ガザ第二段階の論議始まる:ハマスは武装解除拒否も武装凍結は示唆 2025.12.8

ガザでは、人質の解放が進み、あと一人、ラン・グヴィル軍曹の遺体が残されているだけとなった。イスラエルは、ハマスは、遺体の場所を知っているはずだとして、速やかに引き渡すよう、仲介者を通してハマスに伝えている。

Ben Gurion Airport, October 13, 2025, near Tel Aviv. (AP/Evan Vucci)

こうした中、トランプ大統領が、ガザ停戦20項目に基づき、第一段階はほぼ完了したとして、2週間以内にも第二段階が始まるだろうと表明した。

ネタニヤフ首相も、ドイツのメルツ首相訪問時の共同記者会見において、まもなくハマスの武装解除という第二段階に進み、その後、ガザ全体の非過激化を進める時が来たと述べた。

それが可能であると考える理由として、第二次世界大戦後にドイツと日本などで、国家レベルの非過激化に成功したことを例として挙げていた。(当時の日本は、過激化されていたという認識である)

しかし、トランプ大統領の20項目による第二段階は、多国籍軍による国際安定化軍(ISF)によるハマスの武装解除となっており、これに合わせてイスラエル軍は撤退。パレスチナ人文民管理職によるガザ地区の管理を進めるとなっている。

ネタニヤフ首相は、国際安定化軍(ISF)が、ハマスの武装解除ができるとは思えないとの考えを表明しており、撤退する気はないとみられる。

一方、ハマスは、武装解除とガザからの離脱も考えられないと明確に拒否を表明。国際安定化軍がハマスの武装解除をすることはできないと言っている。

Bassem Naim, an official in Hamas’s political wing, speaks in Istanbul, Turkey, December 5, 2024. (AP/Francisco Seco)

しかし、ドーハ(カタール)で・ガザのハマスを主導する者の一人、バセム・ナイムは、パレスチナ国家樹立に向けたプロセスの一環として、武器の凍結、または格納する用意はあると表明した。

バセル・ナイムは、この武器凍結・格納の期間として、5―10年という長期期間を上げた。

その間に、パレスチナ国家を樹立するということだが、その間、武器には触れないと言っている。

www.timesofisrael.com/hamas-ready-to-discuss-freezing-or-storing-its-weapons-says-terror-group-official/

トランプ大統領の20項目は、おおさっぱであることから、双方が様々な捉え方で、それぞれの動き方をする可能性が出てくるので、ハマスがこんな自分中心の意見を出してくると思われる。

実際のところ、ガザではイエローラインが新たな国境のようになっており、それを境に、ハマスとイスラエル軍の衝突が頻発している。イスラエル軍が反撃で空爆したこともある。

AP

また、グヴィル軍曹の遺体引き渡しも終わっていないので、家族たちは、第二段階に進むことに反対を表明している。

第二段階の議論が始まっているが、理想的な計画と現状には、大きな開きがあるように思う。

 

ドイツのメルツ首相イスラエル訪問: イスラエルからドイツへアロー3迎撃ミサイル納入後 2025.12.8

ドイツは、欧州では、最もイスラエルを支持する国である。しかし、ガザでの人道状況については、イスラエルに反対を表明する傾向にあった。

ドイツは、今年8月、ガザで武器が使われないようにすることを理由に、スペインやカナダとともに、イスラエルへの武器販売を停止すると発表した。しかし、ドイツは、これを11月に解除すると発表していた。

www.timesofisrael.com/merz-to-visit-israel-for-1st-time-as-german-chancellor-will-meet-pm-and-visit-yad-vashem/

at the Holzdorf Air Base, eastern Germany, on December 3, 2025. (RALF HIRSCHBERGER / AFP)

この後、イスラエルは、ドイツと昨年9月に契約していた、アロー3長距離迎撃ミサイルのドイツ空軍への引き渡しを12月3日(水)に完了した。イスラエルの防衛輸出取引では史上最大となる、46億ドルの取引であった。

www.timesofisrael.com/israel-delivers-arrow-3-to-germany-in-largest-defense-export-deal-ever/

この4日後の12月7日(日)、ドイツのメルツ首相がイスラエルを訪問した。メルツ首相が、5月に就任以来、初めてのイスラエル訪問である。また、欧州の首脳が、イスラエルを訪問するのは、1年半ぶりでもあった。

メルツ首相は、ネタニヤフ首相と会談。サル外相、カッツ国防相他、防衛関係者も交えての会談も行い、両国の関係が不動であることをアピールした。

メルツ首相は、ヤド・ヴァシェム(ホロコースト記念館)を訪問。記念ホールだけでなく、歴史ミュージアムも回り、ホロコーストの責任を負うドイツは、今後もイスラエルを支持し続けると表明した。

ドイツとイスラエルの国交は、今年60周年を迎えるとのこと。

ヨーロッパ諸国は、ロシアとの対立に直面している。ネタニヤフ首相によると、多くの国が、イスラエルの武器を購入したいと言っているとのことである。

2年ぶりにクリスマス前の賑やかさ戻るベツレヘム 2025.12.8

クリスマスといえば、イエスが生まれた町、ベツレヘムである。ガザでの戦争に加え、西岸地区でも衝突が絶えなかったこともあり、過去2年の間、町を上げての盛大なクリスマスの祝賀は、行われなかった。

しかし、今、ガザが停戦になっていることを受けて、2年ぶりに、キリスト降誕教会前広場に、大きなクリスマスツリーが設置され、12月6日(土)、点灯式が行われた。

広場は、数千人の人々でいっぱいだった。西岸地区だけでなく、イスラエルからや、世界各国からも訪問客がいたとのこと。停戦になってから、海外からの観光客もゆっくりだが、戻ってきているのである。

ベツレヘムは観光で持っている町である。コロナで大打撃を受け、2022年に、いったん回復したが、2023年10月7日で再び大打撃となった。

この2年間の打撃は、コロナ以上だったという。ベツレヘムでの失業率は、14%から65%で、住民4000人が町を出たとのこと。

ツリーの点灯は、文字通り、ベツレヘムの人々の希望となっている。

www.timesofisrael.com/christmas-festivities-return-to-bethlehem-after-2-years-of-war-in-gaza/

ハマスは場所を知っているとイスラエル主張:最後の一人ロン・グヴィル軍曹の遺体返還を要求 2025.12.6

ガザに残されている人質の遺体は、ラン・グヴィリ軍曹一人になっている。イスラエルは、仲介者に対し、ハマスは、遺体がどこにあるのか把握しているはずだとして、直ちに引き渡すよう伝えたとのこと。

www.timesofisrael.com/israel-told-mediators-that-gaza-terror-groups-can-reach-body-of-last-hostage-report/

一方、12月4日(木)、ラファでは、イエローラインから出てきたハマスに対し、イスラエル軍が攻撃を実施。ハマスの大隊長など司令官を含む40人が死亡したとTimes of Israelは伝えている。

www.timesofisrael.com/anti-hamas-militia-leader-yasser-abu-shabab-killed-in-internal-clash-in-gaza/

こうした中だが、トランプ大統領は、ここ2週間の間に、ガザは、第二段階に進むと示唆している。

www.timesofisrael.com/us-seeking-to-declare-transition-to-phase-2-of-its-gaza-plan-in-coming-weeks-official/

イスラエルは、「ハマスの完全な武装解除から譲歩することはない。イスラエルに危機になることを黙認しない」と警告している。停戦崩壊が懸念されている。

石のひとりごと

一人だけになった人質の遺体。ガザにのこされたまま、停戦が崩壊し、戦闘拡大することや、トランプ大統領の言う、第二段階に入ることに家族は反対を訴えている。

その心の痛みは想像を絶する。グヴィル軍曹の遺体が、早くイスラエルへ戻れるよう祈る。

反ハマス・ガザ部族指導者アブ・シャバブが内部家族間紛争で死亡 2025.12.6

Gaza militia leader Yasser Abu Shabab with the backdrop of the Gaza Strip. (credit: SECTION 27A COPYRIGHT ACT, Reuters/Ronen Zvulun, Ebrahim Hajjaj/File Photo)

12月4日(木)、南部ラファ地域で、イスラエルに協力していたとみられる、ガザのベドウィン系反ハマス部族指導者のヤセル・アブ・シャバブ(32)が、内部の家族間紛争でリンチされ重傷を負った。

イスラエル軍は、アブ・シャハブをベエルシェバの病院へ搬送したが、その後死亡が確認された。

ハマスは、アブ・シャバブを裏切り者と位置付け(アブ・シャバブは否定)、メンバーに殺害を指示していた。しかし、実際に殺害したのは、ハマスではなく、内部紛争によるものだった。これについて、イスラエルからのコメントはない。

www.timesofisrael.com/anti-hamas-militia-leader-yasser-abu-shabab-killed-in-internal-clash-in-gaza/?utm_campaign=most_popular&utm_source=website&utm_medium=article_end&utm_content=2

その後、アブ・シャハブの副長官で、アブ・シャハブが殺害された時、一緒にいて負傷した、ガッサン・アル・デュハニが後継者になったとの発表が出ている。

ガザでの協力者を失ったイスラエルへの影響は、明らかではないが、エルサレムポストによると、イスラエルは、シャバブの部族が勢力を回復するようにと伝えたとのこと。

www.jpost.com/middle-east/article-879358

史上初・イスラエル政府と福音派が共同開催:1000人以上の福音派牧師がイスラエル訪問 2025.12.6

福音派牧師1000人以上の親イスラエルツアー:イスラエル政府協力

12月2日(火)から4日(木)、史上最大数となる、1000人以上の主にアメリカからの福音派キリスト教会の牧師たちとインフルエンサーなどが、イスラエルを訪問。聖書を土台とする、ゆるがないイスラエルへの愛と支持を表明した。

教職者ということは、彼らを送り出した教会員たちが、その背後にいるということなので、1000人どころか、その何十倍、何百倍もの福音派クリスチャンたちの思いが、今回、イスラエルに届けられたということである。

*福音派:プロテスタントのクリスチャンで、特に聖書をそのまま受け取っており、今のイスラエルは、神である主の御心により存在していると信じている。

今回、特に記念すべき点は、これまでで最大規模というだけでなく、イスラエル政府が、福音派団体と、このイベントを共同開催した点である。これは史上初のことだった。

かつてユダヤ人たちは、キリスト教会と聞くだけで、迫害する者であり敵対者という認識が普通だった。

また、近年では、有識者の間で、福音派は、ユダヤ人が救われる時に自分たちのメシア(イエス・キリスト)が再臨すると信じているので、結局、自分たちのために支援しているのだと、怒りを燃やす人も少なくない。

しかし、特に10月8日以来、世界のイスラエル批判が深刻化する中、反ユダヤ主義が露骨になり、暴力にまで発展していることを受けて、イスラエル政府や外務省は、福音派への接近と、大きく方向転換している。

福音派のイスラエル支援が、信仰(聖書)に基づくもので、揺らぐことがないとわかったからである。

イスラエルは、世界62ヵ国に、親イスラエル議員連盟コーカス(Israel Allies Caucus(IAF)を展開。これに参加する政治家はほとんどが福音派である。日本でも今年9月に、牧師でもある、金子道仁参議院議員が日本のコーカスを立ち上げたところである。

10月7日被害への理解と遺憾表明

牧師たち1000人一行は、3日間の訪問中に、ハマスの襲撃があったノバ音楽フェスティバルの現場を訪問した。

また、イスラエル建国を記念するヘルツェルの丘を訪問し、戦死者と、テロ犠牲者、特に10月7日の犠牲者の墓石に献花した。

嘆きの壁では、それぞれが、10月7日の犠牲者の名前を書いたメモを石壁に入れて、祈りを捧げた。

同行した、嘆きの壁担当のラビ・ラビのビッツは、詩篇121を読み、イスラエルには神の保護があると語り、アメリカの福音派牧師たちの今回のイスラエル訪問を称賛。

イスラエルを支持するアメリカ政府と、クリスチャンたちに深い感謝を表明した。

また、一行は、神殿の丘の南側階段で、讃美と祈りを捧げた。ここは、ダビデの町に面するところであり、多くのパレスチナ人が住む地域でもある。

この霊的にも戦いが最も激しい場所の一つで、福音派教職者たちが、讃美と祈りを捧げる様子からは、将来、定められている勝利を宣言しているようにも見える。

エルサレムの福音派指導者たちから世界の牧師たちへメッセージ

この共同イベントで福音派を代表したのは、2015年にエルサレム中心地に発足した、FOZ、Friend of Zion museum(シオンの友ミュージアム・代表は福音派のマイク・エヴァンズ博士)だった。

fozmuseum.com/about/

Friends of Zionミュージアムには、イスラエル建国から今にいたるまで、自分のことを顧みず、ユダヤ人やその国、イスラエルを支えてきた福音派クリスチャンたちを紹介するミュージアムである。

イスラエル建国に貢献した鍵となるクリスチャンたち、政治家のトゥルーマン米大統領、チャーチル英首相や、独立への闘いを助けたウインゲート英少佐、ホロコースト時代にユダヤ人を助けたシンドラーや、コーリー・テンブーン、杉原千畝が紹介されている。

若干、恩着せがましい一面もあり、イスラエル人の中には敬遠する人もいる。しかし、ユダヤ人以外でも、真剣に、イスラエルを支えてくれる人がいるという事実を見て、感動するイスラエル人もいる。

設立以来、FOZは、福音派とイスラエル政府との連携に努力してきた。10年後の今年、FOZに登録する人の数は、29万人を超えている。この中で、今回、1000人を超える牧師教職者や、有力なインフルエンサーが集まることとなったのである。

マイク・エヴァンズ博士と、福音派牧師であり、現在は、在イスラエル米大使を務めるマイク・ハッカビー氏(写真)も、最近アメリカでは、今のイスラエル国家は聖書とは関係ないとの考えが広がっていると警告する。

教会の講壇からもイスラエルが、語られない傾向にあるという。

ハッカビー大使は、これは非常に危険だと語る。なぜなら、もし神がイスラエルとの契約を破棄したと考えるなら、私たちとの契約も破棄される可能性があることを認めるようなものだからである。

ハッカビー大使は、「反ユダヤ主義のプロパガンダが横行する今こそ、牧師たちは、教会の講壇からイスラエルを支持する声を出してくべき時だ」と語っている。

マイク・エヴァンズ博士は、来年も同様のイベントを計画している。来年のビジョンは、世界中の100万人の牧師、100万人の教会にアプローチし、主がイスラエルとの契約を忘れていないという、典型的聖書的な世界観を伝えたいと語っている。

石のひとりごと

世界では、イスラエルを憎む人々の様子が報じられている。終わりの時に向かう中、主は、隠れキリシタンならぬ、イスラエルを支持する福音派を世界中に準備しておられるようである。

ニューヨークで襲撃受けたシナゴーグを支持する集会に1100人以上 2025.12.6

wikipedia

ニューヨーク市マンハッタンでは、先月、代表的なシナゴーグであるパーク・イースト・シナゴーグで、イスラエルへの移住促進イベントが行われた際、その周囲で、シオニズムに反対する群衆によるデモが行われた。

憎しみを込め、「イスラエル軍に死を!」と言った暴言まで出ていた。これによりニューヨーク在住のユダヤ人を恐怖に陥れたのであった。

12月4日(木)、その同じシナゴーグ前に、今度は親イスラエル、親ユダヤ人のデモが行われ、1102人以上が参加した。デモ隊は、「ユダヤ人、シオニストは、誇りあるニューヨーカーだ。」「パーク・イースト・シナゴーグを誇りに思う」などと叫んだ。

参加者の一人、アリソンさんは、祖父母がホロコーストサバイバーだったという。参加した理由として、「黙っていれば何が起こるのかを知っているから」と語っている。

ホロコーストの時代、社会全体が、反ユダヤに傾き、ユダヤ人への暴力が正義扱いされた。その結果600万人ものユダヤ人たちが殺されたのであった。

ニューヨーク市では、次期市長にイスラム教徒のゾーラン・マムダニ氏が決まっている。

先月、このシナゴーグで行われた大規模なデモについて、デモ自体は、非難したが、中で行われていたネフェシュ・ベネフェシュのよるユダヤ人の移住促進イベントについては、国際法違反はするべきではないとのコメントを出していた。

国際法違反とは、国際的にまだイスラエルの領土と認められていない地域(西岸地区)への移住には反対を表明した形である。

しかし、ネフェシュ・ベネフェシュは、西岸地区への移住は促進していない。ユダヤ人の間では、マムダニ次期市長が、反ユダヤ的であると警戒を強めている。

なお、今回のデモは警察に保護され、最後に、シナゴーグの子供たちが、「ハティクバ」を歌って解散になったとのこと。

www.timesofisrael.com/more-than-1100-gather-in-support-of-nyc-synagogue-targeted-in-anti-israel-protest/

www.jpost.com/diaspora/antisemitism/article-879316

石のひとりごと

アメリカには、イスラエルに激しい憎しみを持つ人々がいるが、その逆もいる。どちらに立つのか、それぞれの決断である。それは神の前の決断なのである。

ユーロビジョン2026出場選出改革でイスラエルも出場容認へ:オランダなど4カ国はボイコットへ 2025.12.6

今年もユーロビジョンコンテストの話題が出始めた。(決勝2026年5月16日)

ユーロビジョンへの出場者は、投票で選ばれるが、アーティストの出身国に関する政治的問題により、出場を反対する運動が起こり、選出に影響を及ぼすことが問題になる。

May 16, 2025. (Martin Meissner/AP)

特に問題となるのが、イスラエルだが、イスラエルのアーティストは人気があるので、毎年、これをすり抜けて出場し、優勝したこともある。しかし、毎年、激しい反発が出て、物議になる。

 

特にガザでの戦争中は、反イスラエルグループが、イスラエル人アーティストの出場に激しく反対を表明した。しかし、ユーロビジョンを主催するEBU(欧州放送連合)は、これは歌のコンテストであっ

May 11, 2025. (Stefan Wermuth / AFP)

て、国と国の争いとは無関係だとの立場を貫いている。

今年、EBUは、投票の方法を変えて、政治的な運動や圧力が影響しないよう、出場を希望し、新たな規定を遵守するなら、すべてのEBU加盟国からの参加を認めるとする、改革を行うかどうかの投票を行った。

ドイツとウクライナは、改革を認めるとしていたが、イスラエルは出場させるべきでないと考えるスペイン、オランダ、アイルランド、スロベニアは、改革に反対を表明した。

しかし、投票の結果は、改革賛成が738票、反対が264票、棄権が120票で、改革が行われることとなった。これにより、イスラエルも他国と同様、出場を容認されることになった。

この件で、改革を進めることに尽力してきた一人、イスラエルのヘルツォグ大統領は、感謝と歓迎を表明した。

しかし、スペイン、オランダ、アイルランド、スロベニアは、出場自体をボイコットすると発表。その他の国もそうするか、これから審議するとのこと。

www.timesofisrael.com/israel-cleared-for-eurovision-2026-in-ebu-vote-netherlands-spain-ireland-slovenia-quit/?utm_campaign=most_popular&utm_source=website&utm_medium=article_end&utm_content=1

石のひとりごと

不思議にイスラエルは嫌われるが、不思議に、世界によいものをもたらしている。これをどう捉えるか、こちらもそれぞれである。

しかし逆に、ヨーロッパの国々が、なぜそこまで、イスラエルを憎むのか、理解に苦しむところだが・・・。要は、聖書を読んでおらず、自分たちの基準での正義感による判断にとらわれているのだろうと思う。

ハマスが遺体引き渡し:タイ人のスディシサク・リンサラクさん(43)と判明 2025.12.4

ハマスが、人質でない遺体の一部を送りつけてきた翌日、イスラム聖戦が、ガザ北部で、人質の遺体と発見したと発表。ハマスは、12月3日(水)夕刻、遺体を赤十字に引き渡した。

この時点で、ガザにまだ遺体があるのは、イスラエル軍のラン・グヴィリ上級軍曹と、タイ人労働者のスディシサク・リンサラクさん(43)の2人だった。

イスラエル軍は、敬礼をもって遺体を受け取り、道路脇では、人々が黄色の旗を振って迎えた。

その後、テルアビブで急ぎ、身元確認が行われた。結果、タイ人のスディシサク・リンサラクさん(43)と判明した。

リンサラクさんは、キブツ・べエリで働いていた時にハマスの襲撃を受け、10月7日の時点で殺害され、遺体はガザへ拉致されていた。

あと残るは、イスラエル人のグヴィリ上級軍曹の遺体のみとなった。

家族の心が支えられるように。ネタニヤフ首相は、グヴィリ上級軍曹の遺体を必ず取り戻すとの決意を表明している。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/body-returned-from-gaza-on-wednesday-identified-as-that-of-thai-national-sudthisak-rinthalak/

石のひとりごと

遺体が帰ってくる。自分の家族なのかどうかとの緊張の中、違うとわかる・・・何とも心理的な拷問ではないかと思う。あと1人。グヴィル軍曹の遺体が、早く戻って来られるように祈る。

ラファ地下トンネルからのハマス攻撃でイスラエル兵5人負傷:反撃ハンユニス空爆で6人死亡か 2025.12.4

12月3日(水)午後3:15、ラファ東部で、ゴラニ部隊が、トンネルから出てきた戦闘員と戦闘になり、イスラエル兵5人が負傷した。

ネタニヤフ首相は、これをハマスによる合意違反だと断定。ハンユニスのハマスを標的にした空爆を行い、ハマスによると、ガザ市民含む少なくとも6人が死亡したと発表している。

なお、この一連の戦闘は、ハマスが、人質の遺体を赤十字に引き渡し、イスラエル国内に搬送されるのと同じ時間帯に行われていた。

またハンユニスで、54組が結婚する合同結婚式(別記事あり)が行われた翌日のことであった。

ラファの地下トンネルからハマス5人以上襲撃:イスラエル兵5人負傷

ガザが停戦になり、イスラエル軍がイエローラインまで撤退したが、ラファでは、ラインよりイスラエル軍側の地下にあるトンネルに、ハマスら約200人が、そのまま動けなくなったと報じられていた。

停戦から一月になり、食糧も不足しているとみえ、200人は、ばらばらに穴から時々出てきて、投降した者もあるが、イスラエル軍を攻撃して、逆に射殺されるケースも出ている。

しかし、まだ60〜80人はいるとみられており、最近、ハマス指導者と連絡を取り合っていると言われていた。ゴラニ偵察部隊は、ラファで地下トンネルとその中にいる残党を探しつつ、トンネルを破壊する作戦を行なっている。

12月3日(水)午後3:15、ゴラニ部隊は、一つの穴にいた容疑者を逮捕し、さらに捜索を続けて約30分後、突然、少なくとも5人の戦闘員が、地下トンネルから飛び出してきて、イスラエル兵たちに向かって攻撃し、銃撃戦となった。

そのうちの一人が、対戦車砲を軍用車に向かって発射し、エリートのゴラニ偵察部隊兵士4人が負傷。このうち司令官が1人重傷。2人は中等度で、1人は軽傷を負った。

テロリストは、少なくとも2人が死亡したが、3人はトンネルに逃げ込んで姿が見えなくなったとのこと。

www.timesofisrael.com/5-soldiers-wounded-one-seriously-in-attack-on-troops-in-rafah-pm-vows-response/

イスラエル軍反撃でハンユニス空爆:6人死亡とハマス

その夜、ネタニヤフ首相は、カッツ国防相、ザミール参謀総長、ツィニ・シンベト諜報部長と治安関係高官たちを招集して、治安閣議を開催。明らかなハマスによる停戦合意違反だとして、強力に反撃を行うと決定した。

また、イスラエルは、ラファとエジプトをつなぐラファ検問所を開き、希望するガザ市民がエジプトへ移動できるようにする方針を示唆していたが、この計画は中止すると発表した。

その後、ハマスによると、ハンユニス西部で、アルマワシ人道地帯とも接する地域に、イスラエルの空爆があり、少なくとも6人が死亡した。イスラエルは、名前は出していないが、ハマス指導者を標的にしたと言っている。

www.ynetnews.com/article/rkms3fr11bx#autoplay

ガザはこんな状況だが、トランプ大統領は、詳細は出さずに、ガザでの次の段階が、まもなく始まるだろうと表明した。

www.timesofisrael.com/trump-says-next-phase-of-his-gaza-plan-will-soon-commence-amid-concern-its-stalling/

石のひとりごと

ハンユニスで死亡した人が、前日結婚した人たちと関係なければよいがとも思うが、なかなかクレイジーな様相である・・。

ガザ・ハンユニスで54組が合同結婚式:UAEの人道団体の支援で実現 2025.12.4

Khan Younis, Gaza Strip, Tuesday, Dec. 2, 2025. (AP Photo/Abdel Kareem Hana)

驚いたことに、12月2日(火)、ガザ地区中南部に位置するハンユニスで、54組の合同結婚式が行われた。

瓦礫のなかではあるが、新郎新婦とも、民族衣装の晴れ着を着ている。

花嫁は美しく化粧も完璧である。ちょっと前まで餓死とか言われていたのとあまりにも対照的である。

この結婚式は、UAE(アラブ首長国連邦)の人道支援団体の支援で実現したという。結婚式だけでなく、新しい夫婦生活のために少しの祝い金を渡したとのこと。さすが、アラブ人同士。ニーズがわかっているのだろう。

パレスチナ人の間では、結婚は大変重要な人生の節目と認識されている。

結婚すれば、次世代の子供が生まれることになる。結婚は、次世代の家族の誕生であり、パレスチナ民族の回復力の象徴とも認識されている。

大変な祝い事なので、通常の結婚式では、1日中、食べたり飲んだり、ダンスして祝うのである。それが、まる2年以上、全く誰も結婚できなかったのである。

mass wedding ceremony Tuesday, Dec. 2, 2025. (AP Photo/Abdel Kareem Hana)

今回の合同結婚式では、式の後、新郎新婦たちを乗せた車が、祝いに集まり、喜びに満ち溢れている群衆と、瓦礫の中をパレードしていた。

それが2年間の戦争で、まったく結婚式をすることができなかった。

新郎新婦たちは、厳しい状況の中にありながらも、「ここから新しい人生が始まる。戦争が終ことを期待する」と喜んでいる。

しかし、ガザでは、戦争で7万人近い人が死んだと言われており、ここに集まっているほとんどの人は、自宅を追われた避難民であり、家族を失った経験もしている。

花嫁の一人、エマンさんは、結婚式は、苦しみからの少しの解放の時になったが、同時に、これまでに死んでしまった両親やその他の家族がいないことの痛みの時にもなったと語っている。

「喜びと悲しみを一度に経験するのはつらい」と涙しながらも、「神によって、一歩一歩回復するでしょう」と語った。

www.timesofisrael.com/mass-wedding-in-gaza-celebrates-new-life-after-years-of-war-and-tragedy/

石のひとりごと

ハンユニスでこれほどの結婚式が行われたとは、本当に驚いた。瓦礫の中で、これほどの死者が出ているところで、日本人にはおよそありえないことではないかと思う。まさに負けない精神である。

また、10月7日の殺戮の後で、人質の遺体がまだ全員もどらないという、イスラエル人たちはこれをどう見ているのだろうかとも思う。

さらに、この翌日、ハンユニスは、イスラエル軍の空爆を受けた。ガザの人々の心はどうなっているのか。少なくとも6人が死亡したとのことだが、新郎新婦でなかったことを願う。このアップダウンに耐えられる日本人はいないのではないか。

まったく、ハマスはだれにもなんの役にもたたない、傷つけることしかしていない。自分の人生も無茶苦茶にしている。それになぜ気がつかないのかと思う。

ハマスが人質遺体の部分を引き渡し:いずれの人質でもないと判明 2025.12.3

昨夜ハマスは、これまでのような発表をせずに、赤十字に、遺体の部分を引き渡した。イスラエルに引き渡された後、精査の結果、その遺体の“部分”は、まだ残されている人質2人のいずれのものでもないことがわかった。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/israel-says-forensic-findings-handed-over-by-hamas-do-not-belong-to-either-hostage/