上記の国際クリスチャン・エンバシーのカンファレンスは最大だが、この時期、エルサレムでは、同時進行で様々な福音派クリスチャンのカンファレンスが目白押しとなる。昨夜は、中国のクリスチャンが中心となって韓国、日本、イスラエルの牧師を招いてのカンファレンスを取材した。
その中で、トム・ヘス師が「チョップスティック・リバイバル(お箸リバイバル)」という、中国、韓国、日本の3国に与えられたビジョンをシェア。
それは銃の絵だという。銃の後ろのハンマー部分は韓国、銃身が中国、そして引き金が日本。韓国と中国が、完全に日本を赦し受け入れるとき、日本にリバイバルがおこり、引き金がひかれる。
このリバイバルの波が遠くエルサレムにまで届いてイスラエルのリバイバルに波及するという。ヘス師はこれを「お箸リバイバル」と呼ぶ。3国ともに箸を使う国だからである。
<尖閣諸島・竹島問題について>
イスラエルからはアリエル・ブルーメンソール師が、2015年は戦後70周年にあたると指摘。バビロンにいたイスラエル人が70年後にエルサレムに帰る日が近づいている悟ったダニエルの祈りからメッセージを語った。
ブルーメンソール師は、ヘス師の語ったビジョンに関連し、2015年まであと数年にせまった今、突然浮上してきた尖閣諸島、竹島問題だと指摘。サタンが今、3国が一致しリバイバルの波がイスラエルに届くのを妨害しようとしていると語った。同時に、主が今真に3国を一致させようとされているチャンスの時でもあるとも語った。
ブルーメンソール師は、「尖閣諸島、竹島問題は、本当に小さな島々だが、実に大きな問題を現している。それはこれまでの未解決の問題、プライド、怒りなど未解決問題の現れだ。」と語る。
その上で、大胆にも、会場いっぱいにいる中国人クリスチャンたちにむかって、「日本を赦す」というチャレンジを語った。「イスラエル」を思うたびに、近くにいる日本との和解を考えてほしいとも語った。
<日本を赦せるか>
一方、中国人のポール師もまた主から与えられたビジョンを語った。その一つが日本が突然中国を攻撃するというものである。記者自身は、日本は戦後すっかり草食系になったと感じているが、中国人にとって、日本はやはりまだ好戦的に見えるらしい。
ポール師は、それが国は国に対して立ち上がる聖書預言だと語り、それを防ぐことができると会衆にチャレンジ。その方法とはやはり「日本を赦す。」ということだった。
この中国人のカンファレンスでは、「日本を赦す」ということが大きなテーマだった。最後に日本人牧師代表として招かれていた福島県いわき市の森章師の足を、中国と韓国の牧師が洗った。その後それぞれの国の牧師が足を洗いあった。
<石のひとりごと>
これまでは、日本が中国や韓国に行って赦しをこうというパターンのカンファレンスが目立っていたが、今回のパターンはその逆で、日本人として複雑な思いだった。
私は、これまで中国や韓国の人々が、日本のしてきたことでどれほど苦しんでいるのか、考えようともしていなかった、本当のところ無関心だった、何もわかっていなかったと気づかされた。実際には日本が何をしてきたのかさえよく知っていないのだ。それは占領、慰安婦問題といった単語では現しきれないものである。
これらの国々は、日本を今も恐れている。不必要なまでに。子どもたちに「日本を警戒せよ。日本を赦すな。」と教えている。そうした教育はクリスチャンになっても心にしみついていて、兄弟姉妹たちでも主によらなければ日本を赦せないまでに苦しめている。
まずはこの問題に、関心を持つことが必要だ。日本人クリスチャンとして、彼らを愛し、彼らのために祈ること。国の経済的な補償や天皇の謝罪ではなく、祈りこそ日本がしなければならないことなのではないだろうか。そしてそれができるのは日本人でクリスチャンの私たちだけである。
<祭司の国イスラエル>
また今回、祭司としてのイスラエルの役割をも確信できた。イスラエルを愛するという一つの目的がなかったならば、今こうして中国、韓国、日本がここまでへりくだって一緒になることはなかっただろう。
もしこのカンファレンスが、いずれかの国で開催されていれば、どこか対等でなくなる。イスラエルであるからこそ、3者が神の前に対等に立って向かい合えるのである。やはり、イスラエルは祭司の国なのだ。
万国民の仮庵。主の偉大さと栄光を実感するとともに、終末の時が近づいているということを改めて教えられた。