ラファ・イスラエル軍駐留地下のトンネル内に立ち往生のハマス200人:6日(木)夕刻までに出てくるよう最後通告 2025.11.4

ハマスは、明らかに合意に違反し続けている。停戦になってから3週間経ってもまだ、遺体の返還を完了していない。首相府報道官によると、イスラエルは、ハマスが遺体の場所を知っているのにも関わらず、出さないでいることを知っているとのこと。

加えて、ハマスは、イエローラインを超えて、イスラエル軍が駐留地域に入って来続けているという。危機を察した場合、イスラエル軍は、侵入者を殺害することになる。

イスラエル軍は、合意に従い、このイエローラインからイスラエルとの国境までのエリア(ガザ地区全体の53%)に駐留を続けている。

このラインにそって、イスラエルは黄色の石を並べて、そこからハマスや、ガザ市民が誤って、入ってこないようにしている。

しかし、Times of Israelによると、イスラエル軍が駐留しているラファの地下トンネルには、まだハマス戦闘員200人が隠れており、立ち往生になっている。このハマスが、トンネルから出て来てイスラエル軍を攻撃し、イスラエル兵に死者も出たのであった。

その200人に対し、イスラエルが、安全にイエローラインから出ていくことを許可したという情報も出ていたが、ネタニヤフ首相はこれを否定した。これについては、与野党から、そんな危険なことはばかげていると論争になっていた。

Armed Palestinian Hamas operatives pictured in Gaza City on November 2, 2025. (Omar AL-QATTAA / AFP)

チャンネル12によると、地下にいるハマス戦闘員には、もし武器を放棄することに同意するなら、安全な通過を許可すると伝えたとのこと。そうでない場合は攻撃するということである。

ネタニヤフ首相は、「ハマスを非武装化し、ガザ地区を非過激化することであり、これがイスラエルの基本方針だ。もし、一つの方針でそれが完了しなかったら、別の方策を取るだけだ。

それについて、アメリカに許可をもらう必要はない。それがトランプ大統領との合意である」と語っていた。

トランプ大統領も、「もしハマスが非武装化に応じないなら、イスラエルはハマスを殲滅するだけだ。ハマスもそれはわかっているはずだ」と語っている。

しかし、アメリカ情報筋がTimes of Israelに伝えたところによると、仲介者のエジプトとカタールが、ハマスに対し、明日水曜、11月5日(水)日没から6日(木)までの24時間に、戦闘員たちが出てこない場合、イスラエルの攻撃に直面するとの通達を出した。

言い換えれば、11月6日(木)日没の時点で、イスラエルは、イエローラインからイスラエル側にいるハマスを攻撃することを、アメリカ、エジプト、カタールから認められたと言える。

www.timesofisrael.com/pm-rules-out-granting-safe-passage-to-200-hamas-gunmen-stuck-in-idf-held-rafah/?utm_campaign=most_popular&utm_source=website&utm_medium=article_end&utm_content=2

CENTCOM(アメリカ中央軍)がハマスの物資強奪証拠映像公開:トランプ大統領が国連安保理に国際ガザ監視団派遣案 2025.11.4

ガザで時間稼ぎ:勢力を伸ばすハマス

ガザでは、停戦が開始されてから3週間になる。イスラエル軍はイエローラインまで撤退した後は、その外の地域で、ハマスが支配力を強めており、ガザの反ハマス部族を公開処刑する様子も伝えられていた。

また、CENTCOM(アメリカ中央軍)は、ドローンが捕らえた、搬入される人道支援物資をハマスが横領する様子を公開した。トラックの運転手を中央分離帯まで追い出して、トラックごと横領している。

www.centcom.mil/MEDIA/VIDEO-AND-IMAGERY/VIDEOS/videoid/985788/dvpmoduleid/37619/dvpTag/CENTCOM/

ハマスが人質の遺体を、3週間経ってもまだ返還を終えていないのは、時間稼ぎをして、勢力を整えようとしているとみられている。

トランプ大統領が国連安保理に国際ガザ駐留軍(ISF)派遣草案作成

こうした中、トランプ大統領は、今後ガザをどうするか、国連安保理で採択する草案をまとめたとのこと。

それによると、ガザでの停戦を監視する国際監視団、ISF(International Stabilization Force)を立ち上げ、2年を期限に、ガザ内部に配置する。ISFは、アメリカと、協力する国々の軍からなる組織である。

この監視団は、ハマスの武装解除を通して、ガザ全体の非軍事化をすすめることで、ガザ地区の安定を図るとしている。

また、ガザとエジプト、ガザとイスラエルの国境を監視して市民の安全を図り、人道支援拠点となる。また将来に向けてパレスチナ人による警察を訓練することが含まれている。

また、国際法関係者を含む暫定的な管理組織を立ち上げて、ガザ再開発に向けた包括的な計画の枠組みを立ち上げる。

パレスチナ自治政府が、汚職にまみれて崩壊しつつある今の体制に十分な改革がなされたと認められるまで、その組織が運営を続けるとしている。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/draft-un-resolution-said-to-grant-us-and-partners-broad-mandate-to-govern-gaza-provide-security/

石のひとりごと

ハマスを見ていると、どこまでもイスラエルに反発しようとしている。ガザ市民を痛めつけるだけでなく、自分自身をも痛め続けている。背後に、主に反発しつづけるサタンの影があるといえる。

それに対して、いろいろな計画も試みられている。いずれにしても、主の名前がついているイスラエルが、ハマスに負けることはない。

それがどのように実現するのか、私たちは、ガザが、この主に属さない悪から解放されることを祈るとともに、それがどのように実現するのか、見守っていきたい。

私たちにではなく、主よ、私たちにではなく、あなたの恵みとまことのために、栄光を、ただあなたの御名にのみ帰してください。

なぜ、国々は言うのか。「彼らの神は、いったいどこにいるのか」と。私たちの神は、天におられ、その望むところをことごとく行われる。・・・

イスラエルよ。主に信頼せよ。この方こそ、彼らの助け、また盾である。アロンの家よ。主に信頼せよ。この方こそ、彼らの助け、また盾である。主を恐れる者たちよ。主に信頼せよ。この方こそ、彼らの助け、また盾である。(詩篇115:1―11)

人の心には多くの計画がある。しかし主のはかりごとだけが成る」 箴言19:21

ハリケーン被害のジャマイカでイスラエル緊急支援団体イスラエイドなど活躍中 2025.11.4

ジャマイカでカテゴリー5のハリケーン

Satellite image showing Hurricane Melissa, on Tuesday. NOAA/AP

先週10月29日(水)、大雨を伴う暴風82m/秒で、カテゴリー5と最強レベルのハリケーン・メリッサが、中南米、カリブ海のジャマイカを直撃した。

これまでに、ジャマイカでは28人。その隣のハイチでは31人の死亡が確認されている。

5日経った今も、ジャマイカでは、国土の70%で停電が続き、6000人が避難所にいる。ジャマイカには、当時、ユダヤ人が約360人おり、200人がジャマイカに永住している人だった。

ユダヤ人旅行者は、常に1000人来ているという。2011年からジャマイカに常駐するユダヤ教正統派のハバッド派ラビ・ラスキンが、対処にあたっている。

ユダヤ人たちの間で、このハリケーンによる死傷者は出なかったが、家を吹き飛ばされるなどの被災者は出ており、2日間何も食べてない人もいた。さすがハバッド派である。すでに100万ドルの支援を計上し、16万ドルがすでに集まっているとのこと。

このジャマイカに、イスラエルの主要な独立人道支援組織、イスラエイド(IsraAID)が、ハリケーンが通過直後に、隊員6人を派遣した。特に緊急のニーズである水問題や、衛生に焦点をあてた支援を開始するとのこと。

ジャマイカでは、ハリケーンは初めてのことではなく、何度も被災しているため、イスラエイドは、地元にオフィスを持っている。すでにかなりの専門的な対処法を習得済みとのことである。災害発生1日後には、すでにコシェルの食料なども届く手筈になっている。

イスラエイドは、2001年に設立。これまでに、65カ国以上で100以上の人道的緊急事態に対応してきた緊急支援プロフェッショナルである。物質的支援だけでなく、初期からメンタルヘルスにも対処している。

イスラエルの緊急支援にあたるもう一つの組織、スマートエイド(SmartAID)も活動を開始している。こちらは、最も被害を受けた地域に太陽光発電システム、モバイル通信ユニット、および浄水技術を配備しているとのこと。

www.timesofisrael.com/jewish-and-israeli-groups-rush-to-provide-aid-to-hurricane-ravaged-jamaica/

石のひとりごと

母国は戦争中なのに、イスラエルは海外のユダヤ人をも早急に助けている。ハバッド派は、ユダヤ人がいるところなら、どこにでも行って、支援活動を行なっている。日本にもいる。

イスラエルは、これほどに地球全体をカバーするほどあちこちにいるユダヤ人の国である。その大きさは、あの小さなイスラエルだけにとどまっていない。

世界中で流浪させられた結果だが、それを通して、イスラエルは、まさに世界規模の国になった。非常に多様な中、裕福な人もおり、助け合いの意識、特に献金の意識も高い。

ハマスはもとより、誰も、どの国も、この国をあなどることなどできないと実感する。

それは、彼ら自身がすばらしいというより、その背後におられる主が大きいということを示していると思う。

 

ハマスが人質2人の遺体返還:続けて3人の部分的遺体引き渡しか 2025.11.1

9日ぶりにハマスが人質遺体2人を引き渡し

ガザに残っている人質があと13人となってから、ハマスは遺体を返還できていなかった。

10月27日(月)になり、新たな遺体だとして返還してきた。しかし、それは、2023年12月にイスラエル軍自身が発見していた、人質オフィル・ツァルファティさんの遺体の一部であった。また、ハマスが、この遺体の一部を、埋めた後、赤十字にあたかも今発見したかのような工作までしていた。

加えて、ハマスの攻撃で、これまでにイスラエル兵3人が死亡したこともあり、イスラエルはハマスの合意違反だとして、ガザ市への激しい空爆を実施した。

これで停戦崩壊かとも懸念されたが、ネタニヤフ首相は、その後、停戦は維持すると表明した。

こうした中、ハマスは、最後に遺体を返還してから9日目にあたる10月30日(木)、ようやく人質2人の遺体を返還すると発表。赤十字に引き渡した。

精査の結果、2人は、アミラム・クーパーさん(84)と、サハル・バルーフ(25)であることがわかった。

アミラムさんは、キブツ・ニール・オズの自宅から、妻のヌリットさんや、他のキブツメンバーとともに拉致されていた。ヌリットさんは、2023年10月23日に解放されたが、アミラムさんは残された。

ハマスは、2024年3月に、アミラムさんとその友2人がイスラエル軍による攻撃で死亡したと主張するクリップを家族に送りつけていた。イスラエル軍は、その2ヶ月後の6月、他の2人とともに、アミラムさんの死亡を確認していた。

84歳という高齢で、5ヶ月近く、囚われ状態でサバイバルしていたということである。アミラムさんは、経済学者であると同時に、詩人であり作家として出版もしていた。絵本も出すアーティストだった。

キブツ・ニール・オズからは、76人がハマスに拉致されていた。アミラムさんは、帰国する最後の1人だった。

サハルさんは、ベン・グリオン大学の工学部学生で、キブツ・べエリで、祖母のゲウラさんと、兄で、イスラエル軍教育部隊隊員のイダン・バルーフさん(20)と一緒にいた時にハマスの襲撃に遭っていた。

3人がいた家は燃やされ、喘息持ちのイダンさんは、苦しみで家を出た時に銃殺された。サハルさんは、イダンさんの吸入器を取りに家に入った際に、ハマスに拘束された。祖母はこの時殺された。

拉致されたサハルさんは、2023年12月に行われた、イスラエル軍による人質奪回作戦(失敗)の際に死亡したとみられていた。

www.timesofisrael.com/remains-of-deceased-hostages-amiram-cooper-84-and-sahar-baruch-25-returned-to-israel/

これで残りの遺体は11人となった。イスラエル軍は、ハマスの遺体捜索を、イスラエル軍支配域でも行わせていると伝えられている。

本日、赤十字は、ガザから3人の遺体の一部とみられるものを引き渡されたと言っており、調査がすすめられることになる。

www.timesofisrael.com/red-cross-says-it-transferred-partial-remains-of-three-bodies-from-hamas-to-israel/

ガザの緊張続く:イスラエル支配域?ガザ市民4人死亡

Israel-Gaza border fence, on October 30, 2025 (Jack GUEZ / AFP)

ガザでは一応の停戦状態にあるが、緊張は続いている。

10月31日(金)、イスラエル軍が駐留を認められているイエローラインを挟んでの衝突があり、イスラエル軍が発砲。ガザ各地で、4人が死亡したとハマス関係メディアが報じた。

1人はジャバリヤキャンプ、2人は、ガザ市内2ヶ所で、1人はハンユニスでと主張している。

Times of Israelによると、イエローラインは制定されたものの、まだ明確な制定にはなっておらず、まだイスラエル側にいるハマス戦闘員がいる場合もあるとみられている。

そのため、イスラエル軍領域から出て行こうとしない者との銃撃になったり、近づいてきて危険度が高まったとして、銃撃するケースもあるとのこと。

ガザは、一触即発といえそうである。

www.timesofisrael.com/4-gazans-said-killed-after-israeli-deadline-passes-for-gunmen-to-leave-idf-held-zone/

エルサレムで超正統派20万人が徴兵に反対する祈りのラリー:嘆きの壁では従軍志願の超正統派部隊入隊式 2025.11.1

10月30日(木)午後、エルサレムでは、超正統派たちが、イスラエル軍への徴兵に反対する超大規模な祈りの集会、「100万人の男たち」を行った。

実際に参加したのは、20万人と報じられている。めずらしく、違う派閥も一つになったとみられ、記録的なほどに大規模な集まりになっていた。

エルサレム市への入り口付近が黒服の群衆で埋め尽くされ、道路も路面電車も地下鉄も、一時封鎖状態の大混乱となった。

一部の超正統派の若者たちは、建設中の建物や、クレーンに登っており、男性1人(20)が落ちて、死亡した。自殺の可能性もあるとのこと。デモはその後解散とされたが、その後に、一部の正統派と治安部隊の間で、衝突が発生していた。この日警備にあたっていた警察は2000人だった。

www.timesofisrael.com/tens-of-thousands-crowd-jerusalem-in-ultra-orthodox-display-of-force-against-idf-draft/?utm_campaign=most_popular&utm_source=website&utm_medium=article_end&utm_content=1

イスラエルでは、超正統派イシバ(神学校)学生の従軍義務を免除するという法律があるが、2023年6月にその期限を迎えた時に、政府はこれを延長しなかった。このため、超正統派の若者も召集令状を受け取った人もいるが、まだほとんど応じていない。

それからまもなく、イスラエルはガザとの戦争になった。以来、戦争が2年も続き、1000人近い兵士が死亡した他、負傷兵は2万人といわれ、その多くはPTSDを患っている。イスラエル軍は、現時点で1万2000人の兵士を必要としているとのこと。

October 30, 2025. (Fadel SENNA / AFP)

この同じ2年間の間、超正統派たちは、時々、徴兵に反対するデモを行ってきた。その延長線上にあるのが、今回の超大規模なデモだったのである。

Times of Israelによると、警察が、徴兵回避者とマークする超正統派は、6075人。

このうち、これまでに逮捕されたのは870人で、7%である。おそらくすぐに釈放されているとみられる。これは、今のネタニヤフ政権に、ユダヤ教政党が、加わっていることが原因と言われている。

多くの世俗派の親たちが、息子たちを戦争で失い、重傷を負って人生が変わってしまった人もいる。その横で行われる、こうした従軍拒否のデモに、怒りや不快感を訴える人は少なくない。

一方、同じ超正統派でも、義務はないのに、自主的に従軍する人もいる。この同じ日、デモが始まる数時間前には、エルサレムの嘆きの壁で、訓練を終えた超正統派兵士たちの入隊式が行われていた。

エルサレム。なんとも多様な世界である。この多様性が、まさにイスラエルだと実感する。

生還した元人質のアロン・オヘルさんテレビ出演でピアノ演奏 2025.10.30

10月13日(月)、ガザから解放された生存する人質20人のうちの1人で、右目に負傷しながらも、24日(金)、病院から退院したアロン・オヘルさん。

29日(水)に放送された、イスラエルの風刺コメディーショーで、高視聴率の人気テレビ番組、エレツ・ネエデレットに出演し、ピアノを演奏した。

司会者は、アロンさんの生還の感動は冷めやらぬ今と言いながら紹介している。

エレツ・ネエデレットでは、8ヶ月前に、アーティストのハナン・ベン・アリさんが出演した際、アロンさんを想うオリジナルの歌を歌っていた。

歌詞は、「私はみんなの太陽のようになる」と将来の生還の時を表現する歌だった。司会者は、今日はその完成の日だと語っている。

アロンさんの伴奏で、歌っているのは、アロンさんの両親と妹、番組のスターたち。歌は、デービッド・ブローザの「空の下で」という歌である。

歌詞は、「ここに来た。太陽の下で私たちには時間が与えられている。今のところ、私たちはここにいる。2人一緒に。2つの目のように。悲しみ、痛みにもかかわらず、私は愛する」となっている。

歌が終わるとアロンさんは立ち上がって感動の笑顔を見せている。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/freed-captive-alon-ohel-plays-piano-on-eretz-nehederet/

石のひとりごと

2年も地下のトンネルで、文字通り絶望の中にいたアロンさん。まさか本当にこんなふうにピアノを弾く日が来ると思っていただろうか。

一瞬先は闇・・だけではなく希望もありうるということである。

本当に、主にあって不可能はないと実感させられる。主に信頼して、祈り続ける励ましをいただいている。

イスラエル軍がガザ市空爆:ハマスのテロ攻撃でIDF兵士1人死亡受け 2025.10.29

ハマスがまたイスラエル兵殺害:イスラエルは反撃でガザ市攻撃

10月28日(火)夕方、イスラエル軍が、ガザ市への大規模な空爆を行った。ハマスはこの攻撃で、少なくとも30人が死亡(メディアによっては、50ー60人)。数十人が負傷したと発表。

世界中に停戦崩壊の懸念が報じられ、イスラエルへの非難が高まっている。

しかし、イスラエル軍によると、この数時間前、ガザ南部ラファに駐留するイスラエル軍が、ハマスによる銃撃を受け、重機を担当していた、ヨナ・エフライム・フェルドバウム軍曹(予備役)(37)が死亡していた。

ハマスによるテロ攻撃でイスラエル兵が死亡するのは、先週2人が殺害されたのに続いて3人目になる。フェルドマン軍曹は、妻があり、小さな子供5人の父親だった。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/idf-announces-reservist-soldier-killed-yesterday-in-rafah-attack-by-terror-operatives/

ハマスが遺体発見を演出

また、ハマスは、先週21日(火)を最後に、遺体の引き渡しを行なっていない。

27日(月)夜に引き渡してきた遺体の一部は、残っている13人の遺体ではなく、イスラエル軍自身が、2023年12月にガザで回収したオフィル・ツアルファティさんの遺体の一部であることがわかった。

www.timesofisrael.com/casket-returned-by-hamas-had-remains-of-hostage-whose-body-idf-recovered-in-2023-israel-says/

Hamas operatives are seen staging the ‘recovery’ of the remains of a hostage in Gaza City, October 27, 2025. (Israel Defense Forces)

ハマスは、オフィルさんを埋めたあと、新たに発見したかのようなふりをして発掘し、赤十字に見せるという演出まで行なっていた。

遺体への敬意がなく、遺族の心を引き裂くような、悪質きわまりない合意違反である。(別記事詳細参照)

赤十字もこの件については非難を表明している。

ガザへの攻撃について、イスラエルは、すぐにコメントしなかったが、後に、首相官邸が、ハマスの合意違反が度重なってきたことから、ネタニヤフ首相が治安閣議を招集し、ガザで即時かつ強力な攻撃を行うよう指示したことを明らかにした。

カッツ国防相は、「ハマスは本日、イスラエル軍兵士を攻撃するという、(停戦中に)超えてはならない一線を超えた。ハマスは、兵士への攻撃と人質遺体の返還合意違反に対し、何倍もの代償を払うことになるだろう」と語った。

ザミール参謀総長も、「ハマスの停戦合意違反に、イスラエルが沈黙することはない」と表明した。

www.timesofisrael.com/idf-strikes-said-to-kill-7-in-gaza-as-israel-vows-hamas-will-pay-for-violations/

しかし、アメリカの圧力か、その後、イスラエルは、今回も停戦継続を宣言した。

ハマスが慌てて遺体2人を“発見した”として今夜引き渡すと発表

イスラエルの本気の怒りを受けて、ハマスは、人質の遺体2人の“発掘に成功した”として、今夜引き渡すと発表した。

遺体発見の演出をしたハマスのいうことをもはや信じることはできないだろう。イスラエルは、ハマスは遺体13人のうち、9人の場所は把握しているのに、時間稼ぎをしていると訴えていた。今回の遺体発見の演出は、それを証明したようなものである。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/hamas-says-it-managed-to-retrieve-2-bodies-of-hostages-today/

アメリカはどうする?停戦に問題なしとトランプ大統領

先週、イスラエルは、兵士2人がハマスに殺害された後、ガザへの反撃を行ったが、アメリカの圧力で、ただちに停戦に戻ったとみられている。

今週また、イスラエルがガザを攻撃する事態になると、ヴァンス米副大統領が、ただちに停戦は今も続いていると強調する声明を出した。今回、イスラエルはガザ市への攻撃を決定した後、アメリカに通知していたとのこと。

Haneda Airport in Tokyo on October 29, 2025. (Andrew Caballero-Reynolds/AFP)

東京を訪問中だったトランプ大統領は、「ハマスが、イスラエル兵を殺害したのだから、イスラエル軍は反撃すべきだ」と語り、それが停戦を脅かすものではないとの考えを語った。

しかし、イスラエルに対して、過度な反応は避けるよう伝えたとも伝えられている。

一方、ハマスに対しては、「ハマスは小さい組織であり、今ガザでの停戦を守ろうとするアメリカと、中東・世界の国々前で、行儀良くしておくべきだ」と警告するようなコメントを出した。

www.timesofisrael.com/vance-downplays-israel-hamas-flareup-argues-gaza-ceasefire-is-holding/

ハマスが遺体回収を演出:引き渡した遺体の一部は返還義務遺体13人にあらず 2025.10.29

ハマスは、最後に遺体を引き渡してから約1週間後になる、10月27日(月)、1人の遺体の一部だとして、イスラエル側に引き渡してきた。

しかし、その棺に入っていたのは、残っている13人の遺体のだれのものでもなく、2023年12月に、イスラエル軍自身が、ガザで回収していたオフィル・ツァルファティさん(27)の遺体の一部だった。

www.timesofisrael.com/casket-returned-by-hamas-had-remains-of-hostage-whose-body-idf-recovered-in-2023-israel-says/

さらに、ハマスは、27日(月)朝、オフィルさんの遺体を、ガザ市シャジャイヤの地面に掘った穴に入れて土をかぶせて隠した後、あたかも初めて発見したかのように、重機でそれを引き上げた後、赤十字隊員の前で遺体を掘り出すという演出をしていた。

その様子は、すべてドローンで撮影されており、オフィルさんの家族の了承の元、広く公開されている。

こんな屈辱を受け入れられるはずもなく、ネタニヤフ首相は、治安閣議を招集。その後、ラファでは、ハマスの攻撃でイスラエル兵が死亡する事態にもなったことから、ガザ市への大規模な攻撃が決定されたのであった。

オフィルさんは、10月7日、ノバ・ミュージック・フェスで、友人たちとともに、27歳の誕生日を祝っていた時、ハマスに拉致された。翌月には死亡が確認され、12月1日、イスラエル軍は、ガザから遺体(一部?)を保護して、家族に返還していた。

オフィルさんの母親によると、家族は、これまでにオフィルさんの葬儀を2回行なったという。最初に戻ってきた遺体が一部だったとは知らない中、2回目に、軍からオフィルさんの骨と遺体の一部だと言われる遺体が、また戻って来たという。家族は、墓を開けて、2回目の葬儀を行なっていた。

今度また3回目の葬儀をすることになる。しかも、ハマスが演出する形での返還だった。母親は、「息子の遺体を分割払いで返すなんて、こんなことに免疫がある人はいない」と、ハマスへの怒りを語っている。

www.ynetnews.com/article/sk5rowr0le#autoplay

ハマスは、ガザにまだある13人の人質遺体を本当に返すことになるのか。家族フォーラムは、イスラエル、アメリカはじめ、すべての仲介国に対し、人質13人の遺体が全部戻るまで、停戦合意は、一時停止にするべきだと訴えている。

www.timesofisrael.com/hostages-families-urge-pause-in-gaza-ceasefire-over-stalled-return-of-bodies/

西岸地区でのテロ対策継続中:ジェニン近くの衝突でパレスチナ人テロ工作員3人死亡 2025.10.29

ハマスはその支持者は、ガザにいるだけではない。2023年10月7日以降、西岸地区にいるパレスチナ人テロリストたちは、イスラエルでのテロを活発化させている。

パレスチナ自治政府が、十分な取り締まりをしないため、イスラエル軍は部隊を派遣し、テロの事前摘発を継続している。

イスラエル軍によると、この2年間の間に、逮捕した指名手配テロ容疑者は、6000人以上で、このうち2350人はハマスだった。密輸された武器なども多数、摘発されている。

この時に発生する銃撃戦などの衝突に加え、空爆やドローンによる攻撃も100回以上行われており、パレスチナ人の死者数は1000人を超えている。イスラエルはその大多数は戦闘員だと主張しているが、パレスチナ側は、子供たちなど市民が多く含まれていると主張し、国際社会の非難はイスラエルに向いている。

一方、この2年の間のイスラエル側の死者数は、イスラエル国内と西岸地区で発生したテロで死亡した市民と、警察など治安部隊隊員は62人となっている。

イスラエルは、2025年1月、大規模な地上軍を西岸地区に派遣。ジェニンに近い難民キャンプと、2つの難民キャンプ、トゥルカレム、ヌルシャムから住民を移動させて、駐留を続けている。カッツ国防相によると、西岸地区でのテロ警報は80%減ったと語っている。

この頃から、イスラエル軍による空爆はほとんどなくなっていたが、この10月28日(火)、イスラエル軍は、西岸地区北部のジェニン近くの村へ、警察、ヤマム対テロ部隊による攻撃を行った。

これにより、洞穴に隠れていた、パレスチナ人テロリスト3人が死亡した。

アブドラ・ムハンマド・オマール・ジャラムネ(27歳)、カイス・イブラヒム・ム・ムハンマド・アル・ビタウィ(21歳)、アフメド・アズミ・アレフ・ナスラティ(29歳)

3人の遺体はイスラエルが保護している。

www.nytimes.com/video/world/middleeast/100000010485695/jenin-west-bank-israel-hamas.html?smid=url-share

www.timesofisrael.com/3-terror-operatives-planning-attack-are-killed-by-snipers-in-west-bank-police-say/

イスラエル軍戦闘員の自殺未遂急増:2024年1月から1年半で279人 2025.10.29

クネセット(国会)の調査センターが、10月28日(火)に発表したところによると、2024年1月から2025年7月の1年半ほどの間に、自殺未遂をしたイスラエル兵は、279人にのぼっていることがわかった。

このうちの78%は、戦闘員として配属されていた兵士たちだった。

www.timesofisrael.com/279-idf-soldiers-attempted-suicide-since-start-of-2024-knesset-report-finds/

実際に、自殺で死亡した兵士は、2025年1月から8月までの間に16人で、このうち7人は予備役兵だった。予備役兵は、招集されて従軍する市民兵たちのことである。

予備役兵メンタルヘルスを担当するベコー少佐によると、従軍後にメンタル治療を求める予備役経験者は、通常、年間270人ぐらいだったところ、今年に入ってから3000人と1000倍の勢いで増えているとのこと。

明らかに2023年から続いている戦争の影響である。兵士たちは戦場での経験やその記憶を、自宅に戻り、自分の人生に戻ってから持ち続けることになる。その影響は、兵士本人だけでなく、周りにいる家族や、社会にも影響を及ぼすことになる。

それは、予想を超えて長引くものであることは、かつての六日戦争や、ヨム・キプール戦争、レバノン戦争などからの退役軍人たちが、今もなお苦しんでいることからもわかることである。

ザミール参謀総長は、「私たちは国を守る中で、生死の問題に直面することになる。それはイスラエル市民と兵士たちにそのままあてはまる」と語っている。

www.jpost.com/opinion/article-863623

石のひとりごと

選ばれた国イスラエル、その民であるということは、本当に厳しいということを私たちはしっかり知っておかなければならない。そういう苦難を通して、なお見捨てられていないということを証しているのが、イスラエルとその民なのである。

異邦人でありながら、イエスの十字架と復活を信じただけで、このイスラエルの神とつながりをもつことができているクリスチャンたちは、まさに、イスラエルを覚えて、とりなさなければならないということである。

カッツ国防相がイスラエル南部の緊急事態制限を解除:急ピッチで進む南部復興 2025.10.29

南部の緊急事態制限を解除

イスラエル南部に発令されていた緊急事態制限が、10月28日(火)に期限を迎えるにあたって、カッツ国防相は、これを延長せず、解除すると発表した。

この制限は、全国に発令されていたが、今は南部だけになっていた。具体的には、集会人数の制限などである。イスラエル南部住民は、2年以上ぶりに、通常の生活に戻ることになる。

ガザ情勢はまだ続いているが、国境周辺には広範囲にイスラエル軍が駐留して守っていることや、ハマスがかなり弱体化しているなどからの判断である。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/two-years-after-oct-7-defense-minister-declares-end-to-emergency-status-in-south/

急ピッチで進む南部復興

緊急事態制限が解除になるイスラエル南部だが、被災した地域の活性化に向けた、計画が急ピッチで進んでいる。

イスラエル首相府には、2023年のハマス襲撃の後、その地域の再生を担当するトゥクマ総局が立ち上げられた。ガザ周囲の被災したキブツはじめ、スデロット、アシュケロン、ネゲブ地方など45の地域の再生を目指す。

2033年までに、住民を12万人まで増やす目標で、復興のみならず、更なる発展もビジョンに進められているプロジェクトである。

www.timesofisrael.com/with-rebuild-in-full-swing-gaza-border-region-looks-toward-growth-and-upgrades/

返還義務の遺体あと13人見つからない場合はどうなる?エジプトと赤十字がガザで遺体捜索に協力 2025.10.27

6日間遺体返還なし:ガザで捜索強化中

ハマスは、10月21日(火)を最後に、人質遺体の返還をしていない。今もまだガザにある人質の遺体は13人(アメリカとの二重国籍者2人含む)。

October 25, 2025. (AP Photo/Mark Schiefelbein)

トランプ大統領は、25日(土)、人質の遺体28人全員を返さない場合は、合意違反にあたるとして、これでもし停戦が崩壊したら、ハマスの原因ということだと述べ、次の48時間のハマスの様子を注視すると警告した。明日月曜までということになる。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/trump-says-hamas-holding-bodies-of-hostages-it-could-return-immediately-hes-watching-closely-to-make-sure-it-does/

イスラエルのメディアは、繰り返し、イスラエルは、遺体13人のうち、9人の位置は把握していると報じている。しかし、4人は、イスラエルにもわかっていない。

特に、4人のうちの1人は、2014年以来、イスラエルが、10年以上探し続けてまだ発見できないでいる元イスラエル兵ハダール・ゴールディン中尉の遺体である。10年以上も経過した今、果たしてどんな形での遺体返還になるのだろうか。

こうした中、ガザでは遺体の捜索活動が強化されている。以下はハンユニスでの捜索の様子。(AP本日アップ映像)

カタールのメディアによると、ガザ南部、ラファの人道支援地域のアル・マワシ地区郊外で、ハマスと赤十字社の車両が一緒にいるところが目撃されている。

エジプトと赤十字関係者が、ハマスとともに、イスラエル管理地域(イスラエルの許可の元)で、遺体の捜索をしている様子も伝えられている。イスラエル当局は、人質家族たちに、重機のガザ入りを認可する可能性もあると伝えたとのこと。

www.timesofisrael.com/israel-said-to-know-location-of-9-out-of-13-deceased-hostages-still-held-in-gaza/

これからどうなる?ハマスは武装解除を拒否

遺体28人全員が戻ってくるのかどうか、雲行きが怪しくなる中、イスラエル軍が撤退した地域で、ハマスが台頭しているだけでなく、10月9日のシャルム・エル・シェイクでの国際会議において、ハマス交渉担当のハリル・アル・ハイヤは、武装解除には応じないとの声明を出している。

Khalil al-Hayya

Times of Israelによると、アル・ハイヤは、「占領が終われば、武器を国家に移譲する」と表明したとのこと。

しかし、“占領が終わる”とは、ガザのみならず、西岸地区を含むのかどうか、イスラエル全域を含むのか、意図はわからない。また、国家を武器に以上というが、その国家が何を意味するのかも不明である。

要するに、イスラエルとの戦いは継続するということである。
ではどうなるかだが、トランプ大統領の元、中東アラブ諸国や、インドネシアや、パキスタン、アゼルバイジャンなど様々なイスラムの国々までが、ガザに平和維持軍を派遣してもよいと言っているとのこと。

あの狭い、イスラエルと目と鼻の先に、イスラム教徒からなる国際平和維持軍が来ることになるのかどうか。それがイスラエルとって何を意味するのか。これまでになかった様相になりつつある。

www.timesofisrael.com/israel-said-to-know-location-of-9-out-of-13-deceased-hostages-still-held-in-gaza/