空爆でハマス軍事最高司令官死亡・最高指導者ハニエ宅も破壊で14人死亡 2023.10.18

Ayman Nofal, commander of Hamas's Central Gaza Brigade, who was killed in an Israeli airstrike on October 17, 2023 (Social media)

諜報機関汚名挽回へ:空爆でガザ軍事最高司令官アイマン・ノファル死亡

イスラエルは、ガザ北部周辺に地上軍を配備しているが、まだ侵攻は開始していない。ハマスは、昨日、捕虜となっている     さんのビデオを公開したが、イスラエルは、「そんな心理的なテロには負けない。」と宣言。

全く手を抜くことなく、ガザのハマス、イスラム聖戦関連地点、また特にハマス指導者を狙った空爆を続けており、すでに複数の指導者が死亡している。ロイターが伝えたところによると、イスラエルの空爆地点は5000か所に及ぶという。

そうした中、17日、イスラエル軍報道官は、空爆で軍事部門の最高司令官アイマン・ノファルが死亡したと発表した。ノファルは、武器の開発、製造を進め、イスラエル市民とイスラエル治安部隊への数えきれないほどの攻撃を指揮した人物であった。

さらに、ノファルは、2006年にイスラエル兵ギラッド・シャリートさんの誘拐にも関わっていたとのこと。この時、当時のネタニヤフ首相は、シャリートさん1人を取り戻すために、イスラエルに収監されていたパレスチナ人テロリスト1000人を釈放したのであった。

その1000人の多くは、テロリストとなって、再度イスラエル人に大きな被害をもたらしてきた。ノファルはその責任も負っているということである。この経験からも、今、イスラエルは、基本的にテロ組織であるハマスとは、いっさい交渉もしないと断言している。

これに先立ち、イスラエルのギャラント防衛相は、空軍基地を訪問した際、ハマス指導者らの居場所は全部お見通しだと述べ、
「ハマスメンバーには今、無条件降伏か死ぬかの選択しかのこされていない。」と言っていた。

イスラエルの諜報機関は、10月7日の不意打ちについて、警告できなかったことの責任を認めている。それが今、世界で最も優秀だと信じられていたイスラエルの諜報能力が、敵にあなどられる結果になったと言われている。

その汚名挽回のためにも、ハマス司令官ら重要人物の狙い撃ちを行っていくとみられる。

www.timesofisrael.com/israeli-strike-kills-top-hamas-commander-in-charge-of-central-gaza-brigade/

ハマスのトップ・イシュマエル・ハニエの自宅空爆で14人死亡

昨日の空爆で、ハマスの最高指導者と目される、イシュマエル・ハニエの家が破壊され、ハニエの兄と甥を含む14人が死亡した。

ハマスというテロ組織は、部門別に複数の指導者がおり、誰が一番トップなのかというのはわかりにくいが、そのうちの一人で、総合的なリーダーと目されるのが、イシュマエル・ハニエである。

*イシュマエル・ハニエ(61)

2005年にイスラエルがガザから完全撤退した翌年の2006年、パレスチナ自治政府が選挙を行ったところ、ハマスが勝った。このため、アッバス議長としては不本意んであったと思われるが、ハニエは一時、自治政府の首相となった。

しかし、所詮、国営には興味がなかったのだろう。その翌年の2007年、ハマスはパレスチナ自治政府のファタハ勢力をガザから追放。ガザは、ハマスが支配するところとなり、ハニエは、ガザのトップの一人となった。

しかし、2017年からは、ガザではなく、カタールに住むようになり、その贅沢な暮らしぶりが批判されるようになっていた。

www.timesofisrael.com/far-from-gaza-hardships-hamas-chief-and-family-enjoy-easy-life-in-qatar/

*その他の主なハマス指導者

ヤヒヤ・シンワル(61)

写真下段右端)
諜報活動でイスラエルに3回逮捕され終身刑にまでなっていたが、イスラエル兵シャリートさんとの交換で釈放されたパレスチナ人の一人であった。2017年からハマスの政治局長。国際テロリスト指定とされている。

ハレド・マシャアル(67)(写真上段中央)
ハマス創設者の1人で、ハニヤをハマスの政治局長に指名したあと、自分は海外政治局長となった。イスラエルの諜報機関モサドが暗殺を試みたが、失敗した。

www.bbc.com/news/world-middle-east-67103298

イスラエルへのロケット攻撃

ガザからのロケット攻撃は、イスラエル時間の昼過ぎぐらいから夜、深夜にかけて発生している。ガザ南部や、アシュドド、テルアビブ、テルアビブ近郊、ベエルシェバへの攻撃も発生しているが、大きな被害は報告されていない。

これとは別に、北部ではヒズボラとの交戦が発生しており、イスラエル兵の負傷者も出ている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。