シリアのアサド大統領がロシア訪問 2015.10.22  

www.bbc.com/news/world-europe-34595409

自国民だけでなく、ヨーロッパはじめ世界に迷惑をかけているシリア。その一応はいまも指導者であるアサド大統領が火曜、ロシアを訪問。モスクワでプーチン大統領と会談した。

アメリカと同盟国、さらにはロシアの戦闘機が飛び交う中、アサド大統領がシリアを飛行機で出るとはこれいかに、の話だが、この訪問により、ロシアがシリアに対し、絶大な影響力を持っていることが印象づけられる結果となった。

ロシアがシリアへ介入し始めたのは3週間前。アサド大統領は、ロシアの介入によって、テロリストの動きが弱体下しているとプーチン大統領に感謝を述べた。

ロシアは、ISISを攻撃すると言ってシリアに軍事介入を始めたのだが、実際には、反政府勢力の支配地域への攻撃の方が本格的である。(BBCの上記サイトの下の方にある地図参照)

これは、反政府勢力を支援して、ISISもアサド大統領も排斥しようとするアメリカと正面から対立する状況である。ホワイトハウスは、アサド大統領のロシア訪問を強く非難している。

しかしながら、アメリカが供給する武器が、反政府勢力以外のテログループにも流れている可能性は否定できず、地上軍を派遣しないアメリカのシリアでの影響力は、ロシアに比べると力不足であることは否めない。

しかし、シリアでは、内戦勃発以来、50万人以上が死亡。国内外の難民は、1200万人を超え、国民の半数は難民になったことになり、アサド大統領をこのまま権力者にするわけにはいかないというアメリカの主張ももっともな部分もある。

シリアなどからの難民は、厳しい冬を前にヨーロッパへの移動を急ぐ難民の数はまだまだ増える一報である。特にその最初の地であるギリシャはもはや手に負えない状況で、一部暴動にになっている。

トルコから決死の思いでギリシャにたどり着いた難民の子供たちが寒さに震えている様子や、どうしようもない状況に子供を抱き、顔を歪めて目をまっ赤にしたお父さんや、女性たちを涙なくしては見れない状況である。

www.bbc.com/news/world-europe-34597282

今後、シリア情勢がどう変わって行くのか、目を離せない状況である。

ベエルシェバ:銃乱射・兵士1人死亡5人重傷 2015.10.19

18日夕刻、ベエルシェバの中央バスステーションで、銃とナイフによるテロがあり、イスラエル兵のオムリ・レビさん(19)が死亡。警察官ら9人が負傷した。このうち5人は重傷。

イスラエルのメディアによると、テロリストは、銃とナイフをもってバスステーションに入り、人々をナイフで襲い始めた。

一人の女性は、ナイフで刺されようとしたが、テロリストを殴り、胡椒スプレーで反撃。そのすきに逃げた。犯人は女性を追跡する中、イスラエル兵のオムリさんを射殺し、そのライフルを奪って、無差別に乱射した。

女性は無事だったが、9人が負傷。5人が重傷。うち2人は命の危険があるという。

テロリストはその後、中央バスステーションのビルから出たところで治安部隊に射殺された。パレスチナのメディアによると、死亡したテロリストは東エルサレム・シュアハット在住のアサム・アラジ。詳細はまだ不明。

悲惨なのは、治安部隊は当初、テロリストは2人とみて、もう一人も撃って重傷をおわせたことである。この男性は、テロリストではなく、逃げようとしていた違法滞在とみられるエリトリア人だった。

さらに周辺にいた人々は、この男性もテロリストだと思い、怒って、重傷のこの男性を殴る蹴るの暴行を加えたという。多数の救急隊員が駆けつける中、ユダヤ人たちは、「アラブ人を殺せ」「イスラエルの民は生きる」と叫んだという。

ハマスはこの犯行を歓迎し、「イスラエル軍と入植者の冷酷なしうちに対する自然な反応だ。」とのコメントを出した。ハマスとイスラム聖戦は、「占領者を永遠に追放するまで、インティファーダは続くだけでなく、エスカレートする。」と言っている。

今回のベエルシェバでのテロは、これまでで最悪となった。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712997,00.html

<市街地にイスラエル軍兵士配置>

イスラエル軍は、警察や国境警備隊員とともに、バスなど公共交通機関や市街地を警護するエリート部隊隊員300人の特別訓練を終え、18日より、エルサレム市内に配置された。

www.jerusalemonline.com/news/politics-and-military/military/300-idf-soldiers-deployed-in-jerusalem-buses-16504

また、テロ事件が2つ発生したアルモン・ハナチーブでは、隣接するジャベル・ムカバとの間に、一時的で、限定した防護壁が置かれた。しかし、部分的でもあり、移動を妨害するブロックの背が高くなったようなもののようである。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712958,00.html

ヨーロッパで、親イスラエルラリー 「Stand with Israel」2015.10.19

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4713080,00.html 

反イスラエル感情が高まる中、日曜、ローマ、パリ、マドリードで、テロの波に襲われているイスラエルの立場を理解する群衆が、イスラエル大使館前で、親イスラエルのデモを行った。

パリでのデモは、ユダヤ人組織が企画したものだが、参加者は4000人とみられている。人々は、「このような時だから、イスラエルを支持することが大事だと思った。」と語っている。

ローマでは、イスラエルの旗を掲げる群衆とともに、政治家らも参加していたが、「イスラエルとともに立つ事は当然の義務だ。」と語っている。

*ヨーロッパの難民問題・その後 http://www.bbc.com/news/world-europe-34567247

ヨーロッパでは、引き続きシリアやアフガニスタンなどからの難民流入問題が深刻化している。ドイツでは、80万人もの難民受け入れを決めたメルケル首相に対する反発が広がっている。

EUは、この問題について審議を行って入るが、それぞれの国によって考えや事情が違うためいっこうにまとまらず、明確な方針も定まっていない。これを受けて、難民の入り口になってきたハンガリーが、ついに難民の流入口を閉鎖してしまった。

これを受けて、難民らは、隣国スロバニアに向った。当初、スロバニアは難民を受け入れていたが、BBCによると、1日2500人に限定しているという。難民は、スロバニアを通ってオーストリアへ行くわけだが、そのオーストリが1日1500人しか受け入れないからである。

エルサレムアッセンブリーのスタッフであるビルさん夫妻(妻のサビーナさんがドイツ人)は今、ドイツにいるが、あふれかえる難民たちへの支援・伝道活動に追われているという。

安息日もテロ5件:パレスチナ人3人死亡 2015.10.18

17日土曜は安息日だった。しかし今日もテロは5件発生し、パレスチナ人3人が死亡した。

1)アルモン・ハナチーブ http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712335,00.html

先週、バス78番でのテロで2人の犠牲者を出したアルモン・ハナチーブで、またテロが発生した。

土曜日朝9時30頃、シナゴーグ付近の静かな住宅地で、自転車の男性があやしい動きをしているアラブ人の若者に気がつき、付近にいた治安部隊隊員らに通報した。

治安部隊がIDの提示を求めた所、大きなナイフを取り出して襲って来たため、テロリストはその場で射殺された。一般住宅の入り口前である。

テロリストは、同地区に隣接するアラブ人地区ジャベル・ムカバに在住する16才の少年とパレスチナのメディアは伝えている。 

<住民の反応>

アルモン・ハナチーブでは2回目となるこのテロは、記者宅にも非常に近い所で発生した。近くにはシナゴーグがあり、事件発生時は、まだ人々が中にいる時間だった。

中にいた人の話では、銃声が聞こえたため、皆が窓にあつまって外を見たという。みな怖がっていたという。もしこの事件が30分後に発生していたら、シナゴーグから自宅に帰る人々を巻き込んでいた可能性がある。筆者にとっても、その時間には、その道を通って、礼拝へ向う時間帯である。

現場で、え近隣に住む2人の女性に聞いたところ、「パレスチナ人ならまだわかる。イスラエルのアラブ人は、イスラエルで働いて共に生活しているのに、国内でテロをするのは赦せない。追い出すべきだ。」、「”アザゼル”に追い出すべき。」とかなり強い語調で言っていた。

*アザゼルーかつて神殿があった時代、贖罪日にほふられる羊と、”アザゼル”に追放される羊がいた。アザゼルとは、完全に国の外へ追い出し、確かに二度と返って来ないようにすることを言う・

今日は、道路が封鎖されていたので、迂回して教会に向った。約3時間後、帰宅したが、いつもは親子連れでにぎわう付近の公園も、通りにも誰一人歩いていなかった。

現場は、すでにすべてが片付けられ、治安部隊の車も警察官も誰一人おらず、まるであたかも何もなかったかのようになっていた。朝の現場を歩いて帰った。

教会の姉妹で、4人の子供たちとともにこの地域に住んでいる人の話によると、子供を一人で外出させないため、必ず学校まで親が送迎しているという。

ここ1週間、子供たちを外で遊ばせるのは危険なので、家で過ごしている。ストレスがたまるので、学校に行く上の2人以外の小さな子供たちは、今週、動物園にでも連れて行こうと思っていると、迷惑そうな顔で言っていた。

私自身はみるからにユダヤ人でないので、危険なことはほとんどないが、ユダヤ人にとっては、いつどこで殺されるかわからないという恐怖はやはりかなりひろがっているようである。

2)その他のテロ

上記テロ事件の少し前、ヘブロンのマクペラの洞窟へ行く途中のユダヤ人入植者が襲われたが、逆にその市民に撃たれて死亡した。パレスチナ・メディアによると、死亡したのはファディル・カワスミ(18)

続いてヘブロンでは、女性警察官が、パレスチナ人女性テロリストにナイフで襲われたため、反撃して射殺した。テロリストは、イスラムの衣装の女性で、バイヤン・アシラ(16)

ヘブロンでは、夜にもイスラエル兵がナイフに刺されて重傷。襲ったパレスチナ人はその場で射殺。その後、同様のテロは、エルサレム北部、カランディア検問所で発生した。計5つのテロ事件となった。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712454,00.html

これまでにパレスチナ人のテロで死亡したユダヤ人は7人。襲われたユダヤ人の反撃と、暴動での対処で死亡したパレスチナ人は39人に上っている。(Yネット)

<迷惑する一般のアラブ人たち> http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712551,00.html

イスラエルの一般のアラブ人たちの多くは、ユダヤ人とともに働いている。こうしたテロには反対する立場である。

こうした一般のイスラエル・アラブ人たちは、テロが続くにつれて、ユダヤ人たちのアラブ人全体への反感が高まり、いつか報復されるのではないかとの恐怖を感じているという。

そのため、アラブ人たちの多くが仕事を休んでいるとYネットは報じている。建設現場などでは、パレスチナ人もイスラエル領内へ働きに来ているが、途中に多数の検問所があるなどで、働きに来れなくなっている。

一方、検問所の設置により、急病人を病院へ搬送することにも影響が出始めて、アラブ人たちからは不満も出ている。

アラブ人ビジネスへの打撃も大きい。ナザレでレストランを経営するアシュラフ・カタイェフさん(63)によると、ユダヤ人もアラブ人も恐れて家に入っているので、客がほとんど来なくなっているという。

南部には、ラファットを代表するベドウインの町がユダヤ人の町と混在している。多くのベドウインがユダヤ人とともに働いている。しかし、ラファットでは、ユダヤ人の運送屋が恐れて配送に来ないため、店の商品が不足しているという。

イスラエル国内のユダヤ人とアラブ人が混在する町が特にお互い恐怖に包まれ、緊張した状況にあるもようである。

ユダヤ人とアラブ人が混在し、過去にも暴動を何度も経験している町では、アッコがある。アッコのための祈りも必要である。

<エルサレムの講壇から:アラブ人に福音を!!>

エルサレム・アッセンブリーでは、メノー牧師は、「今、アラブ人たちも、イスラムだけが、常に争いと死に関わっている事に気づき始めているはずだ。彼らが福音に目覚めることこそが解決だ。

アラブ人たちの救いのために祈れ。アラビア語のトラクトをたくさん用意したから持って返ってほしい。」と訴えた。

駐車中バス35台炎上:ラマット・ガン 2015.10.18

 http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712417,00.html 

テルアビブ市内を走る市内バスにはエゲッドとダンという2つのバス会社である。土曜午後6時すぎ、ダンの駐車場で火災が発生。バスに次々に引火した。

被害拡大を食い止めるため、消火とともにバスの移動が行われたが、最終的に35台が焼失するという大きな被害となった。負傷者はなし。

現在、放火の可能性も視野に、火災の原因追及が行われている。

国際社会:それぞれの反応 2015.10.18

1)神殿の丘へ国際監視団?

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/202027#.ViLS_qUWnA8

現在のイスラエルでの紛争のエスカレートの根源には神殿の丘の問題があると言われている。

今週末、国連安保理で、フランスが神殿の丘に国際監視団を派遣する案を提案していることが明らかになった。”現状維持”のルールが守られていないというのが理由である。

イスラエルからすれば、これはまったくのナンセンスである。神殿の丘で暴徒と治安部隊が衝突するのは、イスラエルが、現状維持を破ったからではなく、パレスチナ人たちが、ユダヤ人たちに暴言を浴びせかけ、投石や火炎瓶を投げつけて来るからである。

そういう行為さえなければ、治安部隊が神殿の丘へ大規模に入ることはない。ネタニヤフ首相は、繰り返し、「イスラエルは現状維持のルールを堅持する。」と訴え続けている。

イスラエルとアメリカは、この案が実現しないよう、根回しを進めている。

2)アメリカ議会:パレスチナ自治政府への支援50億ドルカットを提案

アメリカの議会は、公にテロの扇動をしているとして、パレスチナ自治政府へのUSエイドを通じた支援から、50億ドルカットするという案を押し進めている。

その中には、アメリカのパレスチナ自治政府財産の凍結や、ハマスを含むパレスチナの統一政府への支援停止などがもりこまれているという。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/202029#.ViLNiqUWnA8

オバマ大統領は、暴力のエスカレートはパレスチナ、イスラエル双方の責任だと発言し、イスラエルではかなり問題視されていた。

3)ヨルダンでイスラエルとの和平条約破棄を求める大規模デモ

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/202032#.ViLQcKUWnA8

神殿の丘は、1967年までヨルダンの管理下にあった。1967年にイスラエルの主権下に入ったのだが、当時のモシェ・ダヤン参謀総長は、アラブ世界との衝突を避けるため、その管理の権利をヨルダンのワクフ(イスラム団体)に引き渡した。

これについて立腹しているイスラエル人は少なくない。そのために、基本的に神殿の丘はヨルダンの管理下だが、治安の維持はイスラエルという非常に複雑な構造になったからである。

神殿の丘をめぐる衝突が頻発しているのを受けて、ヨルダンの主都アンマンでは金曜、少なくとも5000人とみられる群衆が、イスラエルとの和平条約(1994年)を破棄するよう、訴えるデモを行った。企画したのはヨルダンのムスリム同胞団。

ヨルダン王室も、イスラエルに対し、状況の改善がないなら、和平条約を破棄するとイスラエルに釘をさすメッセージを発している。

しかしながら、ヨルダンは、イラクやシリアの隣にあって、ISISの脅威の元にあり、イスラエルの協力を必要としている。和平交渉の破棄は今の所、実現しないと思われる。

4)ロンドンで反イスラエルデモ

チャンネル2によると、ロンドンで反イスラエルのデモが行われた。「最近のパレスチナ人によるイスラエル人攻撃についてどう思うか」との問いに、「シオニストは殺されるべきだ。そこかへ行くべきだ。」「イスラエルに死を」などと叫んでいた。

ある男性は、ハマスのはちまきをし、「ハマスはテロリストではない。ハマスは国の防衛をしているのだ。テロリストはイスラエルのブタだ。パレスチナすべて、ガザもとろうとしている。戦争犯罪だ。ハマスは市民の戦闘員だ。」と言っている。

同様のデモは、サンフランシスコや、カナダでも行われたとのこと。

www.mako.co.il/news-world/international-q4_2015/Article-e1198463c867051004.htm?sCh=31750a2610f26110&pId=1675883010

生きていた13才テロリスト少年 2015.11.17

12日、エルサレム北部ピスガット・ゼエブで、自転車の13才のユダヤ人少年が、13才と15才のパレスチナ人少年らに殺害された事件。この事件では15才の少年は治安部隊に撃たれて死亡。13才の少年は、逃げる途中で車にはねられていた。

これについて、パレスチナ自治政府のアッバス議長は、「イスラエルは冷酷に、パレスチナの少年を殺した。」とイスラエルを非難した。

しかし、この少年は死んでいなかった。ユダヤ人少年を殺した後に、車ではねられ、今は、イスラエルの病院で治療を受けている。

アッバス議長のコメントを受けて、イスラエルは、アフマド・マンスラ(13)の写真を全世界に公開し、パレスチナ自治政府の嘘による扇動の証拠だと訴えた。

この後、「イスラエルの武力行使は行き過ぎだ」と言っていたアメリカだが、ケリー国務長官が初めて、「パレスチナは扇動をやめるべきだ。」とのコメントを出した。

この13才の少年は、テロリスト、殺人者として名前も顔も全世界に知られることとなった。しかし、13才の少年(日本でいえば中学1年生)が自主的にユダヤ人を殺す事を思いつくとは考えにくい。それをこの子に教えた大人か、なんらかの影響を与えた教育があるということである。

殺された13才のユダヤ人の少年とその家族の痛みとともに、これからこの重荷を背負って行くこの少年のことを思うと、それもまたむなしく、大きな痛みである。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4711817,00.html

<嘘と無差別殺人に走るパレスチナ人テロリストたち>

アッバス議長の嘘か誤りだったが発覚した翌日、金曜、パレスチナ側は、前にもましてイスラエルに対する敵意を燃え上がらせているようである。

1)ジャーナリストに扮してイスラエル兵を襲撃 http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712283,00.html

15日、ヘブロンでは、プレスのマークをつけ、取材カメラマンになりすまして、検問所に近づき、イスラエル兵を刺そうとしたパレスチナ人がいた。襲われた兵士は、中等度の負傷。テロリストは、その場で射殺された。

イスラエルの外国人記者たちは、直ちにこの事件を非難するコメントを出し、パレスチナ自治政府に記者証を再調査するよう要請した。

*イスラエルで取材活動するメディア関係者は、イスラエル政府プレスオフィス(GPO)が発行する記者証と、パレスチナ自治政府が発行する記者証と2種類を持って取材活動を行っている。

なお、外国人記者たちは、ここしばらく、イスラエルのパレスチナ人に対する過剰な武力行使、ジャーナリストの取材活動も妨害するとして、イスラエルを非難し続けていた。

2)同胞パレスチナ人の巻き添えもありの爆弾設置

16日、イスラエルの警察犬が、エルサレムのヘブライ大学北の検問所近くに仕掛けられたパイプ爆弾を未然に発見した。もし爆発していれば、イスラエルの治安部隊だけでなく、そこを通過するパレスチナ人も被害にあう可能性があった。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201995#.ViEiK6UWnA8

<イスラエル人への心理的被害:テロ被害地域の人々>

一見、見た目にはいつもの平和な様子が続くエルサレムだが、パレスチナ人のテロリストがエルサレム市内で、無差別にナイフでのテロに及んでいることで、イスラエル人たちの心に予想以上に、イスラエル人への心理的被害が広がっていることがわかった。

上記13才のユダヤ人少年は、コンビニを出たところでナイフで襲われていた。駆けつけたのはこの店の店員だった。この店は、その目の前で、13才と15才が自転車上の13才を殺すところを目の当たりにしたのである。

この店は、今も開店している。店主の男性が、その当時のことを少しだけ話してくれたが、その表情、その目には、彼が何か重いものを背負い込んだということが明らかに見てとれた。

この地域では、路面電車を待っていた人を刺したテロリストが治安部隊に射殺されるという事件も発生した。現場は、アパートのまどが一斉にそちらを向いている形になっている。ピスガット・ゼエブ区長によると、事件当時、多くの住民が事件を目撃したという。心理的ケアを必要としている人がいると言っていた。

バス78番で2人が殺害された南エルサレムのアルモン・ハナチーブ。現場すぐ前は、隣接するアラブ人地区ジャベル・ムカバへの入り口である。今回のテロに関わるテロリストの多くがこの町から出て来きて犯行に及んでいた。

そのため、治安部隊が大きなブロックをおいて閉鎖している。昨日現在だが、治安部隊は、ジャベル・ムカバへの出入りの道1本を残してすべての出入り道を遮断。開いている1本を検問所として、出入りする車や人をチェックしている。

ただし、閉じている道でも、兵士らは歩行者なら、IDをチェックして問題なければ出入りを赦しているようだった。

アルモン・ハナチーブには、人々の生活する道路のすぐ横に、こうした兵士の姿や、パレスチナ人が出入りする場所がある。すぐ隣なのだが、ジャベル。ムカバの雰囲気は、”そこから先は別世界”状態である。

友人の奥様で、アルモン・ハナチーブの幼稚園教師によると、幼児の出園率が50%になっているという。警備員が十分配置されていないため、万が一に備えて、子供を幼稚園や学校に行かせない親がいるのである。

テロ現場での記者会見では、テロ現場すぐ近くに住むダニーさん、7人の子供の父親が、「いつナイフで襲われるかわからない状態では生活できない。パレスチナ人は、こちらに入らせないようにするべきだ。」と列火のごとくに怒って訴えた。

一方、ジャベル・ムカバ在住のパレスチナ人、アワッドさんの話も聞いた。タクシー運転手であるアワッドさんは、治安部隊が、道を閉じているので、仕事中、自宅に戻ってトイレに行こうとしたが、通行できる道路まで迂回したら、1時間近くかかったと、こちらも列火のように怒って訴えた。

ダニーさんとアワッドさんが、途中から大きな声で言い争いを始めると、そのけんか声をききつけた若いパレスチナ人らが集まって来て、石を投げる気配になった。治安部隊があわてて2人をとめていた。

なお、アルモン・ハナチーブの公民館では、昨夜、柔道専門家による無料・自衛術の講習会があった。

金曜日:ガザ国境・西岸地区で暴動:パレスチナ人3人死亡 2015.10.17

パレスチナ人が、「怒りの日」と呼ぶ金曜日。エルサレムでは、相当な数の治安部隊が警備にあたっており、ここ2日は、市内でのテロは未然に防がれるなどで、発生していない。ダマスカス門でも衝突はなかった。

しかし、西岸地区(ラマラ、ベツレヘム、ナブルス)と、ガザ地区では大規模な衝突となり、パレスチナ人3人(ガザ国境2人、ナブルス1人)が死亡。計126人が負傷した。(パレスチナ側情報)

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712270,00.html

<緊急・国連安保理会議>

イスラエルの治安状況が悪化していることを受けて、国連安保理が、金曜夜、緊急会議を行う。場合によっては、国際平和維持軍などが、神殿の丘に駐留することも考えられるが、当然、イスラエルはこれを拒否している。

オバマ大統領は、暴力の扇動については両方に責任があるとコメント。ケリー国務長官は、来週、ドイツにおいてネタニヤフ首相と会談の予定。アッバス議長とは、電話で、扇動をやめるよう伝えたもようである。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712295,00.html

アッバス議長:嘆きの壁をパレスチナの世界遺産として登録申請へ 2015.10.17

パレスチナ人は、イスラエルがイスラムの聖地を奪いに来ると主張するが、現状はその逆で、パレスチナ人がユダヤ人の聖地を奪おうとしているようである。

15日夜、パレスチナの暴徒たちは、西岸地区ナブルス近郊、ヨセフの墓とされるユダヤ教の”聖地”を燃やした。

ヨセフの墓はユダヤ人にとっては聖地だが、西岸地区のパレスチナ自治区にある。パレスチナ人は、ユダヤ人には年に一回しか来る事を赦していなかった。そのヨセフの墓に、今回は火をかけたのである。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4712161,00.html

神殿の丘はユダヤ人にとっては最も聖なる地。にもかかわらず、パレスチナ人はユダヤ人が入ると、集団で「アラー・アクバル!(アラーは偉大なり)」と叫んで脅かすなど、相当な嫌みをする。

右派系のユダヤ人が入ってくると、石を投げて暴動をおこし、治安部隊との激しい衝突になる。これを見て、ヨルダンはイスラエルの方を非難。世界もイスラエルを非難する。

アルーツ7によると、パレスチナ自治政府のアッバス議長は、嘆きの壁は、アルアクサモスクの一部であるとして、ユネスコに来週、パレスチナの世界遺産として登録申請する見通しだという。

UNESCOはパレスチナを国と認めたが、遺産指定に関わるメンバー85カ国に中には入っていない。そのため、来週決議が行われる予定のユネスコには、アラブ6カ国(アルジェリア、エジプト、クウェート、モロッコ、チュニジア、アラブ首長国連邦)が代理で申請を行う。

ユネスコは2011年、パレスチナを国として承認し、加盟を認めて、ベツレヘムの生誕教会とパレスチナの世界遺産として登録している。イスラエルは、水面下で、加盟国に賛成しないか、せめて棄権するよう働きかけているという。日本は加盟国である。

これが実現するかどうかは別として、他人の聖地を奪おうとしているのはどちらか、世界はよく考えるべきであろう。

<旧市街・嘆きの壁の様子>

旧市街は多くの治安部隊で警備されているが、以外にも立っているのはかわいらしい若い女性兵士がかなり多かった。女性の方が、ナイフでのテロリストも躊躇するだろうとの計算だろうか。

嘆きの壁は木曜は、通常、多くのバルミツバ(ユダヤ人少年の成人式)が何組も行われ、かなりにぎわう日である。しかし、この木曜、バルミツバは2つしか見なかった。

しかし、観光客は、だいぶ戻っており、ガイドに導かれたグループを何組も見かけた。結婚式もあった。夜にはギバティ(イスラエル陸軍の入隊式)も嘆きの壁で行われた。何があろうが、日常は続くのである。

テロとの戦い:イスラエル軍も投入へ 2015.10.15 

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4710941,00.html

テロが市内にも広がり、昨日だけで3人の犠牲者を出したことを受けて、ネタニヤフ首相は、火曜午後から夜中までかかって緊急治安閣議を行い、テロへの対処を審議した。結果、警察と国境警備隊に加えて、イスラエル軍も加勢・投入すること、またその他の様々な対策が決まった。

まず、多くのテロリストを排出している東エルサレムの町で、昨日のテロで2人の犠牲者を出したアルモン・ハナチーブに隣接するジャベル・ムカバは、朝のニュースでは軍が出入りを封鎖している。

その他の東エルサレムで問題の多い地域の出入り口には検問所を置いて、出入りする車をチェックしている。兵士たちは、エルサレム市内の人が多いスポットにも配置。警備にあたっている。

西岸地区や国内のアラブ人地区周辺には、警察・国境警備隊に加えて戦闘部隊も駐留し、有事に備えている。

これまでに、配置されたイスラエル軍兵士は300人。兵士の数は、臨機応変に変更され、不要と判断されれば直ちに引き上げると思われる。

テロへの抑制をはかるため、テロを起こした者の家は続けて破壊するだけでなく、そこに家を再建することも禁じる。永住権剥奪も行われている。この他、イスラエル人の自衛のために、銃所持の許可申請が簡素化される・・などが実施されている。

今日、町でけたたましいサイレンとともに警察車両に続いて、一時的な青いサイレンを窓の外に装着しただけの白い車両が複数目撃した。覆面パトカーも町に配備されているようである。

チャンネル2によると、子供たちのいる学校や幼稚園には新たに雇用された警備員らが、険しい顔で周囲を見守る様子が伝えられている。

<自衛するユダヤ市民>

エルサレムでは、いつどこで襲われるかわからない状況だが、学校も仕事も休めない。今日もバスは満員である。町は一見、いつもとほとんど変わらない。

しかし、警察や救急車のサイレンが続くと、人々は立ち止まってそちらを注視し、「どこ?」と言い合って、「ダマスカス門だ。被害者はなかったらしい。」といった会話が交わされている。

チャンネル2によると、銃を購入するイスラエル人の他、日本では痴漢撃退に使われるような、とうがらしスプレーなども販売されている。また、イスラエルで安いと人気のスーパーチェーン・ラミレビの社長は、店内でのナイフの販売をやめたと宣伝。

中央バスステーション前テロ:バス15番 2015.10.15

治安閣議の方針が朝、発表され、実施が進む中、今日は、夕方まで比較的問題のない一日になりそうだった。しかし、夕方になり、旧市街ダマスカス門と中央バスステーション前でテロが発生。重傷者が1人出た。

夕方4時ごろ、ダマスカス門で、なにやら落ち着かないアラブ人男性に、治安部隊兵士が気がついた。近づいたところ、ナイフを出して切り掛かって来たため、治安部隊が射殺した。負傷者はなかった。

その数時間後、中央バスステーションのすぐ外、ヤッフォ通りで、15番バスに乗ろうとしていたユダヤ人女性(60歳代)を、パレスチナ人が刺した。犯人は続いてバスに乗り込もうとしたが、運転手がすぐにドアを閉めて中へ入れなかった。テロリストは、駆けつけた警察に撃たれて重傷となった。

夕方の中央バスステーションは、帰宅する人で相当な混雑になる。一時、治安部隊隊員が多数、中央バスステーションに入り、ビル内を捜索し、大混乱になっている。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4711311,00.html

また中央バスステーションは、昨日、ラビが死亡したテロ現場に近いため、一時はその地区にも治安部隊が向った。

テロリストは、東エルサレム、ラッセル・アムード(オリーブ山麓)在住のアフマド・シャアバン(23)。過去にテロ行為で逮捕され、3年の刑期を終えて今年初頭、釈放されていた。

治安閣議で決まった方針によれば、シャアバンの自宅は、すみやかに破壊されることになる。

<テロの波の原因は何か>

月曜、エルサレム北部のピスガット・ゼエブで、13才のユダヤ人少年が、自転車で走行中、13才と15才のパレスチナ少年らにナイフで刺されて重傷を負った。テロリストの少年2人も死亡している。

監視カメラでとらえられたパレスチナ少年たちがナイフを振りかざしている様子が監視カメラでとらえられており、今日、公開された。ショッキングな映像である。(ビデオサイト)

www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Police-release-footage-of-Pisgat-Zeev-attack-proving-that-Palestinian-teens-were-terrorists-424938

13才の少年が13才の少年をナイフで殺そうとする。これは異常事態である。イスラエル政府プレスオフィスによる記者会見で、治安閣僚会議メンバーであるユバル・ステイニッツ氏は次のように語った。

・・これは憎悪にみちた洗脳だ。ユダヤ人を殺すよう、洗脳している。ハマス、イスラム聖戦だけでなく、パレスチナ人の教育システムや、国営放送のテレビ、特に子供向け番組がそれを行っている。

ユダヤ人は、アラブの敵、イスラムの敵、アル・アクサもすくの敵であり、それを”防衛”する義務があると日々、洗脳している。そうでなければ、パレスチナ人の子供がユダヤ人を殺して殉教者になろうとするはずがない。

政府を代表して語ったステイニッツ氏は、穏健派と目されているアッバス議長を非難した。アッバス議長は、以下のビデオで、完全にテロを奨励しているのがわかる。

<備えはできている!?イスラエル軍> http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4710824,00.html 

イスラエルは、常に最悪の事態を想定し、準備を整える国である。現状は、まだ第三インティファーダと言える状況ではないと治安部隊は分析している。

しかし、Yネットによると、イスラエル軍は、2011年からすでに新たなインティファーダに備えて訓練を行っているという。

それによると、12-24時間以内に数千人規模の戦闘員を招集可能。最前線には、現状を迅速に判断できるの兵士を起用し、できるだけパレスチナ人暴徒を傷つけずに、暴動を鎮圧するなどである。

想定訓練はきわめて具体的で、「車両爆弾が、ユダヤ人の子供を満載したバスの横で爆発した場合」、「ヨーロッパ人観光客を満載したミニバスが、偶然ベツレヘムの暴動にまきこまれた場合」、

「400人のパレスチナ人暴徒が、国境警備隊を銃撃しながら、ヘブロンの入植地を襲撃した場合」、「テロリスト4人が、入植地のイシバ学生を人質にとり、たてこもった場合」などである。

しかし、軍隊が強いところには落とし穴もある。聖書によると、ユダの王ヨアシュの時代に、アラムが攻めて来たが、ユダの方が圧倒的に軍事力は上であったのに、負けてしまった事があった。

「アラムの軍勢は少人数で来たが、主が、非常に大きな軍勢を彼らの手に渡されたからである。それはこの人々が、その父祖の神、主を捨てたからである。(第二歴代誌24:24)」と書かれている。今もイスラエルが、強い軍隊だけでなく、肝心の主により頼むことを忘れてはならない。

石のひとりごと:目的のない殺人 2015.10.15

今日、ダマスカス門で、一人のパレスチナ人の若者が、その命をあっけなく終えた。

アラーのためと思っていたのだろうが、そのアラーのために何事をもなしとげなかったのに、一瞬にして治安部隊に射殺されてしまった。ひろい石畳の上に、ただ一人でころがっているその姿に、あまりのむなしさに悲しくなってしまった。

20年近く生きた彼の人生はなんだったのか。彼は英雄扱いしてもらえるのか。親はどう思うのか。

一方で、ユダヤ人の友人が昨日テロの犠牲になったラビについて言ったことが忘れられない。「考えてみて。あのラビは朝、コーヒーを飲んでいたのに、夜には墓に入ったのよ。」

このテロの波を見ていると、実にむなしいことの連続である。

パレスチナ人は、ユダヤ人が神殿の丘にあるアルアクサモスクを破壊しに来ると言って、ユダヤ人殺しに走っている。しかし、イスラエル政府はもちろん、強硬右派の第三神殿組ですら、今あるモスクを破壊するとはいっさい主張していないのである。

また、パレスチナ人がいかに占領だと怒っても、いかんせん、イスラエルは、国としてすでに確立してしまっている。パレスチナ人がたとえ100人のユダヤ人を殺しても、この国がどこかへ消えて、そこにパレスチナの国ができるのかといえば、そんなことはまったくあり得ないことである。

その目的のない、むなしいことに、まだ考えが浅く、感化されやすいパレスチナ人の子供たちが巻き込まれ、その若い命が失われているのである。

今日も明日もパレスチナの若者は嘘を信じ、目的のない戦いで命を落とす。そのむなしい殺人で、ユダヤ人が命を落とす。恐ろしいことだが、死んで行くパレスチナ人も、殺されるユダヤ人も救われていない・・・。サタンが背後で大笑いしているのが見えるようである。

さらにこのむなしい殺人は、それだけで終わっていない。ユダヤ人の中に、パレスチナ人への怒りを生み出し始めている。こうしたテロ行為により、今後、パレスチナ人だけでなく、イスラエル国籍のアラブ人も、この国で働きにくくなるだろう。ユダヤ人過激派が殺人を始めるかもしれない。

見れば見るほど、サタンが背後で笑っているのが見えてきそうである。このむなしさと暴力のサイクルを主が打ち破ってくださるようにとりなそう。