クネセト(国会)は大混雑!?:50周年記念イベント 2016.1.20

上記のような事件が続いている真っ最中であるが、クネセト(国会)は、現在の位置に設立された1966年からちょうど50周年を迎えた。19日、クネセトでは朝から50周年記念イベントとして、国会を市民に開放するオープンハウスを行った。

もちろん当日参加ではなく、前もって登録した団体のみの入場だが、関係者の話ではこの日1日で4000人が来たという。

テロが続くこのご時世である。かなりのセキュリティが必要と思われるが、あまりの混雑で、実際には、カメラもコンピューターも鞄から出さないままという、空港よりゆるいセキュリティだった。

国会の敷地内に入ると、かわいい幼稚園児から、小学生、中高生。イスラエル軍新入隊員の一団、警察の一団、さらにはいかにも公民館の高齢者グループご一行と、まさに”ばらがん”状態。もちろん、日本人のようにきれいに並んでいるグループはひとつもないし、誘導もない。

なにやらコンサートらしきものもやっていたが、子供の叫び声やら、先生たちの「しー!しー!」という声。ティーンエイジャーの女の子たちの金切り声でただただやかましいの一言。

訪問者は国会内を歩きながら、議会室や、ブースを回って行くのだが、ほとんど聞いてない小さな幼稚園児数十人を前に、なにかを教えていたり、イスラエルの歴史コーナーでは、国を開拓した農業技術の紹介で、おばちゃんたちの一行が、やんやと質問しながら楽しんでいた。

また、おもしろいのは、小学生たちの模擬国会。国会のしくみを実際にやらせてみるのだが、こちらも係官の質問にやかましいほどの応答がある。

首相室前も今日は小学生でにぎわっている。男の子たちの一団が、ずらっと並ぶ歴代首相の写真の前にばばっとかけより、指差して「ベン・グリオンや~」などと叫んでいてとてもかわいかった。

感動したのは、多くのアラブ人学生たちが来ていたことである。イスラエルの国民のおおむね25%はユダヤ人ではない。国会にはアラブ政党もある。彼らもイスラエル市民なのである。

この日は、ツービーシャバットと呼ばれる樹木を記念するユダヤの祭りとのことで、国会出口では、KKL(イスラエルの国土を守る組織)からの小さな緑の鉢植えがプレゼントされた。元気なティーンエイジャーの一団が、出て来る人々に、笑顔で鉢を渡していたのだが、アラブ人学生たちにも笑顔で渡し、アラブ人も受け取っていた。なんとも心温まる風景だった。

また、イスラエルでは、今週から来週にかけて、世界の防衛関係の専門家が集まるINSS (イスラエル国家防衛研究所)の国際カンファレンスを皮切りに、サイバー技術関係の国際カンファレンス(ベエルシェバ)、続いて、世界のスタートアップ(起業家)が競って投資家を募るイベント(エルサレム)と、世界の頭脳と精鋭ビジネスマンらが集結するイベントが続く。

泣いたり笑ったり、イスラエルは実に忙しい国である。

母親が自宅でテロの犠牲に 2016.1.18

エルサレム市内などでのテロは落ち着きをみせているが、西岸地区でのナイフによるテロは相変わらず発生しており、犯行をしようとしたパレスチナ人のほとんどは射殺されている。

<ヘブロン南部入植地で、一般家屋押し入りテロで38才母死亡>

日曜夕方、ヘブロン南部の入植地オテニエルでは、入植地の一般家屋にパレスチナ人テロリストが押し入り、自宅にいたダフナ・メイールさん(38)が、上半身を刺されて死亡した。

事件発生時、ダフナさんの4才から17才までの子供6人も自宅にいたため、ダフナさんの叫びを聞いて、子供たちが治安部隊に通報したという。

犯人はまだ捕まっておらず、捜索が続けられている。目撃証言から、犯人は、この地域で働いているパレスチナ人で、容易に侵入できたとみられる。このため、18日は、この地域へのパレスチナ人労働者の立ち入りは禁止されている。

オテニエル周辺では、昨年11月、ラビのヤアコブ・リトマンさんとその息子のネタニエルさんが殺害された。ダフナさんは、テロで殺害される前に、オテニエルでの生活を「まるでロシアン・ルーレットのように感じるときがある。」と、地域の新聞に投稿していた。*いつ自分の番が来るかわからないということ

ダフナさんは、ベエルシェバのソローカホスピタルで働く看護師だったが、「薬は全能の神が与えてくださったもの。その効果は神の私たちへのメッセージです。」という祈りを残していた。ユダヤ人にもユダヤ人以外にも病んだ人が癒されるよう、祈りつつ働いていた人だった。

18日、エルサレムで1500人が参列しての葬儀が行われた。夫はナタンさん。子供たちはレナナさん(17)、アキバさん(15)、アハバさん(10)、ノアさん(11)、ヤイール君(6)、ヤニブちゃん(4)。お祈りください。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4754395,00.html (家族写真あり)

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/206587#.Vpwl_aUWnA8
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4754113,00.html

<ベツレヘム近郊テコアで、妊娠女性が刺されて重傷>

18日朝、ベツレヘムに近い入植地テコアの産業パーク倉庫付近で、妊娠18週のミカル・フルーマンさん(30)が胸を刺されて中等度から重傷となり、病院に搬送された。犯人のテロリスト(15)も現場で撃たれて重傷となり、イスラエルの病院で手当を受けている。

その後の情報によると、幸い、お腹の子供は無事で、ミカルさんも命には別状はないという。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4754421,00.html

*テルアビブ銃乱射事件その後

1月1日に発生したテルアビブの銃乱射事件でイスラエル人3人を射殺した犯人ナシャット・メルヘムは、1週間たって、出身地ワジ・ワラ、アララのモスクから出て来たところ、逮捕を避けようとして銃撃してきたため、その場で治安部隊に射殺された。

ナシャットをみつけるのに1週間もかかったことから、親族かイスラム勢力がかくまっているとみられ、一時、父親や兄も身柄を拘束されたが、後に釈放されている。 遺体は、一悶着あったが、家族に返還され、大きな騒動にもならず、静かに埋葬された。

それから2週間後の15日、テルアビブの現場となったパブ周辺に、大勢が集まってサポートするイベントが行われた。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4750381,00.html

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4753466,00.html

<石のひとりごと>

突然、母を自宅で殺された子供たちはこれからどんな日々を過ごすのだろうか。しかし、日本では、スキーバスの事故で人生これからといった大学生が14人も亡くなった。家族の痛みを思うと、本当に言葉がない。

この世には、なぜこんなことが起こるのかわからないといった不条理があるということは、まことに理解しにくいが、やはり避けられないようである。その現実は、たとえいかなる宗教を持っていたとしても避けられない。

”選ばれた民”と言われるユダヤ人の歴史もそうしたことのオンパレードだった。しかし、それでも彼らは絶対の神の前に、こうした苦しみを、時間はかかってもやがては飲み込み、また立ち上がってきたのである。クリスチャンは福音によって、いわばその仲間入りをしたということである。

しかし、日本のほとんどの人々にはそうした支えもないだけに、ただただ遺族や友人の皆様を覚えて祈るばかりである。こうしたことが起こる前に、福音を知る人々が増やされてほしいと願わされる。

イラン制裁解除へ 2016.1.18

日本でも報じられたことと思うが、核兵器開発疑惑でイランに課されていた制裁がいよいよ解除されることになった。

17日、イランと欧米6カ国は、ウイーンにおいて、IAEA(国際原子力機関/天野雪彌局長)が、イランと6カ国で合意した条件をイランが遵守していると認めたことを受けて、イランへの制裁を解除すると発表した。

これにより、イランは、現在凍結されている資産(推定500億ドル(約6兆円))を動かす事ができるようになるほか、原油輸出再開などでさらに100億ドル(1兆円以上)を手にすることになる。また今後は、各国との貿易も自由にできるようになり、イランへの観光業も期待されている。

イランのロウハニ大統領は、ツイッターで、「輝かしい勝利だ。」と制裁の解除を歓迎する意向を伝えた。

ネタニヤフ首相は、これまでにさんざんこの措置に対して警告して来ており、こうした結果はもはや予想ずみであったためか、今回の制裁解除発表についての反応はむしろ、最小限だった。

こうなった以上は、独自で監視を続け、自衛するしかないということである。

<イランの何がまだ懸念されるのか> http://www.bbc.com/news/business-35317159

いかに合意で様々な核兵器製造要素が”減らされた”とはいえ、中東の覇者になる、そのためにも核兵器を保有するというイランの野望は変わっていないという点である。

今回の合意に基づく制裁解除で、イランは大金を手にするだけでなく、やがて監視も徐々に解除されて行くことになる。核兵器開発にむけた研究がすすむのを止めることが、実質できなくなるということである。

この状況に危機感を持つのはイスラエルだけでなく、イランとは敵対するサウジアラビアはもっと懸念しているとみられる。

イエメンでは、過激派フーシ派(シーア派)を支援しているイランと、イエメン政府を支援するサウジアラビア(スンニ派)と武力衝突が続く。両国はこの1月、外交を断交したばかりで、中東は今やシーア派とスンニ派の対立の緊張が高まっているところである。

イランが、こうしたシーア派の過激派を背後で支援していることは世界的にも知られた事実。イスラエルの宿敵ヒズボラを支援しているのもイランである。このイランが大金を手にするのだから、これは実は非常に危険なことなのである。

実際、イランは、国際法に違反して昨年、中距離弾道ミサイルの実験を行っている。アメリカのオバマ大統領は、制裁解除の発表があったわずか1日後、このミサイル実験に関係した11の組織が、アメリカの銀行システムから閉め出すという新しい制裁を発表している。

www.bbc.com/news/world-us-canada-35338901

<複雑な日本の立場> http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H0F_Q6A110C1PE8000/ (日経新聞)

岸田外務大臣は、制裁解除を受けて、今後イランとの関係強化を図ることを明らかにしている。来月にもイランとの投資協定締結が予定されている。

しかし、日本は、石油3割をサウジアラビアから買っている。イランとの接近は、イランと断交しているサウジにとっては不愉快な話である。今後、日本は、微妙な綱渡りをすることになりそうである。

ISISが300人を大量虐殺、400人を拉致か 2016.1.18

イラクではISISが40%の領土を失ったとか、シリアでは、クルド人勢力にコバネなど主要都市をISISから奪回、ロシアの介入で、アサド政権が盛り返しているとも伝えられているが、実際にはISISの実態はまだ明らかになったわけではない。

17日、シリア政府筋が、シリア東部のデイル・アル・ゾルで、ISISによって少なくとも300人が殺害。市民400人が拉致されたと伝えた。人数については、確認はとれていない。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4754020,00.html

この地域はISISの支配を受けている地域で、人々は、餓死寸前の死ぬよりひどい状態に置かれているという。ロシアが上空から人道支援物資を投下したりしている。

<イラク・シリア以外での暴虐>

12日には、トルコのイスタンブール、観光の中心地で、ISISの犯行声明による自爆テロがあり、10人が死亡した。これを受けてトルコはすぐにシリアのISIS拠点500カ所を戦車などで攻撃。ISISの戦闘員200人は殺したと伝えた。

トルコでは昨年10月にも、ISISによる主都アンカラでの自爆テロで90人以上が死亡している。

www.nytimes.com/2016/01/15/world/middleeast/turkey-islamic-state-istanbul.html

ISISは、この他、14日には、インドネシアのジャカルタで、複数の爆発と銃撃戦で、カナダ人1人、インドネシア人1人が現場となったスターバックスで死亡。 http://www.bbc.com/news/world-asia-35309005

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4754020,00.html

<アルカイダもテロ>

ISISにすっかりテロ組織の悪名を奪われた形のアルカイダ(ISISはアルカイダからの分裂一派)だが、17日、西アフリカのブスキナ・ファソ(国名)のホテルで爆弾ならびに、銃撃テロを起こし、ホテルを占拠して、9カ国の市民29人を殺害した。

www.bbc.com/news/world-africa-35333617

ローマ法王が初のローマシナゴーグ訪問 2016.1.18

先に置換神学を否定したバチカンだが、法王フランシスが、はじめてそのお膝元、ローマのシナゴーグを法王として初めて訪問。世界のクリスチャンに、反ユダヤ主義を放棄し、キリスト教のユダヤルーツを再確認するよう訴え、「ユダヤ人とクリスチャンは同じ神の元で兄弟のようになるべきである。」と語った。

シナゴーグのある地域は、19世紀に至るまでの300年間、ユダヤ人が、キリスト教徒からは隔離された状態で住んでいたいわゆるゲットーで、ユダヤ人は、バチカンに対し、特別な税金を強制的に治めさせられていた。いわば長年の憎しみの壁があった地域である。

法王は、地域のユダヤ人社会指導者らや、イスラエルのユリ・エデルステイン国会議長、数人のホロコースト差依存者を前に挨拶をのべ、過激派が、イスラムの宗教の名で暴力を行っているとして、明確に非難した。

法王のシナゴーグ訪問は通常以上のセキュリティの中で行われたという。

www.jpost.com/Christian-News/Pope-visits-Rome-synagogue-calls-on-Christians-to-reject-anti-Semitism-441820

<エルサレムでは教会に反キリスト教らくがき>

法王フランシスのユダヤ人との和解への努力と反比例して、ユダヤ過激派はキリスト教会に放火するなどの行為に及んでいる。

エルサレムポストによると、エルサレムの代表的な教会で、ドイツ・カトリックのマリア永眠教会に、ヘブライ語で、[イスラエルの敵、キリスト教徒に死を」と書かれているのが発見された。

www.jpost.com/Israel-News/Jerusalem-church-vandalized-with-crude-anti-Christian-slogans-441762

一石三鳥!?:若者・高齢者・電話交流プログラム 2016.1.18

ヘルツェリア出身のギデオン・フラッチャーさんが、イスラエルの外にいるアメリカのユダヤ人ティーンエイジャーたちと、イスラエルに住む高齢者をつないで、ヘブライ語の練習をかねて、人生経験の長い高齢者と、週に一回の電話による会話交流を図る”ハ・ベダ”ぷrジェクトを行っている。

アイスブレークのためには、子供たちが質問を用意することになっている。ある子供が、「もし人生のある時に戻れるとしたら何をしたうですか。」と聞くと、高齢者は「殺される前の両親に会って、別れを言いたい。」と答えた。高齢者は、ホロコースト生き残りだった。

しかし、この人は、その後、立ち上がって家族を得て今は幸せに過ぎしていると電話の向こうの若者に話したという。

日本では、子供たちが高齢者ホームを訪問して、かわいいパフォーマンスをすることがあるが、もう少し踏み込んで、こうしたコミュニケーション・プログラムはどうだろうか。

高齢者には豊かな経験談があるので、若者のコミュニケーション能力を高めるためにも日本でも益にならないだろうか。今の日本では、若者と高齢者の間に大きな隔たりがありすぎて難しいと言われるかもしれないが、以外にうまく行くのではないだろうかと思いめぐらしているところである。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4754226,00.html

テルアビブ銃乱射犯まだ逃走中 2016.1.4

1日、テルアビブ中心街で銃の乱射事件を起こし、2人を殺害した犯人は、大規模な捜索にも関わらず、まだみつかっていない。市内では、24時間態勢でパトロールが行われている。

事件翌日は、万が一に備え、テルアビブ市内の子供たちは自宅待機となったが、3日には登校を開始した。しかし、テルアビブ市によると、実際に学校へ行った子供は、市北部では50%にとどまったという。(中央部70%、南部90%)

2人の犠牲者、アロン・バカルさん(27)とシモン・ルイミさん(29)は、3日、数千人が参列する中、それぞれ、カルミエルとオファキムで埋葬された。

ルイミさんはレストランで誕生日を祝っているところで被害にあっていた。両親は、「両親が息子の誕生日に、その息子を埋葬するなどあるべきことではない。」と深い悲しみを語っている。

またこの事件と関連があるかどうかは不明だが、事件の1時間後に、遺体で発見されたタクシー運転手アミン・シャバンさんも、3日ロッドで埋葬された。シャバンさんは、銃で撃たれて死亡していた。シャバンさんには11人の子供があった。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4748007,00.html

<怒りの子>

テルアビブで銃を乱射した犯人は、その父親の通報により、イスラエル北部アラブ人地区ワジ・アラのアララ在住のナシャット・メルヘム(31)と発表された。写真も公開されたため、市民から多数の情報が寄せられて、捜索が続けられている。

今の所、まだテルアビブ市内にいるとは見られているが、ナシャットがパレスチナ自治区へ逃げ込むことがないよう、西岸地区への検問所にも情報が流され、警戒が続けられている。

調べによると、ナシャットは、高校生時代からコントロールできない怒りの問題を抱えていたという。人格障害として監視と治療が必要なレベルであったが、法的なシステムも治療の費用もなかったことから、そのまま社会生活を続けていた。

しかし、2007年には、大量の麻薬を売買しようとして逮捕。2008年には、イスラエル兵の武器を奪おうとして逮捕された。この時、ナシャットは、いとこがイスラエル兵に殺されたことへの復讐だと言ったという。

逮捕後も、取り調べ中に警察官の銃を奪おうとし、現場検証中にも警察官に暴力をふるったことから、最終的には刑務所に5年間収監された。

今回は父親が所持していた武器を持ち出して犯行に及んでいた。警察はナシャットの兄弟ヨダットを、犯行に協力した容疑で逮捕し、調べを続けている。事件の動機や背景はまだ不明だが、手口が他のパレスチナ人のテロと違い、ISISによるものに近いと評する記事もある。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4747696,00.html

<石のひとりごと>

この事件を見ていて、墓場で荒れていた男が、イエスに出会って正気にもどったという福音書の箇所を思い出した。(ルカの福音書8:26-39) どんなに危険な人でも、変わる事はできる。

被害者の家族を覚えて祈るとともに、このナシャットという人が怒りの霊から解放され、悔い改めて、出て来ることができるように。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4747481,00.html (ナシャット・メルハム写真あり)

<ヘブロンで銃撃テロ:エルサレムではナイフテロ:計3人負傷>

3日、ヘブロンでは、マクペラの洞窟で女性兵士がパレスチナ人に撃たれて中等度の負傷。その後、やはりヘブロン近郊で、男性兵士が足を撃たれた。犯人はまだ捜索中。

エルサレムでは、男性がナイフで襲われ、軽傷。犯人は、現場近くで逮捕された。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4747873,00.html

恐怖のユダヤ人テログループ”革命” 2016.1.4

昨年7月にパレスチナ人のダワブシェさん一家の家に放火し、4人家族のうち3人を殺害した容疑で、3日朝、ユダヤ人テログループ”革命”のメンバー、アミラム・ベン・ウリエル(21)と、アメリカ系イスラエル人の17才の少年の2人を含む複数が送検された。

この事件に関して、警察はすでに昨年11月に、”革命”メンバー23人を逮捕していたが、特にこの事件で送検するのは今回が初めて。

ベン・ウリエルは最近、よりユダヤ教に熱心になったという。妻とまだ赤ちゃんの子供もいるが、妻も値札行為をしたことがある。

シンベト(イスラエル治安組織)によると、ベン・ウリエルは、ダワブシェさん一家殺害を計画したことを認めているが、弁護側は、この自供を強制されたもので不当だと訴えている。

<テログループ”革命”>

ベン・ウリエルが所属する過激右派グループ”革命”は、今の世俗派中心の国家イスラエルは存在するべきでないと考え、いったん政府を完全に打倒してから、改めて”王”を中心とする”ユダヤ国家”を設立することを目標としている。

そのためにも、異邦人、特にアラブ人はこの地に住んでいてはならないとして、殺害することも正当化している。比べれば批判が飛んできそうではあるが、イデオロギー的には、ISISのユダヤ版と言われても否定しきれないものがある。

このイデオロギーは、2013年に、ユダヤ人テロリストの故ラビ・メイール・カハネの孫メイール・エッティンガーが提唱し、テログループ”革命”は、エッティンガーを中心とする過激右派入植者グループ”Hill top youth”が基盤となって設立された。

15-24才の若者30-40人からなり、最年少は13才だという。これまでにパレスチナ人家屋や、ガリラヤ湖畔のパンと魚の教会を含むキリスト教会など11件の放火事件を起こしている。

これらの若者は、今のパレスチナ人の若者のテロと同様、親の権威も政府の権威も投げ捨てており、その行動はいっさい予測不能である。

メイール・エッティンガーをはじめ、多くはすでに逮捕されたが、まだ野放しの者もいる。治安部隊は、パレスチナ人だけでなく、これらユダヤ人の過激すぎる若者たちの上にも目をむけていなければならない。

一方で、逮捕された若者の家族や弁護団からは、取調中に、セクハラを含む暴力や拷問があったとの訴えもあり、なんとも頭の痛い存在である。

パレスチナ、ユダヤ双方に同様の若者がいるところをみると、パレスチナ自治区を含むイスラエル地域全体に何かこうした反逆の霊でもいるのではないかと思わされる・・。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4747848,00.html

イラン(シーア派)とサウジ(スンニ派)の衝突 2016.1.4

土曜、サウジアラビアがアルカイダメンバーなど47人を、テロ行為などの罪で、12の町において処刑した。その中にシーア派指導者ニムル師が含まれていたため、イラン他、各地のシーア派が激怒している。

テヘランでは、2日夜、サウジアラビア大使館に暴徒がなだれこんで放火した。日曜にも数百人が同大使館前に集結している。BBCによると、イランのメディアは一様にサウジに対する怒りを表明しているという。

イランのイスラム最高指導者のハメネイ師は、「サウジアラビアに、神の報復があるだろう。」と言っている。イランの他、バハレーンや、イラクでも抗議運動が行われている。

アメリカは、サウジアラビアを中心とするスンニ派諸国と、イランも含むISIS包囲網を構築しようとしていたため、このような事件で、シーア派とスンニ派の溝が深まるとして懸念を表明している。

www.bbc.com/news/world-middle-east-35216694

テルアビブ中心地で銃乱射事件:2人死亡 2016.1.2

1日(金曜)現地時間午後(日本時間夕刻)、テルアビブの中心地ディーゼンゴフ・センター付近のレストラン街で、男がライフルを乱射。市民2人が死亡。少なくとも9人が負傷。うち1人が瀕死の重傷。3人が重傷となった。

現場は、テルアビブでもかなり人出のある中心地。犠牲者の一人は、銃撃されたバーのマネージャー・アロン・バカルさん(26)。

犯人は、日本時間朝3時半時点でまだ逃走中。治安部隊が、付近の家々をまわり、大規模に行方を追っている。市民には、通常の生活を続けるようにとの指示が出されているが、多くは屋内で待機しているもよう。

今のところ、まだテロかどうかは断定されていないが、可能性は高いとロン・フルダイ市長は語る。

Yネットによると、容疑者は、その父親からの情報により、イスラエル北部在住のアラブ人(25)と見られている。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4747309,00.html

<エイラットではテロ未遂>

12月31日、エイラットでは、ホテルに爆弾を仕掛けようとしたパレスチナ人2人が、ホテル職員の通報によって未然に逮捕された。

逮捕されたのは、東エルサレム在住のカリツ・ニムリとアシュラフ・サライメ。ニムリは、10月に幼なじみの友人がテロを決行して射殺されたため、その復讐も考えていたという。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4746931,00.html

テロ犠牲ラビのために24時間で献金13万ドル(約1500万円)2016.1.2

12月、エルサレム旧市街のヤッフォ門付近で、テロリストに殺害されたラビ・ルーベン・ビルマケルさん(45)には、7人の子供たち(2-18才)があった。

元から貧しかったラビの家族が、一家の長を失い、これから生きていくためには莫大な必要がある。しかし、テロの波にあるイスラエルでは、次々に発生するテロで犠牲者の名前もすぐに忘れられてしまう。

そこで、ユダヤ教団体で、ネットでのティーチングを展開するアイシュ・コミュニティが事件発生の数時間後に、全世界のユダヤ人にネットで献金を呼びかけた。集まった金額を倍にするマッチングと呼ばれるシステムだ。

すると次々に世界中から献金が寄せられ、24時間以内に13万ドルになった。献金はまだ続けられており、100万ドルが目標とか。さすが同胞意識の強いユダヤ人である。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4745805,00.html

新年の統計:それでも繁栄する国イスラエル 2016.1.2

相変わらず戦争のうわさやテロが続いているが、イスラエルの人口は増加する一方である。

イスラエル中央統計局の発表によると、2016年1月1日現在の総人口は、ユダヤ新年の9月からの3ヶ月間に6万8000人増えて、846万2000人。このうち75%(633万5000人)がユダヤ人で、21%(175万7000人)がアラブ人。4%がその他(ユダヤ人でもアラブ人でもない人)。

2015年に生まれた新生児は17万6000人。移住者は28000人(ユダヤ機関によると3万人以上)で、このうち25%がフランス系で2年連続トップ。続いてウクライナ24%。ロシア23%となっている。

2015年に死亡したのは、Yネっとによると”たった”44000人。中央統計局によると、イスラエルの人口は、このまま増え続けると、2025年には980万人、2035年には1140万人と推測されている。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4746893,00.html

*日本でも5年ぶり出産数増加 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160101-00000014-jij-soci

厚生労働省によると、2015年に、日本で生まれた新生児の数は、5年ぶりに増加し100万8000人となった。30歳代の出産が増えているという。
しかし、死者数は、130万2000人で戦後最多だった。婚姻は9000組減って、63万5000組。離婚は3000組増えて22万5000組。

<年末だけで70人の若者がイスラエル軍へ従軍・移住>

Yネットによると、2015年末の数日間に、イスラエル軍へ従軍する元気で有能な若者70人が移住した。

アメリカからきたエイ・ウィンガーさん(23)は、トライアスロン完走者。オーストラリアからのヤエル・ニューマンさん(21)は、救急隊員。レア・デュクスラーさん(22)は、オーストリア出身のモデル、など。

70人の多くは、25年前にイスラエルで設立されたツォフィームと呼ばれるスカウト系の団体によるプロジェクトで移住している。

ゾフィームは、設立されて以来、3000人のイスラエル軍への従軍型移住を支援。昨年の夏には318人(男性166人、女性152人)が、イスラエル軍に従軍・移住した。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4746600,00.html

<観光業は3%ダウン>

観光省が発表したところによると、2015年にイスラエルを訪問した観光客は310万人で、2014年からは3%減少していた。

訪問客の中で、1日だけ滞在した人は31万人で、32%の増加となっている。これは、ビジネスでイスラエルを訪問した人が、テロを恐れて短期で引き上げる傾向にあったのではないかとみられている。

観光客は、20%(58万6000人)がアメリカからで、次にロシアの14%(39万2000人)、3位はフランスで、10%(27万7000人)、続いてドイツ、イギリスがそれぞれ6%となっている。

なお、観光ビジネスが今最も注目し、ガイドの育成を急いでいるのが急増する中国人観光客。イスラエルでも爆買いしていると聞く。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4746769,00.html