トルコがシリア旅客機を強制着陸 2012.10.12

10日、モスクワを出てシリアのダマスカスに向かっていたシリアの旅客機を、トルコの戦闘機が誘導し、アンカラの空港に強制着陸させた。シリア政府を支援するロシアからの武器が運ばれているという情報が入ったためである。

アンカラでは貨物の一部が運び出され、査察が行われた後、同機は数時間後にダマスカスに向かった。旅客は30人。パイロットらはトルコの兵士に暴行されたと訴えている。

<ロシアとトルコのコメント>

これについてロシアは「武器は搭載されていなかった。トルコの行為は海賊行為だ。」と非難。トルコのエルドアン首相は12日になってコメントを発表。「シリア機には武器が積まれていた。旅客機に武器を積み込むのは違法だ。」と語った。なお、武器の写真など詳しい情報はない。

トルコとシリアの国境では、先週から武力衝突が続いて緊張している。今回の措置は、トルコが大胆な行動を起こすことで、シリアに砲撃をやめるよう警告する目的があったとみられる。今後トルコとシリア、その背後にいるロシアの対立が懸念されている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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