シリアがレバノンで爆破テロか 2012.10.21

金曜白昼、レバノンの首都ベイルートで大きな車両爆弾テロがあり、レバノン治安最高司令官のハッサン氏他8人が死亡。80人以上が負傷した。

ハッサン氏が反シリア派の筆頭であったため、今回の犯行はシリアのアサド政権によるものとみられている。この爆弾暗殺テロを受けて、反シリア派が、レバノン各地で親シリア派の現レバノン政府に対する抗議デモが行い、ミカチ首相の辞任、政府の解散を要求した。

しかし土曜、レバノンの大統領が首相の留任を指示し、首相の留任が決まった。これを受けて、反シリア派はレバノン各地で抗議デモを開始。一部は暴徒化しているもようである。

<なぜシリアがレバノンに関係してくるのか>

シリアのレバノンへの影響力は絶大で、2005年までは、シリア軍がレバノン国内に駐留して実質レバノンを支配していた形だった。この間に、レバノンでは、親シリア政権(シーア派イスラム)と、反シリア政権(スンニ派イスラム)に別れて対立するようになっていった。

2005年、反シリア派のラフィク・ハリリ首相が暗殺される。犯行はシリアによるものとの疑いが強く、反シリア派が激しいデモ活動を起こし、ついにはシリア軍を撤退にまで追い込んだ。

しかし、シリアは撤退後も、レバノンにいるヒズボラを支援して影響力を維持。昨年には、暗殺されたラフィク・ハリリ首相の後を次いで首相となっていたサイード・ハリリ氏を更迭し、親シリア派のミカチ氏を首相にして影響力の健在ぶりを発揮していた。今後、シリア内戦がレバノンに飛び火していくのではないかと懸念されている。

中東に広がる24/7祈りの家 2012.10.21

混乱広がる中東情勢だが、イスラエルを中心に、レバノン、エジプト、ギリシャなど混乱していると思われる地中海沿岸、中東諸国、にも24/7祈りの家が急速におこされていることがわかった。

先週、それらのリーダーたちがエルサレムの24/7祈りの家スコットハレルに集結。”Barthing house of prayer”と名つけられた3日間のリーダーのためのセミナー、賛美と祈りのカンファレンスが行われた。

参加したのはイスラエルからはエルサレム(3カ所)、テルアビブ、ティベリア、ナザレ、ベエルシェバ、アラッド。西岸地区入植地からアリエル。パレスチナ自治区からは、ベツレヘム、エリコ(西岸地区)とガザ地区。

この他、トルコ(6カ所)、エジプト(2カ所)、ヨルダン、キプロス、マルタ、ドバイ(2カ所)。

今回はビザがとれず、参加できなかったが、レバノン(3カ所)、ヨルダン、シリアにも祈りの家が興されており、連絡をとりあっているという。

スコットハレルのリック・ライディング牧師によると、宣伝をまったくしていないのに、それらの国々から自発的に「24/7祈りの家立ち上げの指導をしてほしい」との要請が入ってくるようになった。驚いたことに、それがここ4年ほどの間におこったことである。

<老いも若きもビジョンを見る>

スコットハレルの賛美と祈りの集会では、賛美で聖霊が満ち始めると、18才の少女から、70才代の姉妹など老若男女が主からのビジョン(まぼろし)を受け取り、受け取った者が会衆の前で分かち合って祈る。

灯台のように暗闇にともされている祈りの家が増えている様子、主の油注ぎが東から来て最後のイスラエルに火がつくと全世界に火が広がっていく様子(リバイバル)など生き生きとしたまぼろしが与えられた。

解説や、祈りのポイントの提示もないのだが、聖霊に導かれるままに、実際の時事問題のかなり詳細にふみこんだ祈りがささげられていた。ガザ地区の兄弟のために、イスラエルの兄弟姉妹たちがあつく祈る場面も見られた。

<地中海>

イスラエルのためのとりなしでは、北部南部の国境のために祈る事が多いが、地中海(西)の守りも祈る必要がある。イランが地中海からイスラエルに対して行動を起こす可能性がある。

2009-2010年、エジプトのムバラク大統領が失脚するとイランが地中海に入ってくるとのまぼろしが与えられ、とりなしが捧げられた。治安関係者はありえないと笑ったが、その20日後、これは後に現実となる。

スエズ運河から地中海に入ったイランの船はイスラエルが拿捕。積荷の中にミサイルを含む武器が大量にシリアに運ばれるところだった。今では治安関係者がリック牧師に「神はなにをいっているのか」と聞いてくるほどだとか。

<各地域で主の権威で宣言する時代:リック・ライディング牧師>

リック牧師は、黙示録今までの10年は、「ハープとボール」だったが、これからの10年は「王冠と王座」だと言う。ハープは賛美、ボールは祈り。この10年、とりなしが積まれてきたことを意味する。

しかし「王冠と王座」は権威を現す。これからは、「王冠」(主の権威)をもって、「王座」町の門に立って、積極的に宣言し、大胆に現状を動かす時代だと語る。

リック師は、時事問題をとりなす中で現実が動いたという証を数々語られた。その中の一つが、2006年のエルサレムで行われようとしていた世界規模ゲイイベント(ローマに次いで第二回目)。10万人規模である。もし実現すれば、エルサレムの戸を暗闇の力に対して大きく開けることになる。

開催2週間前、各ホテルの予約はすでに満員。巨大な経済効果をもたらすイベントである。もはや中止は不可能と思われたが、エルサレム中の牧師たちは一致して主の権威により開催中止を宣言し続けた。

すると突然、第二次レバノン戦争が始まり、イベントは中止せざるをえなくなった。(この戦争でもとりなしが捧げられ、奇跡的に助かったイスラエル人は数え切れない)

<権威をもって宣言するとりなしに必要なこと>

1,預言的(主にはたらきかける)賛美(詩篇8:2) 2.聖霊に耳を傾ける(悔い改めて主に近づく)3.地域の一致

とりなしは、すでにわかっていることを願うことではない。主とこころを会わせ、主のなさろうとすることを訪ねる中で、知らなかったことが明らかにされていく。それを主の権威をもってとりなしていく。

この時に鍵となるのは「一致」であるという。地域を動かすために鍵となるのが「一致」それから主の権威をもって宣言する。(哀歌3:37)

守られた!?ゴラン高原 2012.10.14

イディアト・アハロノト紙によると、2010年末、ネタニヤフ首相とバラク国防相は、シリアのアサド政権と極秘の交渉を行い、「シリアがヒズボラとイランとの関係を絶つならば、イスラエルはゴラン高原から撤退する。」ともちかけたという。

ネタニヤフ首相府とバラク国防相は、これを否定しているが、当時シリアのアサド政権とイスラエルの間に極秘交渉が進展しており、もう少しでなんらかの合意に至りそうであったことは、アメリカも認めている。

”幸い”この2010年末に始まった極秘交渉は2011年に1月に始まったシリアの内戦(当時は市民デモ)で中断され、なんの合意にも至らないまま頓挫した。

もしこの時、イスラエルとシリアがなんらかの合意に至り、シリアがゴラン高原に足がかりを作っていたとしたら、シリアが内戦となった今、イスラエルの防衛に大きな脅威になっていたものと思われる。

イスラエル軍ガザ空爆でパレスチナ人3人死亡 2012.10.14

先週、イスラエル軍が、ガザで仮庵の祭り中のテロを計画していたとみられる国際ジハーディスト(聖戦主義者)1人を空爆で殺害したが、その後ガザ地区からイスラエル南部へのロケット攻撃と、それに対するイスラエル軍の報復が続いている。

金曜夜には、イスラエル南部の町ネティボットで安息日の食事をしていた民家の裏庭にグラッドミサイルが直撃。幸い、人的被害はなかったが、イスラエル軍は土曜、ガザへのの空爆を実施。ジハーディスト2名が死亡した。日曜朝にもガザへの攻撃が行われ、アルカイダ系とみられるテロリスト1人が死亡した。

シリアとトルコの関係悪化 2012.10.14

先週、トルコがシリア旅客機を強制着陸させた件。最終的に積荷の中には、ロシア製のレーダーが含まれていたことがわかった。

これについてはロシアも認めたが、「レーダーは武器ではないので旅客機に積み込んでも違法にはならない」と主張している。(ロシアは、昨年だけで10億ドル分の武器をシリア政府に売っている。)

トルコとシリアの国境では、シリアの軍用ヘリが飛来し、トルコの戦闘機が急発進するなど、今も緊張状態が続く。シリアは13日、トルコの航空機(民間機含む)がシリア上空を飛ぶことを拒否すると発表。両国の関係悪化が深まりつつある。

<トルコが安保理非難>

トルコは、現在ニューヨークで会議中の国連安保理が、ロシアと中国の反対でシリア内戦に何の介入もできないでいることを非難する声明を出した。なお、昨日、国連シリア問題特使のブラヒミ氏がトルコを訪問したが、大きな進展は期待されていない。

<アルカイダの存在が明らかに:シリア情勢>

シリア内戦が激化している。金曜の激しい戦闘で、反政府勢力が、アレッポ近郊のミサイル空軍基地を占拠した。

この戦闘において、アルカイダメンバーとして著名なジャファット・アル・ヌスラが戦闘に参加していたことが確認された。ミサイルなどハイテク武器がアルカイダの手にわたることが懸念されている。

シリアでは、金曜だけで260人が死亡。そのうち93人はシリア政府軍兵士。一日のシリア軍兵士死亡はこれまでで最大だという。

<たくましいシリア市民>

内戦となり、国外へ難民となったシリア人は30万人。ということはまだ国内に2200万人以上残っていることになる。激戦のアレッポにも市民はまだ生きている。彼らは戦闘の間にもブドウを売り、スリッパを売っている。物価はかなり上がったようだが、市民たちは、生きなければならないのだ。

一方、BBCがアレッポの病院を取材した。ERでは、ひっきりなしに運び込まれる負傷者の間を走り回る医師や看護師がいる。ERの床は血痕だらけ。処置台は2つしかない。ここではけがの治療よりもとにかく命を保つことに全力がそそがれるという。

頭部を大きく縫合されて泣き叫ぶ2才の子男の子。心肺蘇生を受けていた7才の女の子が死ぬとすぐに血まみれの男性が運び込まれる。さながら野戦病院だが、患者は兵士ではなく市民である。今日市場にいた市民が明日は病院で死亡することもおおいにあり得る。

エジプトのムルシ大統領に試練 2012.10.14

エジプトの最高検事を務めるマフムード氏は、ムバラク政権時代からの重鎮で、2010年のタクリル広場でのデモにおいて、市民への暴力に関わったと批判されている人物。

エジプトのムルシ大統領は、このマフムード氏を更迭し、バチカンの大使にしようとした(つまりは左遷)。しかし同氏は、この命令に反発して13日、最高検事オフィスに出勤。ムルシ大統領もマフムード氏の留任を認めざるを得なくなった。

この敗北は、新しく大統領の権力を確立しようとしていたムルシ大統領にとっては大きな痛手となる。

<カイロでまた大規模なデモ>

エジプトでは金曜、就任100日目を迎えるムルシ大統領に反発する若者たちの群衆が再びカイロのタクリル広場に集結し、ムルシ大統領の辞任を訴えた。この時、ムスリム同胞団(ムルシ大統領所属)と暴力的衝突に発展し、110人が負傷している。

スマホは偶像か 2012.10.14

ユダヤ教正統派の間では、スマホは偶像だとみなされているらしい。先のシムハット・トーラーにおいて、ラビがスマホを呪い、スマホをまっぷたつにして破壊するということが行われていた。

取材したYネットニュースの記者は、スマホを偶像としてみなして呪っているところが、すでに偶像礼拝だと指摘。さらに、正統派は、人々がスマホからくる誘惑に勝てないと宣言しているようなものだとの批判的なコメントを書いていた。

この記者の言うことはもっともではあるが、朝起きてすぐ聖書を読むのかスマホを開くのか、確かにバトルではある・・・と思われる方はあるだろうか。素直にそれを認めスマホを破壊するラビがほほえましくもある。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4291320,00.html(ビデオあり)

トルコがシリア旅客機を強制着陸 2012.10.12

10日、モスクワを出てシリアのダマスカスに向かっていたシリアの旅客機を、トルコの戦闘機が誘導し、アンカラの空港に強制着陸させた。シリア政府を支援するロシアからの武器が運ばれているという情報が入ったためである。

アンカラでは貨物の一部が運び出され、査察が行われた後、同機は数時間後にダマスカスに向かった。旅客は30人。パイロットらはトルコの兵士に暴行されたと訴えている。

<ロシアとトルコのコメント>

これについてロシアは「武器は搭載されていなかった。トルコの行為は海賊行為だ。」と非難。トルコのエルドアン首相は12日になってコメントを発表。「シリア機には武器が積まれていた。旅客機に武器を積み込むのは違法だ。」と語った。なお、武器の写真など詳しい情報はない。

トルコとシリアの国境では、先週から武力衝突が続いて緊張している。今回の措置は、トルコが大胆な行動を起こすことで、シリアに砲撃をやめるよう警告する目的があったとみられる。今後トルコとシリア、その背後にいるロシアの対立が懸念されている。

アメリカの特殊部隊がヨルダンに待機 2012.10.12

シリアの内戦で最も懸念されるのが、シリアが保有している生物化学兵器である。これらがシリア国内で使用されたり、ヒズボラやアルカイダなど国際テロ組織の手に渡ることは絶対に防がなければならない。

アメリカは、シリア内にある化学兵器を監視すると同時に、万が一の場合に備えて150人の特殊部隊をヨルダンに待機させていることを明らかにした。ヨルダン軍とも協力しているという。

撃墜のUAV(無人航空機)はイラン製:ヒズボラが声明 2012.10.12

先週、イスラエル南部で撃墜されたUAV(無人航空機・ドローン)について12日、ヒズボラのナスララ党首が、レバノンから離陸したことを認める声明を出した。ナスララ党首によるとドローンはイラン製で、レバノンで組み立てられたという。

ナスララ党首は、「ドローンは、イスラエルとアメリカのレーダーをくぐり抜け、イスラエルの”繊細な部分”(ディモナの原子力センターのこと)の情報収集に成功した。これはヒズボラの軍事力のほんの一部にすぎない」と豪語した。

イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラエルの国境を脅かす者には厳しく対処すると語っている。

自信のネタニヤフ首相:総選挙は1月22日 2012.10.12

昨日、国会の解散・総選挙を発表したネタニヤフ首相。総選挙の日程は1月22日と決まった。現時点での支持率は、リクードのネタニヤフ首相がトップ。次に労働党、次に新党で元人気アナウンサーのラピード氏率いる「未来がある党」が3位となっている。

この他注目されているのは、政治家に返り咲きを目指す元オルメルト首相、カディマの党首で、前回ネタニヤフ首相と首相の座を争ったカディマのツィッピー・リブニ氏の動きが注目されている。

イスラエル経済は上昇予測 2012.10.12

東京で行われているIMF(国際通貨基金)と世界銀行の年次総会。世界経済の成長率は3.3%と下方修正され、悪化をたどっている見通しとなった。原因はユーロ圏の経済危機(成長率わずか0.4%)が大きく関与している。(ギリシャの若者の失業率52%を記録)

その中でイスラエルの経済は2.9%、来年は3.2%で上昇と予測。失業率は横ばいで7%である。日本の成長率は2.2%。来年は1.2%と厳しい見通しだ。中国は下方修正されたものの、7.8%ののびで来年は8.2%とダントツである。