアが、「ガザで小さな(反ハマス)武装勢力が立ち上がっているが、ガザの問題ははるかに大きい」と題する記事を出していたとのこと。

それによると、地域(ガザ内部)、周辺地域、また国際社会の中でも、ハマスは、ガザ問題の解決に、関わるべきでないとのコンセンサスが広がっていると書かれていた。

そうした中、小さい反ハマス勢力も出てきているが、地域からのサポートが十分ではなく、ハマスに取って代わるほどではないと報告しているとのこと。

www.jpost.com/israel-news/article-868167

またハンユニスでは、元ガザでパレスチナ自治政府の治安部隊をしていたホッサム・アル・アスタル(50)が、反ハマス勢力を立ち上げているとの記事が9月18日のTimes of Israelに出ていた。

アル・アスタルも、ガザ最大の人道地域アル・マワシから1キロ程度のカンユニス南部の村をイスラエル軍に、任されていると言っている。この村は、避難民が出ていったん空っぽになった後、人道地域になっている。ハマスは、こちらも非難している。

アル・アスタルは、ここにいる人々はハマスを望んでいないと言っている。「自分は50歳で、かつて、ユダヤ人がガザにいて、平和に暮らしていた時のことを覚えている。子供たちは平和に学校に行き、遊んでいた。それを壊したのはハマスだ」と語っている。

アル・アスマルもアル・ハバブと同様、ベドウィン系で、二人は、それぞれ独立を維持する中、連絡は取り合っているとのこと。

www.jpost.com/middle-east/article-868310

www.jpost.com/israel-news/article-868167

石のひとりごと

アル・アスマルが言っている通りである。実際に取材したが、当時、イスラエル人とガザのパレスチナ人は、それなりに平和に共存し、友人であった人も多かった。まさに、これを完全に破壊したのがハマスなのである。

ガザ住民による反ハマスの人々の動きはまだまだ小さいようだが、それが大きくなり始めていることに少しの光も感じる。しかし、今に至るまで、まだ勢力が小さいままであるという点からも、ことはそう単純ではないだろう。

ハマスを最強の言葉で非難するガザ住民としては、ハマスの息子の、モサブ・ハッサン・ユーセフ氏がいる。この人がガザを収めたらとも思うが、ユーセフ氏は、キリスト者なので、イスラムの人々を収めることはありえないだろう。

ただガザの人々の中でもハマスを憎む人がいる、ありうるということは確かだということである。

国際社会は、今、まさにパレスチナの国家承認で大騒ぎしているが、現場の混乱を見れば、国どころではない。ガザはこれからどうなるのが一番よいのだろうか。

ガザの人々、その隣人であるイスラエルの人々の上に、本当の平和がどうか実現するように。

ガザ南部ラファで道路脇爆弾:イスラエル兵4人死亡 2025.9.19

9月18日(木)朝9時半ごろ、ガザ南部のラファで、装甲ブルドーザーが道路を整備し、その後ろを軍用車両2台が走っていた。

A damaged IDF Humvee following a roadside bomb attack in southern Gaza’s Rafah, September 18, 2025. (Social media: used in accordance with Clause 27a of the Copyright Law)

軍用車両が道脇に寄ったところ、道路脇に仕掛けられていたとみられる爆弾が爆発。イスラエル兵4人が死亡。重傷1人、中等度負傷2人となっている。(左写真)

死亡したのは、オムリ・ハイ・ベン・モシェ少佐(26)、エラン・シェレム中尉(23)、エイタン・アブネル・ベン・イ

ツィク中尉(23)、ロン・アリエリ中尉(20)

ベン・モシェ中隊長の元で学んでいた士官候補生4人であった。

爆発があったラファは、おおむね戦闘員はいないとされる地域だが、今回の爆発があったジェニナ地域には、まだ残っている可能性が指摘されていた。

爆発物がいつ設置されたのか、どうやって起爆したのかなど調査中である。

www.timesofisrael.com/four-idf-soldiers-killed-in-roadside-bomb-attack-in-southern-gazas-rafah/

ヨルダンとの国境アレンビーブリッジでナイフテロ:イスラエル兵2人死亡 2025.9.19

9月18日(木)午後3時、イスラエルとヨルダンの国境検問所のアレンビーブリッジで、ヨルダンからガザへの支援物資を載せたトラックが、イスラエル側へ入ってきた。

イスラエル兵2人がルーティーンの検査で近寄って来たとき、運転手が、2人に向かって、小銃で発砲。その後、銃が故障したのか、車から降りてきて、警備員に射殺されるまで、2人の兵士をナイフで刺し続けた。

テロリストは射殺されたが、兵士2人も死亡が確認された。死亡したのは、イツハク・ハローシュ予備役中尉(68)とオラン・ヘルシュコ軍曹(20)

この事件を受けて、イスラエル軍は、一時、ヨルダンからのガザへの支援物資トラックの入国を停止。後で、国境は、しばらく全面的に閉鎖すると発表した。

また、他に関係者がいないことを確認するため、近くのパレスチナ人の町エリコを一時包囲したが、こちらは、約1時間で、解除した。

イスラエル外務省は、テロリストがヨルダン人であったと発表。ヨルダン政府による過激な扇動の結果だとXに書きこんだ。

ヨルダン政府は、夕方になり、イスラエルによる「銃撃事件」を国際法、ヨルダン市民への暴力、ガザ地区への人道支援妨害として避難し、この件を捜査していると発表した。

ヨルダンによると、犯人は、アブド・アル・ムタリブ・アル・カイシ(57)で、3ヶ月前からガザへの物資搬送トラックの運転手になった人物だった。COGATによると、これまでに、約1万台のトラックが、ヨルダンからイスラエルを横断してガザに到達し、14万4000トン以上の物資(すべての支援物資の7%)が搬送されていた。

イスラエルがヨルダンとの国境を閉鎖したことで、この搬送がしばらく止まることになる。イスラエル兵2人が殺されたのだが、国際社会の避難はまたイスラエルに向かう可能性が高い。

www.timesofisrael.com/two-israelis-killed-by-knifeman-driving-gaza-bound-aid-truck-at-west-bank-jordan-crossing/

フーシ派のドローンがエイラットのホテルに着弾:イスラエルはレーザー迎撃「アイアンビーム」実戦配備へ 2025.9.19

フーシ派のドローン:エイラットのホテル着弾も負傷者はなし

イエメンのフーシ派は、しつこくミサイルや、ドローンを発射してくる。9月18日(木)夕方、イエメンからのドローンが、エイラットのホテルに着弾したが、負傷者はなし。

その後もドローンや、ミサイルを放って、サイレンがなり、人々はシェルターに駆け込むなどの対策を強いられたが、いずれも迎撃して被害はなかった。

www.timesofisrael.com/houthi-drone-smashes-into-entrance-of-eilat-hotel-missile-sparks-sirens-in-center/

アイアンドームからアイアンビームへ

イエメンからのミサイルには、アイアンドームの迎撃ミサイルが使われている。しかし、1発5万ドル(750万円)かかっている。

そのため、イスラエルは、低コストの迎撃方法を模索し、レーザーによる迎撃ミサイル、アイアンドームならぬ、アイアンビームを開発した。これだと、コストは、1発、数百円レベルのわずかな電気代だけになる。

イスラエル軍は、あらゆるテストを終え、9月17日(水)、他の迎撃ミサイルシステムに加えて、年内に配備可能と発表した。

イスラエルは、これまで迎撃ミサイルに膨大な費用をとられ、経済にも影響を与えていた。これにより、今後の戦争の常識が大きく変わるとも予想されている。

石のひとりごと

主のみこころ以外で、イスラエルを亡き者にしようとすることは絶対ありえない。イスラエルは常に前を向いており、将来の危機に備えるという点では、どの国よりも長けているからである。

結局、イエメンのフーシ派、またその背後にいるイランがどれだけ頑張っても、負けを見ることになると思う。

フィジーが大使館をエルサレムにオープン 2025.9.19

9月17日(水)、フィジーが、新しくエルサレムに大使館を開設した。開所式には、フィジーのシティヴェニ・ラブカ大統領と、ネタニヤフ首相、サル外相が立ち会った。

ネタニヤフ首相は、式典において、「エルサレムは、ダビデ王の時代から3000年の間、ずっとイスラエルの首都だった。これを認める国はまだ少ないが、あなたは、本来皆がするべきことをしたのだ」と語った。

www.jpost.com/israel-news/politics-and-diplomacy/article-867844

フィジーは、今年2月に、大使館をエルサレムに開設すると発表していた。フィジーは、19世紀にキリスト教が入ってきた国で、現在人口の64-69%がクリスチャンである。その次は24-28%がヒンズーで、6-7%がイスラムとなっている。

世界62か国にある親イスラエル議員連盟の日本支部発足:イスラエルは孤立せずとイスラエルメディア報道 2025.9.19

日本の親イスラエル議員同盟コーカス再始動

9月16日(火)、参議院議員会館にて、世界62カ国にある親イスラエル議員連盟コーカス(Israel Allies Caucus(IAF))の日本支部が、「日本イスラエル・クリスチャン交流会」として発足した。(正確には、再始動)代表は、クリスチャン議員である金子道仁参議院議員である。

*親イスラエル議員連盟(Israel Allies Caucus(Foundation)):ユダヤ人とクリスチャンの接点

ユダヤ人は、2000年近い流浪と迫害を経験してきた人々である。

その原因である反ユダヤ主義の始まりは、ユダヤ人をキリスト殺しの悪魔の末と考え、置換神学(キリストの十字架と復活以降、選ばれた民としての立場は、ユダヤ人から教会に移ったという考え方)を世界に拡大してきたキリスト教にあったと言われている。

このため、ユダヤ人は、クリスチャンとの関係は受け入れないようになっていた。

しかし、近代に入って、イスラエルが再建され、ユダヤ人がエルサレムに戻る、世界中からユダヤ人たちがイスラエルに帰還を果たす、など、聖書の預言が次々に実現することになる。

それを目の当たりにした、主に福音派クリスチャンたちが、反ユダヤ主義と教会の関係を悔い改め、逆にユダヤ人、またその国イスラエルに、愛を示すとして、明らかな支持と実質的な支援も行うようになった。

特に2000年代初頭の第二次インティファーダで、イスラエルが苦しんでいる時に、イスラエルを実質的、政治的にも支える様子が、イスラエルの政界でも認められるようになり、2004年1月、最初のクネセト・キリスト教同盟議員連盟(KCAC)が設立された。

注目すべき点は、この時、ユダヤ人たちが、キリスト教徒たちが、イスラエルの神について書かれている聖書への信仰に基づいて、イスラエルを愛し、支持していることに目が開かれた点である。

政治的な支持は、簡単に崩れるが、信仰に基づく支持であれば、途中で崩れることはない。また政府の立場がどうあれ、信仰に基づいてイスラエルを支援する人々は、世界中に存在する。その人々がそれぞれの国で、政府に働きかけることも可能である。非常に強力な草の根力と言える。

IAFの発起人は、聖書を重んじる、ユダヤ教右派系の政党「イスラエル我が家党」のエリ・スターン氏であった。

そうして、この2年後の2006年、まずキリスト教国である、アメリカの下院で、超党派のイスラエル同盟が設立された。

その翌年2007年、イスラエルで、イスラエル同盟財団(Israel Allied foundation(IAF))が正式に発足となった。

israelallies.org

こうして、IAFと全世界のキリスト教会指導者たちとの対話と協力が始まり、IAFにつながる、親イスラエル議員連盟は、これまでに世界62カ国(世界6大陸)となっている。

その中には、現在、イスラエルに厳しい目を向けているヨーロッパ諸国や、EUの中にも支部がある。

さらに、このうち6カ国は、アフリカ諸国で、今年7月に発足したところである。参加する議員は、総数1600人にのぼっている。

IAF創始者のスターン氏が、2017年に亡くなったあと、ジョッシュ・ラインスタイン氏(49)が引き継ぎ、現在も会長を務めている。このころから、イスラエル政府プレスオフィスが、クリスチャンメディアサミットを毎年行って、情報発信による関係改善にも務めはじめていた。

ラインスタイン氏によると、今年7月にアフリカから6カ国が加盟したように、反ユダヤ主義、反イスラエル主義が荒れ狂う世界の中で、ゆらぐ弱い政府とは対照的に、イスラエルを支援するクリスチャンは、怯むことなく、逆に増えているとのことであった。

こうした中、日本でもIAFに加わった議員がいたとのことだが、活動は継続できていなかったようである。そこへ、2022年、グッドサマリタン教会の牧師で、親イスラエルでもある、金子道仁氏(55)(日本維新の会)が衆議院議員となり、IAF日本支部再建を決意したとのこと。

なお、日本には、日本イスラエル友好議員連盟(1984年発足)がある。こちらは、信仰とは関係なく、政府が、外交上の必要の中で発足させた組織である。日本・イスラエル交流会は、その下部組織として活動する。金子議員は、クリスチャン議員に限らず、広く参加を募っていくとしている。

イスラエルでは、この件を、アルーツ7が、「イスラエルは孤立してない」とのタイトルで報じていた。

www.israelnationalnews.com/news/415016

発足式に参加した人々

今回の発足式には、代表の金子道仁議員、IAF代表のジョッシュ・ラインスタイン氏、ギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使、ジョージ・グラス駐日アメリカ大使が出席した。

日本からの現職議員の参加は、今回は1人だけで阿部弘樹議員。この他、政治団体としてのクリスチャン政治家ネットワーク、オリーブの会監事の五十嵐義隆氏、元沼田市議会議員島田康弘氏が出席していた。

日本のクリスチャン界などで、親イスラエルとみられる重鎮たちとしては、東住吉キリスト教会の高原剛一郎氏、明石清正牧師夫妻、ビズテリアクラブ代表の勝山牧生氏、救う会の西岡力氏、ハンガーゼロの近藤高史氏 今回の通訳を務めた永井信義牧師。また、日本会議会長で元安倍首相当時、内閣参謀参与だった谷口智彦氏が出席していた。

また、今年5月から、ガザ南部で、食料配布を行なっている、アメリカのGHF(ガザ人道財団)のCEO ジョニー・ムーア氏が、ビデオレターとともに、オンラインで参加。質疑応答の機会もあった。ムーア氏は、アメリカの福音派教会の牧師である。

ジョージ・グラス駐日米国大使とギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使:アメリカとイスラエルは一つ

ジョージ・グラス駐日アメリカ大使は、「2023年10月7日に、イスラエル市民1200人を残虐に虐殺したハマスには、もはや居場所はない」「ガザにおける貧困の原因は、ただハマスにある」と明確にイスラエルと同じ立場であることを表明した。

また、トランプ大統領の元で、永続的な平和の基礎を築く努力をしている。そのためには、イスラエル、パレスチナ双方を重視しなければならず、イスラエルを無視して、パレスチナ国家を承認することは、今行なっている努力を破壊することになると述べた。

jp.usembassy.gov/ja/ambassador-glass-addresses-parliamentary-israel-allies-caucus-ja/

これを受けてギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使は、日本・イスラエル交流会を立ち上げた金子議員、また集まった人々に感謝を表明するとともに、強力にイスラエルと共に立っているアメリカに心からの感謝を表明していた。

コーヘン大使は、イスラエルは、中東で唯一、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が調和している国だと強調。イスラエルを攻撃するテロとの戦いにおいて、ユダヤとキリスト教同盟の重要性を述べた。

日本では、報道の偏りもあり、反イスラエル感情は世界3位だという。加えて、クリスチャン人口(親イスラエルはさらに少ない)も少ない日本で発足した親イスラエル議員連盟に対し、両大使は、アメリカとイスラエルの同盟関係の確実さを強調し、この動きの背後には、アメリカもいると、発足に強力なはげましを送った形となった。

ジョッシュ・ラインスタイン氏:信仰に基づく外交とは

ラインスタイン氏は、イスラエルのユダヤ人で、クリスチャンではない。発足式の前に、東京都内(前日には大阪市内)でも、キリスト教会牧師たちへのセミナーを実施していた。そちらの情報も含めて報告する。

ラインスタイン氏は、世界がイスラエルを憎むことは、Does not make sense, 理に適っていないと指摘した。

たとえば、イスラエルは世界に多大な貢献をしているのに批判しているということである。たとえば、ラップトップ、セルフォン、CTスキャンなど、今の私たちの生活の一部になっている技術の多くは、イスラエルからきている。

また、反イスラエルに走っているのは無神論者や、左派系の人々、有名大学の学生たち、そしてカトリックなどメインラインのキリスト教である。しかし、イスラエルは、民主主義で自由な国である。

イスラエルでは、選挙で政治家が決まり、女性が首相になるほど男女平等であり、言論の自由もある。

イスラエル市民の20%はアラブ人だが、ユダヤ人と同じ権利を持ち、教育も保証されている。中東では、クリスチャンが、各地で迫害され虐殺される中、その人口が減っている。

イスラエルでは、中東で唯一クリスチャンが増えている。左派たちが、反イスラエルに走ることは、まったく理に適っていないということである。なぜそうなるのか。

ラインスタイン氏は、イスラエルを見れば、聖書がリアルであることがわかるとして、結局のところ、イスラエルを憎む人は、聖書に、その神に反発しているということだと語った。

イスラエルは、7つの前線に囲まれながらも勝利しつづけている。ハマス、ヒズボラ、シリアの前政権も倒れた。イランもアメリカとの協力で大打撃を与えた。これは、私たちの力ではなく、イスラエルの神がいるからだ。

世界、日本も今、イスラエルと、その同盟国アメリカの側につくのか、ロシア、中国、イランの側につくのか決めなければならない。それが日本の将来を決める。

聖書を知っているクリスチャンのリーダーは、今重大な使命を担っている。それぞれの国の政府が、正しい道を選ぶよう、働きかける時だとラインスタイン氏は語った。

またクリスチャン人口が低い日本において、何をするべきかとの質問に、「聖書を伝えてほしい」と語った。聖書がわかれば、イスラエルに対してどうするべきか、明らかだということである。

要するに、がんばって日本で、福音伝道してくださいと、ユダヤ人に言われたような気がした。

なお、ラインスタイン氏の横には、スマートな若者が立っていた。聞くと、もうすぐ従軍なので、その前に、これから一緒にタイに旅行に行くとのことであった。重要人物の息子でも分け隔てなく従軍するのがイスラエルである。

GHF(ガザ人道財団)のジョニー・ムーア氏:国際非難の中24時間警備体制

ガザでは、国連によるガザへの人道支援物資搬送のトラックがハマスなどに略奪され続けていたことから、アメリカは、ガザ市民の方から、物資を取りに来てもらうシステムを考案。

イスラエル軍が、治安を担当する中で、GHF(ガザ人道財団)が、ガザ南部に4ヶ所の配布センターを設けて、配布を開始した。

しかし、市民は長距離を歩いて物資を取りに行かなければならないことや、道中や、センターでの暴動で死者が相次いだ。ハマスは死者をすべてイスラエル軍によるものと報告した。

国際社会はそれをそのまま受け入れ、国連もイスラエルを非難している。こうした中、GHFの最初のCEOは短期で辞任。その後を継いだのが、ジョニー・ムーア牧師だった。

ムーア氏によると、国連の物資配送方法では、途中でハマスや、空腹な市民などに強奪され、目的地に到達するのは、わずか5-10%。また、配給されている物資のおよそ20%は、ハマスが地下トンネルなどに保管しているとみられている。

このため、イスラエルは国連の食糧配布を一時停止し、イスラエル軍による治安維持の中、GHFが、ガザ南部に4ヶ所の配布センターを設けて、人々に食料を配布。これまでに1億6000万食分の食料を配布したという。出資はアメリカだが、グッドサマリタンパースも協力しているとのこと。

しかし、これが、ハマスには不都合であることは明らかで、ハマスは、GHF周囲で妨害行為を続けている。各地で衝突が起こっていることは否定できないが、ムーア氏は、配布センター内で人々がイスラエル軍に殺されているというハマスの主張は偽情報だと否定した。

ムーア氏は、まずGHF配布センターは安全だと強調。女性のみのラインもあり、GHFに食料をとりに来る市民たちが、アメリカとトランプ大統領に心からの感謝を述べていることを知ってほしいと強調した。特に12歳の少女が感謝を表明したことに感動したと語った。

また、実際のところ、ガザのGHFで働いているのは、地元ガザ市民とのこと。彼らは喜んで同胞のために働いているが、これまでに12人がハマスの犠牲になった。

ムーア氏は、GHFがうけている国際社会からの非難についての反論も行った。一つは、GHFは国連をないがしろにしているという中傷である。ムーア氏は、国連の組織は膨大であり、それに取って代わるというような思いはまったくないと強調。UNRWA以外のユニセフなどの国連組織、国連と協力もするUSAID(アメリカ国際開発庁)とは協力していると語った。

ムーア牧師は、この使命を無償で引き受けたという。しかし、GHFが世界から非難を浴びる中、ムーア氏にも死の宣告があり、深刻な治安問題を抱えるようになっている。現在、24時間の警備体制の中にあり、来日はかなわなかったとのこと。

ムーア氏は、あまりにもさまざまなことがある中で、「成し遂げることを考えるのはやめた」と語った。「全ては、自分の力ではなく、主の力で動いている。私が世界を救う必要はない。私はただ、アクションを起こすのみだ」だとの考えに至ったと語っていた。

ムーア氏は、イスラエルとともに非難を受ける身となり、信仰による外交を実質的に表している。ムーア氏の笑顔からは、同じ主を信じる兄弟である霊的なつながりを実感し、なんともうれしかった。

これからの活動について:金子道仁議員

金子議員によると、今回の発足式には、石破首相や多くの議員たちにも声かけをしたという。しかし参加した議員は1人だった。

これから、このイベントについてなど、さまざまな情報発信をしていくとともに、GHFとの関わりなども模索していくとのこと。将来、ガザのGHFにも実際に見学に行きたいと言われていた。

石のひとりごと

イスラエルのユダヤ人たちが、クリスチャンの親イスラエル運動が、信仰に基づいていることに目が開かれて、両者の間に、今、信頼関係が始まっていることは、非常に画期的なことだと思う。

そこへアメリカにトランプ大統領が現れ、アメリカの官僚の多くが福音派になり、イスラエルを支えようとしている。そうした中、この渦中にあるGHFのCEOが福音派牧師のムーア氏である。いよいよ、主の元で、ユダヤ人とクリスチャンが、苦難を共にしながら、一つになる前段階に入ったようである。

今、ガザ市では、戦闘が拡大し、ガザ市民の新たなエクソダスがすすんでいる。GHFは、これからガザ南部に、センターを増やすとも言われているが、国際社会からの非難は高まる一方である。その導きとともに、ムーア氏自身の安全とその導きのために、強い祈りのサポートが必要になっている。

また、こうした時期に、クリスチャンである金子道仁議員が、数年前から永田町に送り込まれ、この道が開かれたこと。それは日本にとっても非常に重要なことである。

なぜなら、終わりの日に、主は国々を裁くと書いてあるからである。何について裁くのかといえば、主の名がつけられているイスラエルに何をしたかが、大きな基準になると書かれている。ラインスタイン氏が言われているように、イスラエルを否定することは、聖書、またその神を否定することになるからである。

主は御救いを知らしめ、その義を国々の前に現された。主はイスラエルの家への恵みと真実を覚えておられる。地の果てまでもが、みな、われらの神の救いを見ている。(詩篇98:2-3)

私たち日本人クリスチャンは、大変な主の恵により、イエス・キリストの十字架と復活を信じるようになった。聖書の神、この地上においては、イスラエルの神としてご自身の存在を証しておられる、創造主であり、完全な主権者である主につながっている。とりなしができる立場に置かれているということである。

私たちは、日本のために、国として実質の動きのために、そして、救いのために取りなしていく使命がある。

今、政府の中で、親イスラエルクリスチャンであることを宣言した金子道仁議員。これから反発も出てくるかもしれない。国会の中で、共に立つ議員が与えられ、増やされていくように。ご自身と家族、教会も主が守り、祝福してくださるように。日本の国のためにも金子議員の働きを祈って支えていきたいと思う。

そして、この大きな救いを取り次いでくれたイスラエルの国とその人々のためにとりなす使命も忘れてはならない。ガザでは多くの戦死者が出ている中、ラインスタイン氏の息子ももうすぐ従軍である。具体的に何を祈るのか、主に聴きながら、日々とりなしていこう。

日本はパレスチナ国家承認回避へ:ガザでのイスラエルの地上戦拡大はしっかり非難の外務省 2025.9.19

日本は、フランスやイギリスに続いて、パレスチナ国家承認めるのではないかと懸念されていた。

しかし、日本の親イスラエル議員連盟発足の翌日、日本は、この件を議論する22日の国連での会議には欠席し、パレスチナ国家承認を見送る見通しとなったと報じられた。

イスラエルのメディアもこぞって、これを報じた。タイミング的にも、親イスラエル議員連盟発足翌日で、主からの後押しの如くであった。

www.timesofisrael.com/japan-wont-recognize-palestinian-state-at-upcoming-un-general-assembly-report/

www.ynetnews.com/article/ramjy5jo6

www.jpost.com/international/article-867695

しかし朝日新聞によると、日本は、アメリカから、パレスチナ国家を承認することに反対されていたとのこと。アメリカとの同盟重視からの決断であったとみられている。

実際、外務省は、これと同時に、9月17日付けで、以下の外務大臣談話を発表。日本は、イスラエルのガザへの攻撃はあくまでも非難する立場であり、二国家解決案を支持していると明確に表明もしていた。油断なく祈りは必要である。

以下は外務省のHPより

1. 9月16日(現地時間同日)、イスラエル軍が発表したガザ地区ガザ市における地上作戦の拡大は、飢饉を含む既に深刻なガザ地区の人道危機を著しく悪化させるものであり、我が国として許容できず、強く非難します。

2. 我が国として、今般の軍事行動を含むイスラエルの行動を受け、「二国家解決」の前提が崩れかねないことに強い危機感を有しており、イスラエルに対し、「二国家解決」に逆行するいかなる一方的行為も即時停止することを改めて強く求めます。

その上で、イスラエルを含む全ての当事者に対し、交渉に立ち戻り、停戦と人質解放の実現に向けて誠実に取り組むよう求めるとともに、イスラエルに対し、飢饉を含む深刻な人道危機を一刻も早く終了させるための実質的な措置を直ちに講じること、そして、国際人道法を含む国際法を遵守することを強く求めます。

3. 我が国は、当事者間の信頼醸成と交渉を通じた、イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存する「二国家解決」を一貫して支持しており、その実現に向け、引き続き、関係国・国際機関とも一層緊密に連携しつつ取り組んでいく考えです。

www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/25/pageit_000001_00002.html

*この記事をアップ後の、19日夜、岩谷外相が、22日の国連での会合に石破首相は欠席し、日本はパレスチナ国家を承認しないことを正式に発表した。

同時に、イスラエルの承認への検討は継続するとし、二国家解決の道が閉ざされそうになった場合は、承認する可能性も示唆した。

www.nikkei.com/article/DGXZQOUA19AXG0Z10C25A9000000/

日本で行われたイスラエルのサイバーテックとスタートアップフォーラムに参加して 2025.9.19

国際的に険しいニュースが続くイスラエルだが、スタートアップの国として、その技術力は、世界で求め続けられている。日本でもサイバーテックが、大阪(9月2日)、東京(9月4日)が行われたのに続いて、ヘルスケア・イノベーション・フォーラムが、東京と大阪(9月17、18日)で行われた。

1)サイバーテック

サイバーテックは、イスラエルのサイバー技術の紹介と投資家との出会いの場として、毎年世界各地で行われている。今年は東京だったが、大阪でも行われていたので、参加した。

tokyo.cybertechconference.com/ja

文字通り、サイバー攻撃への対処、AIなどがテーマとなっており、経産省が承認する中、大阪商工会議所、西日本イスラエル貿易事務所、駐日イスラエル大使館経済部が主催するイベントである。

興味深かったのは、イスラエルの元モサド長官で、著名なヨシ・コーヘン氏が、2021年から、ソフトバンクの投資ファンドの経営陣に加わっており、AIやサイバーテクノロジーの分野で、イスラエルとソフトバンクが深く関わっているとのことだった。

イスラエルのニール・バルカット経産相が登壇し、厳しい中東情勢にも言及。ヘブロンの主張が、パレスチナ自治政府とは関係なく、アブラハム合意に加わりたいと申し出たなど、パレスチナ人の中には、イスラエルとの協力を望む人もいると報告していた。

2)日本イスラエル・ヘルスケア・イノベーション

続いて、この2週間後の9月18日、医療産業都市がある神戸で、イスラエルの医療系スタートアップ社が来日してのヘルスケア・イノベーション・フォーラムが行われた。つまり、神戸市が関わっているということである。

セミナーでは、駐日イスラエル大使館のダニエル・コルバー経済公使が、イスラエルを紹介したが、2023年10月7日以降、イスラエルの人口は増え続け、1000万人を超えた他、GOPは史上最高となり、株も上がり続けているなど、戦争があっても、イスラエル経済は、成長しつづけていると報告した。

その背景にあるのが、スタートアップがさかんなイスラエルへの投資である。たとえば、2013年にGoogleが、Wazeを130億ドルで購入していた。日本からも、大企業からの投資が続いており、イスラエルと日本のコラボがすすんでいると報告した。

日本の病院システムでは、新しい技術を取り入れることは難しいと思われるが、参加していたスタートアップの会社の一部を紹介する。日本の高齢化と、人手不足を見据えたものもあった。

DGSENSE:おむつの濡れ具合はじめ、さまざまな健康データを家族のスマホに送るシステム。大規模に漏れる前に発見できるので、シーツ交換などの人手が少なくなる。

また、家族は外国にいても、高齢者のおむつの状態を確認できるので、介護職員に、伝えることも可能とのこと。この発想が面白いと思ったが、一つ2万円ぐらいになりそうなので、実用性はどうだろうか。

www.dg-sense.com

この他、医療用AIサポートシステムのアプリ。ケアマネージャーが、本人含め医師や、ケアに関わる人が入れるようになっている。何かあれば、そこからアドバイスを受けることができるようになる。

tailor-path.com/home

心理的ケアを必要とする人が利用できるAIによるアドバイザー、その他、婦人科系の技術を紹介している会社が数社あった。

myair.ai

日本からは、部屋にいる患者を顔やプライバシーを侵害することなく、何をしているかを監視するシステムが紹介されていた。

vayyar.com/jp/care/

<石のひとりごと>

こうしたイベントの中にいると、日々追いかけている戦争のニュースや、反ユダヤ主義、反イスラエル主義はいったいなんなのだと思われるほど、別世界感だった。

結局のところ、人間は、政治や戦争とは別ラインで、ビジネスでは十分、イスラエルと付き合っているということである。

ここで一つ実感したことは、やはり、イスラエルという国は小さいが、非常にビッグだということ。この国を倒そうとか、無くそうとかいうことは愚かでしかないということである。それはすでにホロコーストでユダヤ人を殲滅しようとしたナチスが証明したことでもあった。

ここからも、私たちは、自分の理念や考えだけで、不用意にイスラエルに敵対することは、今一度考えた方がいいと思った。

イスラエル軍がガザ市で地上戦開始:ハマスに「もはや隠れる場所はない」とネタニヤフ首相 2025.9.17

イスラエルがガザ市陸空・諜報部隊による本格攻撃開始

イスラエル軍は、ここしばらく、ガザ市の高層ビルなどを攻撃、破壊し、ガザ市民には、ビラを撒いて、地上軍による攻撃が始まる前に、南部へ避難するよう警告していた。

こうした中、9月16日(火)、深夜過ぎから16日午前10時ぐらいまでの間に大規模で断続的な空爆が始まった。後の報告では、50ヶ所以上を攻撃したとのこと。

病院によると、空爆で39人の死亡を確認したとのこと。いつものように戦闘員と民間人の区別はない。

www.timesofisrael.com/idf-begins-major-gaza-city-ground-offensive-targeting-hamas-dozens-of-gazans-said-killed/

www.jpost.com/israel-news/defense-news/article-867720

パレスチナのメディアによると、ガザ市では、戦車も見られており、ハマスのインフラを破壊する他、ハマスが、地上軍が来た場合に備えて仕掛けた爆弾の破壊も行っている。「ガザは燃えている」との表現が出ている。

Map of evacuation routes for Gaza City civialins circulated by the IDF (Illustration: IDF)

この激しい攻撃で、数千人がガザ市を出て南部へむかった。現時点で、37万人以上がガザ市を離れたとみられている。

今後もガザ市を脱出する避難民は増えるとみて、イスラエル軍は、海岸沿い経路に加えて、もう一本、回廊を増やす予定とのこと。

 

一点気になる情報がある。ガザで唯一のカトリック教会は、今も移動を拒否しているとのこと。ここのシスターたちが、負傷者など動けない人々60-70人をケアしているからである。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/despite-gaza-city-fighting-source-at-citys-only-catholic-church-says-no-plans-to-leave/

この直前、IDFのザミール参謀総長が、攻撃に強く反対したとのニュースが出回っていた。これについて、ザミール参謀総長は、作戦のリスクと利点を確認することは、軍のリーダーとして当然のことだと語った。

その結果で政府から指示が出た以上、最善を尽くすということである。

イスラエルのガザ市攻撃に関しての表明

ネタニヤフ首相は、「イスラエルはガザ市集中的な作戦を開始した」とこれを認め、軍に、ガザ市民の避難を促すよう、指示した。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/netanyahu-says-he-ordered-stepped-up-efforts-to-evacuate-civilians-from-gaza-city/

カッツ国防相は、「イスラエルが、ハマスに求めるのは、人質全員の解放と武装解除の2点のみだ。しかし、ハマスがこれに応じないので、ハマスを打倒する。

今、ガザを制覇するのは、ハマスがガザを支配しているからだ。ガザが崩壊すれば、ハマスも崩壊する」と語った。

イスラエル軍のデフリン報道官は次のように報じた。

イスラエルは、昨夜、ガザ市において、陸空軍と諜報部隊が、イスラエルの治安を脅かす、ハマスを標的にした攻撃を開始した。ガザ市は、ハマスの拠点で、軍事政治力の中心である。

ハマスは、ガザ市を人類史上、最大の人間の盾にしている。通りの下には、司令室、ロケット発射施設、武器庫を結ぶ膨大なネットワークがある。それらが、意図的に市民のインフラ近くに設置されている。

市民には続けて、ガザ市の戦闘地域から、安全な地域に避難するよう指示する。イスラエル軍はガザ南部に、人道地域を拡大するなど、人道努力を拡大している。

ここでは、食糧や水、医療にもアクセスしやすくなっている。イスラエルは、市民が南部へ移動するための回廊を設立している。しかし、ハマスはこれを妨害して、避難家族たちを戦場へ送り返そうとしているのだ。

ハマスは、人質を非人道的な環境で維持し続けている。彼らの帰国が、我々の第一の使命だ。そのために戦いを続けている。軍は、人質を取り戻し、ハマスのガザ支配を終わらせると言う決意を持って戦っている。

ネタニヤフ首相:イスラエルには盟友アメリカがいると強調

この攻撃は、ルビオ米国務長官がイスラエル訪問を終え、カタールに飛び立った直後に始まった。ルビオ国務長官は、出発前に、「理想としては、ハマスが単純に降参することだが、最終的には、軍事的にハマスを排除することになるだろう。

結末まではそう長くはかからないと思う」と語っていた。軍事作戦が始まることを知っていたかのような発言である。

Prime Minister Benjamin Netanyahu holds a press conference at the Prime Minister’s office in Jerusalem, September 16, 2025.(Marc Israel Sellem/POOL)

また、ネタニヤフ首相は、29日(月)の国連総会での発表の前にアメリカへ行くが、その際、トランプ大統領との会談に招かれたと述べ、イスラエルとアメリカの良好な同盟関係を世界にアピールした。

ハマスに勝ち目はないのだから、早く降参するよう、強力な圧力をかけたと形とみられている。

www.timesofisrael.com/netanyahu-says-hell-meet-trump-again-issues-dire-warning-to-hamas-over-hostages/

石のひとりごと

いよいよ地上戦に入った。この攻撃が失敗に終わらず、死者が膨らまないうちに、人質解放、ハマス撃滅という目標を、早く、短期間に達成することができるように祈る。

国連人権理事会独立委員会がイスラエルを「ジェノサイド」と認定:国連事務総長は認めず 2025.9.17

国連人権理事会の独立委員会がイスラエル「ジェノサイド」と認定

国連人権理事会の中にあるイスラエルとパレスチナ問題に関する独立調査委員会(COI・2021年発足)のナヴィ・ピレイ氏は、9月16日(火)、ちょうど、イスラエルがガザ市への本格攻撃開始した日、イスラエルが「ジェノサイド」を行っていると定義する報告書を出した。

国連は、第二次世界大戦が終わった直後の1948年、ユダヤ人をナチスが大量虐殺したホロコーストの例から、「ジェノサイド条約」を締結。ジェノサイドを定義する5項目を定めている。正式にジェノサイドかどうかは、この5項目のいずれか、また複数が見られた場合とされる。

ピレイ氏は、イスラエルは5項目のうち4項目、①集団の一員であるメンバーを殺すこと、②集団に対して重大な心身への危害を加えること、③肉体の破壊をもたらすために意図的な生活を集団に強制する、④集団における子供の出生を妨害する行為を行うこと、に当てはまるとしている。

④については、イスラエルが、ガザ最大の不妊治療センターを破壊したことをあげている。ガザは出生率が高く、人口の半分近くが10歳以下という状態で、全く的はずれな指摘ではないかと思われる。

また、ピレイ氏は、2023年10月7日に、ネタニヤフ首相が「ハマスが展開し、隠れ、活動しているすべての場所、あの邪悪な都市に対して、強力な報復を加える」と誓っていたことを挙げ、ネタニヤフ首相、ヘルツォグ大統領、ガラント元国防相が、ジェノサイドを扇動したと指摘。

ピレイ氏は、イスラエルの治安部隊のガザでの行動パターンからすると、ジェノサイドの意図があったと推測することが合理的だと述べた。

この3人には、今年2月に国際司法裁判所(ICC)が、戦争犯罪だとして、ハマス指導者3人とともに、逮捕状を出している。ピレイ氏は、ICCとも連絡を取っていると言っている。*ハマス指導者3人はすでに死亡

www.timesofisrael.com/un-panel-claims-genocide-underway-in-gaza-israel-blasts-members-as-hamas-proxies/

mtolive.net/トランプ大統領がネタニヤフ首相とガラント前国/

ナヴィ・ピレイ氏は、南アフリカ出身の元国連人権高等弁務官、ルワンダのジェノサイドに関する国際法定で、裁判長だった。長きに渡り、イスラエルへの批判を出してきた人物である。

www.bbc.com/japanese/articles/c1jz5exkgk9o

イスラエル外務省:歪んだ報告と非難

イスラエル外務省は、ピレイ氏の報告は、歪められた報告であり、「反ユダヤ主義の立場によるものであり、ハマスを代弁するものだ」とこれを強く否定するとともに、この独立委員会の解散を要求した。

ガザでイスラエルがジェノサイドを行っているという指摘は、これまでからも言われてきたことである。

このため、イスラエルにあるBESA(ベギン・サダトセンター(バル・イラン大学))は、これを学術的に論破する研究を行い、すでにその結果を発表している。

besacenter.org/debunking-the-genocide-allegationsa-reexamination-of-the-israel-hamas-war-2023-2025/

イスラエルは、ピレイ氏は明らかに、これを無視していると指摘した。

なお、ピレイ氏の発言だが、国連を代表した声明にはならないとのこと。

Arutz7によると、ピレイ氏の報告が公表された後、国連のグテーレス事務総長が、ガザ情勢を法的にジェノサイドと定義づけはできないとの考えを表明していると伝えている。

www.israelnationalnews.com/news/415059

石のひとりごと

イスラエルのジェノサイドが、公式に承認されたと、ピレイ氏の発言を世界中が、衝撃的に報じている。しかし、これは、イスラエルが指摘するように、歪んだ情報を元にした歪んだ判断であることは明らかである。

イスラエルに対するこうした悪意ある行為には、逆によくないことをかぶる可能性が高いと感じる。

ICCで、ネタニヤフ首相たち3人を戦争犯罪者だと訴えたカリム・カーン検察官は、性的不正行為をしたとうった出た女性が出たため、今年初頭に検察官を辞任。その後、2週間前には、同様のことを訴える2人目の女性が現れたとの報道が出ていた。

www.timesofisrael.com/second-woman-alleges-sexual-misconduct-by-icc-prosecutor-karim-khan/

緊急アラブ連盟・イスラム協力機構首脳サミット声明:具体的なアクションはなし 2025.9.17

9月15日、イスラエルがカタールでハマス指導者たちを標的にした攻撃を実施したため、カタールは、緊急アラブ・イスラム首脳会議を招集した。

ドーハに集まった首脳は、イランのペゼシュキアン大統領、サウジアラビアのビン・サルマン皇太子、ヨルダンのアブドラ国王、エジプトのシシ大統領、レバノンのアウン大統領、シリアのシャラア大統領、イラクのアル・スダニ大統領、トルコのエルドアン大統領、パレスチナ自治政府のアッバス議長など、約60カ国となっている

文字通り、シーア派もスンニ派も一緒になって、最高首脳が集まるという、そうそうたる会議であった。

会議では、イスラエルとの外交、経済関係を見直し、断固たる行動をとるという共同声明が出された。国連加盟国の資格を停止することを目指す取り組みを調整することも含まれている。

しかし、CNNは、そこに具体的なアクションは含まれていなかったと指摘している。結局のところ、イスラエルと決裂することはアメリカとの決裂になり、経済的な悪化が避けられないからだとCNNは推測している。

実際、今年5年目になるアブラハム合意に署名している国々、UAE、バーレーン、モロッコも今年で5年になるアブラハム合意でイスラエルを承認している。この3カ国からは首脳ではなく、高官が出席しただけだった。
edition.cnn.com/2025/09/16/middleeast/analysis-summit-israel-strike-hamas-qatar-intl

www.timesofisrael.com/arab-muslim-leaders-urge-review-of-israel-ties-after-attack-on-hamas-leaders-in-doha/

かなり注目されたサミットではあったが、大手メディアでは、探さないと出てこないニュースになっている。やはり、イスラエルはあなどれない・・というところか。