シリア停戦なるか! 2012.10.26

国連シリア問題特使のブラヒミ氏は24日、シリアのアサド大統領が、イスラムの犠牲際に会わせて4日間の停戦に合意したと発表。もし本当に停戦が実現するとしたら、26日(金)から、29日(月)までの停戦となる。

ブラヒミ氏によると、反政府側の自由シリア軍も条件付きではあるが停戦に合意しているもようである。

しかし、反政府勢力は一枚岩ではなく、様々なイスラム系組織が入り込んでいるため、それらが皆停戦に合意したとはいえないのが現状だ。アサド大統領もまた、停戦中でも、攻撃されたら反撃すると行っており、本当に今日から停戦するのかどうかが注目されている。

重傷のイスラエル兵、意識回復 2012.10.26

22日、ガザ周辺でハマスの攻撃によって負傷したイスラエル兵のツビ・シロン大尉。一時容態が悪化し「重傷」と認定されたが、翌23日意識を回復、呼吸器からも離脱した。

シロン大尉は、訪れたガンツ参謀総長に対し、「回復したらすぐ最前線で指揮をとりたい」と語っている。

ガザからのロケット攻撃、その後 2012.10.25

23日夜から24日夕刻にかけて計79発のロケット弾がイスラエル南部に撃ち込まれた。タイ人労働者3人が負傷(2人は重傷)、破壊された家屋は4軒。家にいた女性は着弾の寸前にシェルターに向かって走ったため、ほんの数メートルのところで助かったという。

ここしばらくガザとの暴力の応酬が続いているが、20日ほどの間にイスラエル軍がガザへの空爆で殺害した武装勢力は15人に上る。

<エジプトの仲介>

現在、双方の攻撃はやんでいる。エジプトの仲介で、ハマスが25日深夜からの”停戦”に応じたとのこと。緊張した静けさだが、イスラエル南部では、今朝25日朝より学校再開、住民はもとの生活に戻っている。

スーダンの武器工場大火事;イスラエルか? 2012.10.25

スーダンには、ガザ地区のハマスに武器を補給する拠点がある。武器はスーダンからエジプトを経由してガザに至るルートを通じてガザに運ばれる。

23日夜、スーダンの武器工場で大火事があり、2人が死亡、工場が大破した。この火事に先立って4機の戦闘機が来て、爆発があったことから、スーダン政府は、イスラエルの犯行だと非難し、報復の可能性を語った。

イスラエルは、この武器ルートを絶つため、これまでにも数回、スーダンを巻き込む攻撃を行っている。今回の事件についてイスラエルは、犯行を認めるとも認めないとも言っていない。

ガザ地区ハマスに大ボーナス 2012.10.24

23日、石油で裕福な国カタール。その王室のエミール王子が、昨日、世界では初めて国家としてガザ地区を公式訪問した。カタール王室の公式訪問は、ガザ地区のハマスの存在を国際社会で正式に認めた形となり、ハマスにとっては大きなボーナスとなった。

さらに、カタールは訪問前にすでに2億5400万ドル(198億円)の支援を約束していたが、訪問時さらに1億5000万ドル(117億円)を住宅建設資金として支援することを約束。ハマスは実質のボーナスも受け取ったことになる。

<パレスチナ自治政府の顔にどろ>

現在、パレスチナ人の代表と認められているのは、西岸地区のパレスチナ自治政府。その自治政府は現在、湾岸諸国からの支援金が減って、破算寸前の厳しい状況にある。

それを横目に今回、カタール王室はガザのハマスを公式訪問した上、巨額の支援を約束したのである。カタール王室の訪問は、パレスチナ人の間の対立に火をそそぐ結果となった。

<ハマスの孤立ねらうアメリカとの足並み崩す>

カタールは、親米アラブ国家に数えられている国である。今回のカタール王室のガザ地区公式訪問は、ハマスを国際テロ組織と指定して孤立化をすすめてきたアメリカとの足並みを乱す結果となった。

ハマスとイスラエルの戦闘、現在進行中 2012.10.24

カタール王室がガザ地区を公式訪問する背後で、ガザからイスラエルへ70発以上のロケット弾が撃ち込まれた。迎撃ミサイルが7発撃墜したが、この攻撃で外国人労働者3人が負傷。2名は重傷である。これを受けてイスラエル軍がガザを空爆し、武装勢力4人が死亡した。

ここ数週間、ガザ地区からのロケット攻撃、イスラエルの武装勢力暗殺が続いていたが、カタール王室がガザ地区を訪問した日には、ガザの国境付近での爆発で、イスラエル兵1人が重傷を負ったところだった。

イスラエル南部住民によると、警報が鳴ってからロケット弾が着弾するまで15秒しかない。現在、学校は閉鎖され、住民らは再びシェルターで過ごす毎日を送っている。

<ハマスの対イスラエル政策が変わった!?>

ハマスは最近まで、イスラエルに対する攻撃を他団体によるものとして沈黙を保っていた。ところが今月に入ってから、ハマスが自らイスラエルを攻撃し、犯行声明を出している。ハマスの対イスラエル政策が方向転換しているのではないかと、懸念されている。

レバノン軍全国に展開中 2012.10.24

先週、反シリア派の諜報機関最高司令官のハッサン氏が暗殺されたレバノン。ハッサン氏の葬式後に全国的に親シリアの現政権に対する暴動が発生。シリアとの国境の町トリポリでは4人の死者が出た。(トリポリでは先月にも同様の暴動が発生している)

これはいわば、隣の国シリアのアサド政権を支持するのかしないのかでレバノン人同氏が争っていることを意味する。レバノン政府は、全国の都市に軍隊を展開させ、なんとか平穏を保っている様子である。

アメリカ大統領選挙2週間前:ビリー・グラハム氏の訴え 2012.10.24

アメリカの大統領選挙まであと2週間となった。アメリカでは昨夜、最後の候補者対談が行われ、イスラエルと中東政策も議題に上った。オバマ大統領、ロムニー候補とも、イランの核化を阻止すること、もしイスラエルが攻撃されたら、アメリカはイスラエルとともに立つと語った。

<アメリカ国家の牧師ビリー・グラハム氏>

世界的に有名なエバンジェリストでプロテスタント、アメリカ国家の牧師とも言われるビリーグラハム氏(94才)が、ワシントン・ポスト、USAトゥデイにフルページの広告を出した。そこには以下のように記されていた。

”大事なことは、私たちが聖書の原則に従って決断する者、イスラエル国家を支持する者に一票を投じることである。”
グラハム氏は、聖書の原則としてアメリカが今重大な分岐点に立っているとする2点をあげた。すなわち、命の尊厳を守る者(中絶を容認しないということ)、男性と女性との間の聖書的な結婚観を守る者(同性結婚を認めないということ)である。

オハイオの新聞では”道徳的に非常に重大な事柄が問題が議題になっている。私たちは今分岐点に立っている。アメリカが神に立ち返るよう、共にアメリカのために祈ってほしい。”と訴えた。

シリアがレバノンで爆破テロか 2012.10.21

金曜白昼、レバノンの首都ベイルートで大きな車両爆弾テロがあり、レバノン治安最高司令官のハッサン氏他8人が死亡。80人以上が負傷した。

ハッサン氏が反シリア派の筆頭であったため、今回の犯行はシリアのアサド政権によるものとみられている。この爆弾暗殺テロを受けて、反シリア派が、レバノン各地で親シリア派の現レバノン政府に対する抗議デモが行い、ミカチ首相の辞任、政府の解散を要求した。

しかし土曜、レバノンの大統領が首相の留任を指示し、首相の留任が決まった。これを受けて、反シリア派はレバノン各地で抗議デモを開始。一部は暴徒化しているもようである。

<なぜシリアがレバノンに関係してくるのか>

シリアのレバノンへの影響力は絶大で、2005年までは、シリア軍がレバノン国内に駐留して実質レバノンを支配していた形だった。この間に、レバノンでは、親シリア政権(シーア派イスラム)と、反シリア政権(スンニ派イスラム)に別れて対立するようになっていった。

2005年、反シリア派のラフィク・ハリリ首相が暗殺される。犯行はシリアによるものとの疑いが強く、反シリア派が激しいデモ活動を起こし、ついにはシリア軍を撤退にまで追い込んだ。

しかし、シリアは撤退後も、レバノンにいるヒズボラを支援して影響力を維持。昨年には、暗殺されたラフィク・ハリリ首相の後を次いで首相となっていたサイード・ハリリ氏を更迭し、親シリア派のミカチ氏を首相にして影響力の健在ぶりを発揮していた。今後、シリア内戦がレバノンに飛び火していくのではないかと懸念されている。

中東に広がる24/7祈りの家 2012.10.21

混乱広がる中東情勢だが、イスラエルを中心に、レバノン、エジプト、ギリシャなど混乱していると思われる地中海沿岸、中東諸国、にも24/7祈りの家が急速におこされていることがわかった。

先週、それらのリーダーたちがエルサレムの24/7祈りの家スコットハレルに集結。”Barthing house of prayer”と名つけられた3日間のリーダーのためのセミナー、賛美と祈りのカンファレンスが行われた。

参加したのはイスラエルからはエルサレム(3カ所)、テルアビブ、ティベリア、ナザレ、ベエルシェバ、アラッド。西岸地区入植地からアリエル。パレスチナ自治区からは、ベツレヘム、エリコ(西岸地区)とガザ地区。

この他、トルコ(6カ所)、エジプト(2カ所)、ヨルダン、キプロス、マルタ、ドバイ(2カ所)。

今回はビザがとれず、参加できなかったが、レバノン(3カ所)、ヨルダン、シリアにも祈りの家が興されており、連絡をとりあっているという。

スコットハレルのリック・ライディング牧師によると、宣伝をまったくしていないのに、それらの国々から自発的に「24/7祈りの家立ち上げの指導をしてほしい」との要請が入ってくるようになった。驚いたことに、それがここ4年ほどの間におこったことである。

<老いも若きもビジョンを見る>

スコットハレルの賛美と祈りの集会では、賛美で聖霊が満ち始めると、18才の少女から、70才代の姉妹など老若男女が主からのビジョン(まぼろし)を受け取り、受け取った者が会衆の前で分かち合って祈る。

灯台のように暗闇にともされている祈りの家が増えている様子、主の油注ぎが東から来て最後のイスラエルに火がつくと全世界に火が広がっていく様子(リバイバル)など生き生きとしたまぼろしが与えられた。

解説や、祈りのポイントの提示もないのだが、聖霊に導かれるままに、実際の時事問題のかなり詳細にふみこんだ祈りがささげられていた。ガザ地区の兄弟のために、イスラエルの兄弟姉妹たちがあつく祈る場面も見られた。

<地中海>

イスラエルのためのとりなしでは、北部南部の国境のために祈る事が多いが、地中海(西)の守りも祈る必要がある。イランが地中海からイスラエルに対して行動を起こす可能性がある。

2009-2010年、エジプトのムバラク大統領が失脚するとイランが地中海に入ってくるとのまぼろしが与えられ、とりなしが捧げられた。治安関係者はありえないと笑ったが、その20日後、これは後に現実となる。

スエズ運河から地中海に入ったイランの船はイスラエルが拿捕。積荷の中にミサイルを含む武器が大量にシリアに運ばれるところだった。今では治安関係者がリック牧師に「神はなにをいっているのか」と聞いてくるほどだとか。

<各地域で主の権威で宣言する時代:リック・ライディング牧師>

リック牧師は、黙示録今までの10年は、「ハープとボール」だったが、これからの10年は「王冠と王座」だと言う。ハープは賛美、ボールは祈り。この10年、とりなしが積まれてきたことを意味する。

しかし「王冠と王座」は権威を現す。これからは、「王冠」(主の権威)をもって、「王座」町の門に立って、積極的に宣言し、大胆に現状を動かす時代だと語る。

リック師は、時事問題をとりなす中で現実が動いたという証を数々語られた。その中の一つが、2006年のエルサレムで行われようとしていた世界規模ゲイイベント(ローマに次いで第二回目)。10万人規模である。もし実現すれば、エルサレムの戸を暗闇の力に対して大きく開けることになる。

開催2週間前、各ホテルの予約はすでに満員。巨大な経済効果をもたらすイベントである。もはや中止は不可能と思われたが、エルサレム中の牧師たちは一致して主の権威により開催中止を宣言し続けた。

すると突然、第二次レバノン戦争が始まり、イベントは中止せざるをえなくなった。(この戦争でもとりなしが捧げられ、奇跡的に助かったイスラエル人は数え切れない)

<権威をもって宣言するとりなしに必要なこと>

1,預言的(主にはたらきかける)賛美(詩篇8:2) 2.聖霊に耳を傾ける(悔い改めて主に近づく)3.地域の一致

とりなしは、すでにわかっていることを願うことではない。主とこころを会わせ、主のなさろうとすることを訪ねる中で、知らなかったことが明らかにされていく。それを主の権威をもってとりなしていく。

この時に鍵となるのは「一致」であるという。地域を動かすために鍵となるのが「一致」それから主の権威をもって宣言する。(哀歌3:37)

守られた!?ゴラン高原 2012.10.14

イディアト・アハロノト紙によると、2010年末、ネタニヤフ首相とバラク国防相は、シリアのアサド政権と極秘の交渉を行い、「シリアがヒズボラとイランとの関係を絶つならば、イスラエルはゴラン高原から撤退する。」ともちかけたという。

ネタニヤフ首相府とバラク国防相は、これを否定しているが、当時シリアのアサド政権とイスラエルの間に極秘交渉が進展しており、もう少しでなんらかの合意に至りそうであったことは、アメリカも認めている。

”幸い”この2010年末に始まった極秘交渉は2011年に1月に始まったシリアの内戦(当時は市民デモ)で中断され、なんの合意にも至らないまま頓挫した。

もしこの時、イスラエルとシリアがなんらかの合意に至り、シリアがゴラン高原に足がかりを作っていたとしたら、シリアが内戦となった今、イスラエルの防衛に大きな脅威になっていたものと思われる。