トランプ大統領がウクライナの安全保障“調整”約束:プーチン大統領・ゼレンスキー大統領会談なるか 2025.8.19

ホワイトハウスでのトランプ大統領・ゼレンスキー大統領会談

8月18日(月)午後(日本時間19日早朝)、ホワイトハウスで、まずトランプ大統領とゼレンスキー大統領と会談、その後、ヨーロッパ首脳たちとも3時間の会談を行った。

トランプ大統領は、アラスカでのプーチン大統領との会談の結果をゼレンスキー大統領に伝えた。それによると、プーチン大統領は、戦争を終わらせる条件として、以下の点を上げていた。

日経新聞HPより

①ウクライナがドネツク州とルハンスク州から軍を撤退させること。
②クリミア半島のロシアの主権を正式に認めること。

その見返りとして、ロシアは以下のことを提供している。

①ヘルソン州と、ザポリージャ州での戦闘を凍結。
②北部スムイと北東部ハルキウでロシアが支配している地域をウクライナに返還する。

ウクライナに撤退を要求している2州のうち、ルハンスク州は、すでに100%ロシアの支配下にあるが、ドネツク州は、30%がまだウクライナ支配下にある。

その地域には、ロシア軍の侵攻を11年間抑えてきた「要塞ベルト」がある。ウクライナはこの地域に4町を立ち上げ、インフラを整備し、防衛力を強化してきた。

この地域をロシアに明け渡すということは、ウクライナのキーフにまでロシアが到達する可能性を明け渡すことになるとも言われている。クリミア半島を正式に引き渡すことも、ウクライナには認め難いことと思われる。

jp.reuters.com/world/ukraine/CDGWSFIF6ZLTZM2LA666LYR2KM-2025-08-17/

しかし、もし、これでロシアがウクライナへの攻撃をしないと約束し、それを確実にする何かがあれば、とりあえずは、戦争が終るというのが、理論ということになる。

しかし、このように先に侵攻したロシアに少しでも領土を割譲することは、加害者に報いることになる。

また、この動きは、第二次世界大戦が始まる直前の1938年9月、ナチスドイツが、チェコスロバキアのスデーテン地方へ侵攻した時と酷似していると言われている。

同年3月にオーストリアを併合した後、スデーテン地方へ侵攻したナチスドイツに対し、国際社会(イギリス、フランス、イタリア)は、ナチスドイツがその地域を併合することを認めることで、ナチスにこれ以上の侵攻はしないという約束をさせるという宥和政策をとった。*地図黄色エリア

しかし、この翌年1939年9月1日、ナチスは、ポーランドへ侵攻し、世界は第二次世界大戦に突入してい

History Hit

った。

今プーチン大統領に、ウクライナの領土の一部を引き渡す動きが、この時と同じことになるという懸念が、ウクライナだけでなく、ヨーロッパ諸国の中にもある。

このため、トランプ大統領との会談においては、ロシアにウクライナ領土の一部でも割譲する場合は、その後の安全保障をどうするかということが最大の焦点になった。

これについて、トランプ大統領は、もし今のロシア案を受け入れて和平が成立した後に、ロシアがウクライナへの攻撃に踏み切った場合は、ヨーロッパ諸国とともにアメリカが反撃に加わることを“調整(Adjust)”すると言ったのである。ゼレンスキー大統領は、これに歓迎を表明した。

www.bbc.com/japanese/articles/cly608y6w8zo

その後に行われた欧州首脳たちとの話し合いにおいても、この安全保障が最大の焦点となっていた。ゼレンスキー大統領によると、この中では、安全保障の一環として、ヨーロッパの資金援助で、900億ドル分のアメリカの兵器を購入する話も出ていたとのこと。

www.nikkei.com/article/DGXZQOGN191O60Z10C25A8000000/

両会議が終わった後、トランプ大統領は、プーチン大統領に電話をかけ、40分話して、内容を報告した。現在、プーチン大統領と、ゼレンスキー大統領との二者会談、その後にトランプ大統領交えた3者会談の調整が進められている。

www.nikkei.com/article/DGXZQOGN191O60Z10C25A8000000/

しかし、こうした会談が開催されている間も、ロシアからウクライナへの攻撃は続き、死者も出ている。

また、アメリカが安全保障に関与するのは、ロシアとの“和平合意”達成された後であり、その合意が達成するまでは、今のまま、戦闘が継続されるということである。

結局のところ、プーチン大統領は、ウクライナ全土を目的としており、和平に至る気はなく、単に時間を与えただけの話ではないかとの分析もある。

石のひとりごと

もしロシアが和平に至ったとして、その後にナチスのように、またウクライナを攻撃した場合、アメリカはどう出るのだろうか。トランプ大統領はその安全保障については、“調整(adjust)”という微妙な言葉を使っている。

下手をすれば、ロシアとアメリカの対立、つまり第三次世界大戦にもなりうる。しかし、トランプ大統領は、ビジネスマインドで戦争は超無駄と知っているので、そうはならないかもしれない。

ゼレンスキー大統領はトランプ大統領をどこまで信じていいのかと疑心暗鬼を表する記事もあった。

世界では、国連の権限がどんどん落ちる傾向にある。今回、トランプ大統領がプーチン大統領に異様に敬意を表していたことから、これからは、大国二人で世界を牛耳ろうとしているのではとの分析もあった。

ハマスがエジプトとカタールの修正停戦人質解放案に合意:イスラエルはどうする? 2025.8.19

ハマスがエジプトとカタールの仲介案受け入れを表明:イスラエルは?

press conference on the Egyptian side of the Rafah border crossing in Rafah on August 18, 2025. (Photo by Khaled DESOUKI / AFP)

イスラエルのガザ市への戦闘が迫る中、エジプトでは、エジプトとカタール、またパレスチナ自治政府も共に、ハマスに停戦・人質解放の妥協案の交渉を行なっていた。

www.timesofisrael.com/hamas-received-gaza-truce-proposal-palestinian-official-confirms-as-egypt-talks-intensify/

ハマスは8月18日(月)、エジプトとカタールが推していた停戦人質案に合意するとの返答を伝えた。

その案とは、60日の停戦とその間に人質生存者10人と遺体180人を返還し、イスラエルは代わりにパレスチナ人囚人150人を解放する。国境緩衝地帯(1~1.2Km)にイスラエル軍が駐留することを認める。

この60日の間に、残りの人質解放と、恒久的な停戦に向けた話し合いをする。アメリカのウィトコフ特使が最後に出していた案に98%近いものとされる。

ハマスは、イスラエル軍が駐留する範囲は国境から800mまでと主張していたが、今は微妙に800m〜1kmに緩和したほか、解放するパレスチナ囚人の数も減らしている。

こうした動きについて、ネタニヤフ首相、カッツ国防相は、イスラエルの強硬な姿勢の影響だと語っている。

しかし、ネタニヤフ首相は、人質全員解放、ハマス武装解除、ガザ非武装化という原則を変えることはないとして、ガザでの攻撃準備は進めている。

一方で、同時にこの申し出を完全に締め出す声明も出しておらず、今後どう出るのか、注目されている。

www.timesofisrael.com/hamas-says-it-agrees-to-latest-ceasefire-proposal-as-mediators-scramble-for-deal/

人質解放交渉訴える国民スト・デモは24日(日)2回目を呼びかけ

August 17, 2025. (Efrat Safran / Pro-Democracy Protest Movement)

8月17日(日)に全国で行われた、ガザ攻撃をやめ、人質解放交渉を求めるストとデモには、テルアビブだけで50万人、全国では100万人が参加したと推測されている。

これは10月7日以来、最大のデモとなった。

その後ハマスが、交渉に応じようとしている中、人質家族フォーラムは、次の日曜、24日に全国レベルのストとデモの2回目を呼びかけた。

www.timesofisrael.com/hostage-families-call-for-another-nationwide-day-of-protests-strikes-on-sunday/

ガザ市戦闘前・住民数千人が南部へ移動開始 2025.8.19

ガザでの新たな攻撃を前に、ハマスとイスラエルの交渉をなんとかしようと仲介国が奔走しているが、今のところ、ネタニヤフ首相に、当初のガザ全域制圧の計画を変える様子はない。

IDF troops operate in the Zeitoun neighborhood of Gaza City, in a handout photo issued on August 15, 2025. (Israel Defense Forces)

イスラエル軍のザミール参謀総長もガザ市への攻撃準備に入っており、ガザ市周辺ではすでに戦闘が続いている。

こうした中、Times of Israelによると、ガザ市東部からは、すでに数千人が南部へ移動し始めている。

それによると、ガザ市東部、ベイト・ラヒヤのパレスチナ人のシェルター管理者のアフマド・ムヘイセン氏が、この数日で995家族が、南へと出発して行ったと語っているとのこと。

ガザ市には、100万人の市民が住んでいるといわれている。ムヘイセン氏は、南部の緊急避難所には新たにテント150万張が必要だが、これまでに入荷が許可されたのは12万張だと言っている。

www.timesofisrael.com/thousands-of-palestinians-flee-gaza-city-fearing-planned-israeli-invasion/

at Cyprus’ main port in Limassol, on Monday, Aug. 18, 2025. (AP Photo/Petros Karadjias)

こうした中、ガザに搬送する食糧1200トン(UAEが様々な国、団体、組織の寄付で準備)を乗せた船が、ギリシャを出発し、アシュドド港に到着した。

これらはワールドセントラルキッチン(NGO)から配布される予定で、食糧の空からの投下より、効果的に届けられると期待されている。南部の新たな避難地域で使われる可能性もある。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/ship-with-hundreds-of-tons-of-food-aid-for-gaza-nears-ashdod-port/

石のひとりごと

ガザの人々のことを思えば、本当に悲惨としか言いようがない。しかし、このことの責任は、イスラエルだけにあるのではなく、ハマスやガザを支配するテロ組織にもおおいにある事を忘れてはならない。

ハマスたちは、これまでイスラエル市民を殺してきた組織なのである。世界は、イスラエルに自衛権はあると認めてはいるが、ガザでの死者が6万人を超えた今(ハマスの主張数字)、イスラエルの防衛は行き過ぎだという理解が、定着しつつある。

そのため、日本では特にだが、世界では、ガザ情勢を伝える中で、パレスチナ人テロリストたちが、イスラエル人にしてきたテロについては、まったく、本当に驚くほどにまったく語られなくなっている。

オスロ合意でイスラエルは、あの世界をハイジャックで翻弄した、PLOのアラファト議長と握手し、パレスチナ国家設立に合意し、その準備に協力していた。

ところが、その後、パレスチナ人によるテロは増えたのである。治安維持にとパレスチナの警察に供給した武器が、イスラエル市民に向かって使われたのである。

その後ハマスが立ち上がると、自爆テロで市内バスが爆破され、マーケットや、ピザ屋でピザを食べていた市民が吹き飛ばされた。筆者はその時の現地を知っている。

また、今回の戦争の始まりであった10月7日の悪魔的なまでのハマスによる暴行も、日本ではまったくといっていいほど報じられていない。

何も知らない“専門家”たちが、イスラエルだけを攻める様子に耐え難い怒りを覚える。

それでもイスラエルは、ガザの一般市民は別だと主張している。誰が一般市民かもわからないのだが。この不条理。主はすべてご存知であることを思う。

全国で人質解放訴えるストとデモ:ネタニヤフ首相はデモは人質解放を遠ざけると警告 2025.8.18

イスラエル人たちの全国規模ストとデモ

Protesters demanding a hostage and ceasefire deal block Begin Highway in Jerusalem on August 17, 2025. (Charlie Summers/Times of Israel)

8月17日(日)、早朝から、イスラエル政府に対し、ガザへの攻撃ではなく、人質交渉を進めよう求めるデモが、ストを伴って全国規模で行われた。

今ガザへの攻撃を激化すれば、人質は殺されることになるとして、断固反対を呼びかけているのである。

また、ネタニヤフ首相が、人質解放になったかもしれない交渉を拒否してきたことなど、この2年近くの政府の対応を非難の声をあげた。

ストに参加したのは、全国の市町村、大学、企業、IT企業などであった。交通系が麻痺するなど、全国を巻き込む1日となった。

www.timesofisrael.com/commuters-face-serious-delays-as-damage-to-train-lines-coincides-with-strike-for-hostages/

デモは、テルアビブの人質広場と、各地の主要道路を封鎖するデモが行われ、警察とも衝突となり、少なくとも38人が逮捕された。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/police-say-number-arrested-at-hostage-protests-now-up-to-38/

夜には、テルアビブの人質広場で大規模な集会が行われた。人質家族フォーラムによると、夜の集会に参加した人は、40万とも50万人で、朝からの参加者を含めるとおよそ100万人が参加したと推測されている。

www.timesofisrael.com/hundreds-of-thousands-gather-in-tel-aviv-to-mark-end-of-nationwide-day-of-hostage-protests/

大統領からガル・ガドットさんまで同胞を思うイスラエル人たち

この日は、現職、歴代大統領がデモに参加してメッセージを発信した他、イスラエル人で世界的に有名なハリウッド・スターのガル・ガドットさんも支援を表明するなど、まさに国を上げて、「人質を見捨てるな」のラリーとなった。

in Hostages Square in Tel Aviv as part of a nationwide protest, August 17, 2025. (President’s Office)

ヘルツォグ大統領は、17日(日)日中、テルアビブの人質広場を家族とともに訪問した。

人質の帰国を望んでいないイスラエル人はいないと述べ、まだガザに残っている人質50人(うち20人)に対し、「私たちはあなたたちの事を一瞬たりとも忘れていない。あなたたちが家に帰れるように、あらゆる努力を続けている」と表明した。

また世界に向けて、「偽善者にならないでほしい。ハマスに無条件に人質を解放するよう圧力をかけてほしい」と訴えた。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/at-hostages-square-during-nationwide-strike-herzog-urges-global-pressure-on-hamas/

in a hostages’ families protest tent in Jerusalem on August 17, 2025. (Screenshot/Hostages and Missing Families Forum)

リブリン前大統領は、17日(日)、エルサレムでの集会に現れ、「このデモは政治的なものではない。自分が来たのも政治的なことのためではない」と語り、次のように述べた。

「イスラエル人は、私たちを愛する国と、そうでない国の中に住んでいる。ただ今の状況は、後者だけになっている。右翼は反ユダヤ主義に傾き、その反対の左派は、私たちの戦いを非難している。

今、世界から非難される中、私たちは、「最優先すべきは、人質となっている私たちの国民と私たちと一緒にいた外国人の解放だと訴えることだ。この人々は、イスラエル領内にいて拉致されたのだ」と述べた。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/former-president-rivlin-visits-jerusalem-hostage-protest-says-demonstrations-are-not-political/

Hostages Square in Tel Aviv, August,17, 2025.
(photo credit: Hostages Families Forum)

17日(日)の夜の集会には、ガル・ガドットさんが立ち寄り、人質オムリ・ミラン(48)さんの妻、ミランさんと対話し、抱き締める様子がSNSに流されていた。

オムリさんは、10月7日、妻と幼い娘2人を残して、ハマスに拉致されたままである。4月下旬に、ハマスからその姿のビデオが送られてきていた。

この他、人質家族の代表的な存在として知られる、マタン・ザンガウカーさんの母親、エイナブさんとも会っていた。

www.jpost.com/israel-news/article-864456

マタンさんの家族は、この日、ハマスによる、マタンさんのプロパガンダビデオを公開していた。このクリップは、イスラエル軍がガザで発見し押収したもので、撮影日は不明だという。おそらく半年以上前か、もしかしたら戦争が始まったことの可能性もあるという。

家族たちに会いたいと述べ、(救出のため?)立ち上がってほしいと訴えている。

, on August 17, 2025, in Hostages Square in Tel Aviv (Paulina Patimer / Hostages and Missing Families Forum)

マタンさんのガールフレンド、イラーナさんは、テルアビブのイベントで、フッパの下、花嫁の衣装をつけて、マタンさんの写真の横に立ち、「今あなたがここにいたら、私たちは結婚していた。私はあきらめない」と述べた。

イラーナさんは、マタンさんと共に拉致されたがさきに解放されていた。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/mock-wedding-held-for-hostage-matan-zangauker-and-his-girlfriend-former-captive-ilana-gritzewsky/

デモ中にイエメンから弾道ミサイルのサイレン

in Tel Aviv, August. 17, 2025. (AP Photo/Maya Levin)

この日、デモが各地で展開している中、午後4時半、イエメンから弾道ミサイルの発射があり、テルアビブを含む広範囲でサイレンが鳴った。デモをしていた人々も伏せるなどしていたが、迎撃して被害はなかった。

www.timesofisrael.com/idf-intercepts-missile-from-yemen-hours-after-israeli-navy-hit-houthi-power-plant/

国を上げてのストは人質解放を遠ざけるとネタニヤフ首相

Prime Minister Benjamin Netanyahu speaks at the weekly cabinet meeting on August 17, 2025. (Screenshot/GPO)

ネタニヤフ首相は、8月17日(日)、全国的なデモが、ハマスとの停戦交渉に良い影響を与えることはないと述べた。

ネタニヤフ首相は、閣議の始まりにおいて、次のようにのべた。

「ハマス撃滅なしに、戦争を終わるべきという人々は、ハマスの立場を擁護するだけでなく、人質解放の可能性を遠ざけている。

また10月7日の虐殺を何度も自分の身に招こうとしている。また私たちの息子や娘が、終わりのない戦いを強いられるようにしている。」と述べた。

確かに、このような、政府のガザ攻撃方針に対し、全国レベルで反発を表明している様子を一番先に報じていたのは、アル・ジャジーラだった。

その後世界で、日本でも報じられ、イスラエル政府、特にネタニヤフ首相への非難が拡大している。

ハマスは、イスラエルがガザ市への攻撃準備をしていることを受けて、生存する人質をガザ市内に移動させると表明した。人質がもし死んだ場合、責任は、イスラエル政府にあると非難するためであるとみられる。

その後、ネタニヤフ首相は、首相府において、「人質解放を進め、ガザがイスラエルにとって脅威でなくなるためには、ハマス打倒という使命を達成しなければならない」と述べ、ガザ市制圧に始まるガザ制圧の方針に変わりはないと表明した。

www.timesofisrael.com/netanyahu-says-nationwide-strike-is-distancing-the-release-of-our-hostages/

石のひとりごと

世界と政府に人質のことを訴える、これだけの国民を上げてのデモ。これは、イスラエルにしかありえない、特記すべきことだと思う。

ネタニヤフ首相に反発するイスラエル人たちの様子からは、出エジプトの後、モーセに反発したイスラエルの民の様子を連想させられた(民数記16章)。

ネタニヤフ首相が正しいのに人々が反発していると言っているわけではない。市民たちが、国を思う中で、リーダーにも物を言うというのが、イスラエル人なのである。今の様子は、昔からのイスラエルの典型的な様子を見ているような感じである。

覚えなくてはならないことは、人々の訴えが、自分勝手な個人的な要求ではなく、それぞれが国や同胞を思う中での訴えだということである。

イスラエル人たちは、2年たっても人質のことは、直接関係者でなくても覚え、痛みを感じている。たとえ国に危険が迫ることになっても、自分の身に危険がくるかも知れなくても、たとえ一人でも絶対に見捨ててはならないという感覚。

イスラエル人たちのこの反応は、日本ではまずあり得ないことだろう。いや、世界のどの国にもないと思う。これは、創造主なる神の民の一つの証ではないかと感動させられる。

人質家族たちは、デモとストに参加した人々すべてに対し、深い感謝を表明していた。ガザのどこかにいる人質本人もきっと励まされていることだろう。主が、この人々の思いを受け取り、人質をなんとしても無事返してくださるようにと祈る。

今、現代において、イスラエルの王として立てられているネタニヤフ首相。非常に苦しい立場に立っている。もう、さじを投げてもおかしくないだろう。

しかし、ネタニヤフ首相は、今、たとえ自分自身は国民の多くに憎まれても、自分が、イスラエルのために正しいと確信することを進めようとしている。

今後どうなっていくのかは、すべて主の手にある。なんとしても生きている人質が、無事、救出されるように祈る。また本当にガザのハマスを撃退する道が、早急に開かれて、泥沼化しないように。戦場にいる兵士たちが守られるよう、主に懇願する。

 

イスラエル軍のガザ市攻撃まもなくか:ガザ避難民用のテント供給再開 2025.8.18

8月17日(日)ガザの様子

イスラエル国内で大規模なデモとストが行われていた8月17日(日)、ガザのイスラエル軍は、ガザ市ゼイトゥーンにある病院を中心とした戦闘を行っていた。

ハマスがこの病院を支配し、武器庫なども設置していたとのこと。それらを破壊した。

以下はこの病院の近くにいたハマスへの攻撃の様子

ハマスによると、この日18人が死亡したと主張している。このうち、7人は、病院の中庭で死亡したと言っている。また7人は食料配布センター近くでイスラエルの銃撃で死亡したと主張した。イスラエルは警告射撃しただけだとこれまでと同じ反論を続けている。

over the besieged territory on August 17, 2025. (Eyad BABA / AFP)

この日だけで、161個の食糧(一箱1トン)の箱が上空から投下された。準備したのは、ヨルダン、UAE、ドイツ、ベルギー、フランス、イタリア、オランダ、デンマーク、インドネシアとなっている。

ガザは飢餓状態にあると言われているが、これだけの国々の支援と食糧供給があるということは、注目すべきことである。

 

ガザ制圧に向けた準備:ザミール参謀総長がガザ訪問

in the Gaza Strip, August 17, 2025. (Israel Defense Forces)

ガザ制圧については、当初、反対していたザミール参謀総長だが、今は政府の意向に従い、ガザの残り25%地域の制圧に向けて、8月17日(日)、ガザ地区を訪問。ガザ市への攻撃準備を進めている。

ザミール参謀総長は、「ギデオンの戦車」と名付けられた作戦により、ハマスには相当な打撃を与えたとして、その目標は達したと語っている。今は次の段階、ハマス敗北にむけた、陸海空軍による攻撃計画の承認を進めている。

www.timesofisrael.com/zamir-says-idf-approving-plans-for-wars-next-stage-ahead-of-gaza-city-offensive/

Children play at a tent camp for displaced Palestinians in Gaza City, August 3, 2025. (AP Photo/Jehad Alshrafi)

その一つが、これまで26週間停止していた、ガザ地区へのテントとシェルター装備の配給再開である。これは、北部ガザ市での戦闘地域から、避難民を南部へ移動させる準備である。

www.ynetnews.com/article/b1hmc4ktee

www.timesofisrael.com/israel-to-resume-supply-of-tents-shelter-equipment-to-gaza-ahead-of-expanded-op/

ゼレンスキー大統領・欧州首脳がホワイトハウス集合:トランプ大統領・プーチン大統領会談後 2025.8.18

ウクライナとアメリカ・欧州首脳たちがホワイトハウスで会談

8月15日(金)、アラスカで行われたトランプ大統領と、プーチン大統領の会談に続いて、本日18日(月)、ホワイトハウスにおいて、トランプ大統領とゼレンスキー大統領と会談を行う。

先の米露会談の結果は、トランプ大統領が、プーチン大統領に譲歩したとの分析が優勢となっている。そうした情勢の中で、トランプ大統領は、「今戦争と止められるかどうかはゼレンスキー大統領にかかっている」と強い圧力をかけている。

at EU headquarters in Brussels, Belgium, Sunday, Aug. 17, 2025. (AP Photo)

ゼレンスキー大統領にとっては、穏やかならぬ事態と予想される。しかし、ゼレンスキー大統領は、今年2月にトランプ大統領と会談した際、言い争いになって決別し、後で関係改善に奔走するという苦い経験をしている。

今回は、まずは、トランプ大統領に感謝を表明するなど、同じ失敗をしないようにしていると報じられている。

こうした中、フランスのマクロン大統領、ドイツのメルツ首相、イタリアのメローニ首相、フィンランドのストゥブ大統領、NATO流って事務総長、欧州委員会のライエン委員長ホワイトハウスでのトランプ大統領と、ゼレンスキー大統領の会談に合流すると発表した。

これほどの首脳が、急な決定にもかかわらず、勢揃いしてホワイトハウスに集まるのである。今、ロシアとウクライナの間で、決められようとすることがいかに、ヨーロッパにとっても重要なことかが伺える。

トランプ大統領とゼレンスキー大統領、ヨーロッパ首脳たちとの会談は、18日午後15時(日本時間19日午前4時)から、開始される。

トランプ大統領はゼレンスキー大統領と欧州に何を提示しているのか

1)ウクライナはロシアの提案「安全保障」を受け入れるべき

日経新聞HPより

これまでに明らかになったところによると、プーチン大統領は、ウクライナが東部2つの州、ドネツク州とルハンスク州をロシアに割譲し、その地域から軍が撤退するなら、ロシアはウクライナへの再攻撃はせず、その安全を保証すると提案している。

しかし、このロシアの言う「安全保障」は曲者である。ロシアは、1994年のブダペスト覚書で、アメリカ、イギリスとともに、核を放棄したウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンの安全を保証した。

しかしロシアは、2014年から2015年にかけてロシアは、ウクライナへ侵攻し、クリミア半島を制覇してしまった。その後のミンスク合意で、停戦が約束されたが、結局2022年2月、今の戦争につながる侵攻に踏み切った。ロシアが言う、安全保障は、信頼できるものではない。

加えて、今注目されている点は、トランプ大統領が、「即時停戦」ではなく、恒久的な「和平合意」を目指すと言い始めたことである。

これは言い換えれば、和平合意に至るまでは、停戦にはならないので、ロシアのウクライナへの攻撃は続くということを意味する。いつになるかはわからないわけである。東部2州をから、ウクライナへ、キーフへの侵攻もやりやすくなるとも懸念されている。

www.nikkei.com/article/DGXZQOGR163250W5A810C2000000/

さらに最新のニュースでは、トランプ大統領は東部2州に加えてクリミア半島の放棄も議題に上げているもようである。ゼレンスキー大統領が受け入れられるとは考えにくい内容である。

2)ウクライナのNATO加盟はない

BBCによると、ワシントンでの会談前に、イタリアのメローニ首相が、もしロシアがウクライナに攻撃した場合、アメリカと欧州がウクライナを支援するという、ウクライナをNATO加盟国のように扱う案を出したとのこと。

しかし、トランプ大統領は、ホワイトハウスでの会談の直前になって、ウクライナがNATOに加盟することはありえないと明言した。

www.bbc.com/japanese/articles/cdxyj452n44o

石のひとりごと

今日、明日と、ニュースはこの話題で持ちきりになるだろう。何がどうなっているのか、オリーブ山通信なりに理解しようと試み、簡単にまとめたところである。

欧米が不一致の気配になる中、ロシアは、中国や、北朝鮮、アフガニスタンとの関係を深めている。世界はまさに激動の時代を迎えている。

ロシアが世界初・アフガニスタンのタリバン政権を承認(7月3日)2025.8.18

ロシアがアフガニスタンのタリバン政権を承認:その経過

アフガニスタンは、1978年に発生したクーデターの際に旧ソ連が介入。その傀儡政権を立ち上げたが、それに反発したイスラム主義勢力、ムジャヒディンが立ち上がり、1989年、旧ソ連は撤退することとなった。

その後もアフガニスタンでは内戦が続いて、国内は荒れ果てていった。そうした中でタリバンが結成され、国内秩序を取り戻そうとした。イスラム教の国、「アフガニスタン・イスラム首長国」を目指した。

しかし強硬イスラム主義政権だったので、女性蔑視や拷問などもあり、世界からは孤立。その中でアルカイダのビンラディンと繋がることになった。アルカイダは9.11でアメリカと対立。2001年にアメリカによって、崩壊したが、タリバンはアフガニスタンで生き延びた。

それから20年、アフガニスタンでは、タリバンがいる中で混乱が続き、人々は国際支援に頼らざるを得ない状況が続いた。

日本からは中村哲さんが、旱魃で苦しむアフガニスタンの人々のために、用水路の整備をしたことでも知られている。

www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2022/08/15/24509.html

アメリカは、その間、アフガニスタンに軍を駐留させていたが、2021年8月、アフガニスタンの戦争は集結したとして、混乱の中、全面撤退した。それからは、タリバンが暫定政権として立ち上がっている。

タリバンには、アルカイダとの関わりや、強硬イスラム主義組織でもあることから、世界ではまだタリバン政権を、正式な政権と認めていない。

しかし、貧しい人々がいることからか、アメリカは、アフガニスタンから撤退した後も、アフガニスタンへの代々支援国であったという。NHKの記事によると、2023年の支援額は12億7000万ドルである。

これをトランプ大統領が見逃すはずはなく、資金がタリバンに渡っているとして、2023年から、この支援を停止した。

アフガニスタンで食糧を供給していたWFP(世界食糧計画)は、現在、活動経費の40%しか保持できなくなっている。

食糧を受け取れなくなっている市民が増えており、これから冬にかけて子供の死亡率が高まると懸念されている。

こうした中、今年、ひと月ほど前の7月3日、ロシアが、正式にタリバンを暫定政権と認めるとの正式な発表を行った。タリバンを正式な政権と認めるのはロシアが最初である。

apnews.com/article/russia-afghanistan-formally-recognize-taliban-3932240270463715f0338c0812cbe5a8

ロシアは世界から制裁を受ける中で、中国や北朝鮮などとの関係を深めているが、アフガニスタンには、エネルギーをはじめとする経済に関する協力を進めるとしていた。

www.bbc.com/japanese/articles/cgmwzw48zvmo

www3.nhk.or.jp/news/html/20250817/k10014896141000.html

石のひとりごと

世界はガザが飢餓だと集中して注目し、集中してイスラエルを非難し、毎日、ガザに大変な量の食糧の箱を投下している。しかし、アフガニスタンにも政治的な理由で飢餓状態になろうとしている人々がいることには、ほとんど無関心である。

また、ロシアが過激イスラム政権タリバンを支える姿である。まさに世界は不条理であり、罪に支配される中で、世界がどんどん世界戦争へ、終わりの時へと向かっている感じがする。

人質交渉求める全国スト「命を救出する日」突入:ネタニヤフ首相は強硬姿勢継続 2025.8.17

人質交渉求める全国スト「命を救出する日」突入

ネタニヤフ首相が、ガザ全域制圧を表明すると、人質家族たちとその支援者たちは、今まだガザにいる人質が殺されると危機感を表明。

政府に対し、攻撃ではなく、まずは交渉で人質を取り返すことを確保するよう要求。全国民に対し、全国にストを決行して、この訴えを支持してほしいと呼びかけていた。

そのストの日が本日8月17日(日)である。イスラエルでは、朝6時半(日本時間午後12:30)から全国でストが開始された。デモ隊は、イスラエルの旗と黄色の人質の旗を振っている。

www.ynetnews.com/article/r1g9rrr00le#autoplay

エルサレムからテルアビブに向かう1号線、4号線のラナナ交差点では、道路を封鎖して、デモを行っている。テルアビブではアヤロンハイウェイでも封鎖が発生している。

ガザ国境では、人質家族たちが、人質人数50に並ぶほどのテントを設営し、そこに寝て次の日のデモに突入しようとしていた。

エルサレムでは、ダーマー戦略大臣の自宅前に群衆が集まり、人質の顔写真や名前を掲げて、交渉を訴えている。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/major-roads-blocked-as-crowds-join-nationwide-strike-for-hostages/

人質家族たちは、テルアビブの人質広場では、朝7時から、人質家族のスピーチや、写真展などが時間を追って行われる。夜8時からは、その近くにあるイスラエル軍本部前で、大規模ラリーが行われる。この24時間の間に、100万人が来るとの予想されている。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/hostage-families-kick-off-nationwide-strike-over-governments-war-plan/

以下はテルアビブでの人質広場からの生中継

人質家族がステージに立つと、人々が「あなた方はひとりじゃない。私たちはあなたたちと立つ」と叫んでいる。

前夜テルアビブ人質広場ではネパール人の人質家族が涙の訴え

これに先立つ8月16日(土)には、毎週安息日明け恒例の人質解放デモがテルアビブで行われ、数千人が参加。今回は、イスラエル人の人質家族に加え、ネパール人のピピン・ジョンさんの母親と妹が参加していた。

ピピンさんの妹、プシュハ・ジョシさん(17)が、「兄はネパール人なので、どちらにも味方がいない。言語もわからない」とその計り知れない苦しみを訴えた。

また、涙ながらに、「ここに来るのに22ヶ月かかった。母にとっては息子、私にとっては兄に会いたい。解放を祈ってきたが、祈るだけでは足りない」と英語で訴えていた。

カタールでの交渉:ハマスは要求を緩和?ネタニヤフ首相は強硬姿勢

ドーハでは、今ハマスとイスラエルの間接交渉が、ぎりぎりながら行われている。イスラエルは、人質50人解放、ハマスの武装解除、ガザ非武装化を要求している。

しかし、Times of Israelによると、ハマスは、これまでの要求を緩和し、ウィトコフ米特使が出していた60日停戦と、10人の生存人質と18人の遺体を、段階を追って解放するという案に柔軟な態度を示しているとの情報が出ている。

ハマスは、この案を受け入れるためには、イスラエル軍がガザから完全撤退し、恒久的な停戦を約束することを要求したため、交渉は破綻となっていた。この点について、緩和すると言っていると、イスラエルのチャンネル12が伝えていたとのことである。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/netanyahu-insists-on-comprehensive-deal-for-all-hostages-wont-end-war-unless-all-his-demands-met/

ネタニヤフ首相は、部分的な合意はないとの強気姿勢を継続している。今後、ネタニヤフ首相が、ハマスの緩和や国民の訴えを受けて、方針を変えるのかどうか。ネタニヤフ首相がどのような決断をするのか注目されている。

石のひとりごと

国内からの反発ほど痛いものはないだろう。しかも、問題は、人質になっている国民の命の問題なのである。

イスラエルで、取材中にネタニヤフ首相の目をみていたころ、祖国イスラエルへの執念は、半端ないものがあると感じたものである。しかし、今は心臓にメースメーカーを入れる体になり、右派議員や、ユダヤ教議員からも圧力をかけられ、その顔のシャープさが、影っているようにも見える。当然ながら疲れはあるだろう。

しかし、国内外からの非情な非難を浴びせられながらもなお、イスラエルにとって、最善の道を選び取ろうとするその意志は失われていないと思う。

何が一体正しいのかは、本当にわからない。主が、今特別に首相をささえ、今なすべきことを主から受け取って、確実にそれを実行していけるように祈る。

EU議長国デンマークのフレデリクセン首相「ネタニヤフ首相が問題」2025.8.17

EUの議長国であるデンマークのフレデリクセン首相は8月16日(土)、国内新聞のインタビューの中で、ガザでの問題において、ネタニヤフ首相が問題になっていると発言。

ネタニヤフ首相がいない方がイスラエルのためには良いとの考えを語った。

また、ガザでの強硬な姿勢を止める圧力をかけるため、EUにイスラエルに対する制裁を提案すると述べた。

フレデリクセン首相は、デンマークはイスラエルを支援する立場であり、自分もその立ち位置は変えない。ハマスに報いることもしたくないとしないとしている。

しかし、ガザの人道状況は破壊的であること、また西岸地区で、宗教シオニスト党のスモトリッチ経済相が、E1地区へのユダヤ人住居建設を宣言したことを挙げ、今のイスラエルは行き過ぎだと語っている。

スモトリッチ氏のE1でのユダヤ人住居建設計画について、フランスは「植民地化」だと非難している。

EU諸国の中で、イスラエルの立場は非常に厳しさを増しており、フレデリクセン首相の言っている制裁が、イスラエルに課される可能性は低くないかもしれない。

www.timesofisrael.com/netanyahu-has-become-a-problem-says-danish-pm-wants-eu-to-weigh-sanctions/?utm_campaign=most_popular&utm_source=website&utm_medium=article_end&utm_content=5

ニューヨークで数千人が反イスラエルデモ「ガザの飢餓を止める・人類のための大行進」2025.8.17

in New York, on August 16, 2025. (Leonardo Munoz / AFP)

スラエル国内で大規模なデモになる中、アメリカのニューヨークでは、8月16日(土)、「ガザの飢餓を止める・人類のための大行進」を開催。

主催は、アラブ主導極左の社会主義活動家のグループとのこと。参加者は6つの州とワシントンDCからくる200以上の反シオニスト、親パレスチナなど様々な学生グループが含まれていた。

in New York on August 16, 2025. (Leonardo Munoz / AFP)

アメリカでは、今年3月に、親パレスチナデモの際に数千人が参加し、反イスラエル活動家マフムード。借りるが逮捕された時以来、最大となる反イスラエルデモとなった。

マフムード・カリルは、3月に拘束されたが、6月に釈放されており、8月16日(土)のデモに参加していた。

デモ隊は、パレスチナの旗を掲げ、「恥」「殺人者」などと叫び、“テルアビブのファシスト政権”イスラエルを非難した。

なお、こうした親パレスチナ、反イスラエルデモは定期的に行われおり、もはや珍しいことではなくなっているようである。

www.timesofisrael.com/theyre-in-wall-street-theyre-in-the-white-house-thousands-protest-israel-in-nyc/

イスラエルがイエメンのフーシ派用発電所攻撃:フーシ派のしつこいミサイル攻撃受け 2025.8.17

8月17日(日)、イスラエル海軍は、イエメンの首都サナア郊外にある、フーシ派が利用する発電所を攻撃、破壊した。イスラエル軍は、「フーシ派のエネルギーインフラを破壊した」との声明を出した。

イスラエルが1800キロ離れたイエメンのフーシ派を攻撃するのは、今年は7月に続いて2回目、10月7日以来では、14回目になる。

フーシ派は、7月にイスラエルが攻撃して以降もイスラエルに向けての攻撃をやめておらず、弾道ミサイル7発を発射。ドローンも少なくとも7回は発射していた。すべて迎撃して被害は出ていない。今回の攻撃は、これらに対する報復攻撃である。

www.timesofisrael.com/israeli-navy-missile-boats-strike-houthi-power-plant-near-yemen-capital/

TIFFが10月7日ドキュメンタリー上映へ:批判受け決定を転換 2025.8.17

カナダの国際映画祭が、10月7日のハマス襲撃の中で、息子を助けた父親のドキュメンタリーを受け入れなかった件。

イスラエルから激しい反発が出た後、TIFFのCEOキャメロン・バイレイ氏は、様々な方面から、かなりの批判と圧力を受けたようである。

最初の発表から2日後、バイレイ氏は、映画制作者のバリー・アヴリッチ氏とともに、この件を撤回。この映画をTIFFに招待すると発表した。

バイレイ氏によると、TIFFが障害と懸念していたことを明確に表現していなかったと述べ、映画製造者のアヴリッチ氏とともに、問題はすべて解決したと語っている。

www.israelnationalnews.com/news/413311

石のひとりごと

この件については、世論からの激しい非難が出たことと、TIFFがすぐ態度を変えたことはよかったと思う。逆にこの映画への注目が高まったかもしれない。

しかし、いったん、拒否したという事実は撤回できないことである。こうしたユダヤ人への不条理な扱いからは、第二次世界大戦前の世界を思わせられたところである。