トルコがイスラエルとの貿易全面停止と宣言 2024.5.4

4月20日 ハマスのイシュマエル・ハニエと会談するトルコのエルドアン大統領 April 20, 2024. (Turkish Presidency via AP)

トルコのエルドアン大統領は1日、ガザにおけるイスラエルの行動に抗議するとして、イスラエルとの貿易(輸出入)を全面的に停止すると発表した。

トルコは先月からすでに、鉄鋼やセメントなどの建設資材54品のイスラエルへの輸出制限を開始。すでに、海路ハイファ港とアシュドド港を経由する貿易は停止しているとのこと。

昨年のトルコからのイスラエルに輸出は、54億3000万ドルで、前年の70億3000ドルから、すでに大きく減少している。

www.timesofisrael.com/turkey-halts-all-trade-with-israel-jerusalem-denounces-dictator-erdogan/

(photo credit: MARC ISRAEL SELLEM)

これに対し、イスラエルのカッツ外相は、トルコは貿易協定に違反していると反論。イスラエルは、トルコとパレスチナ自治政府との貿易を制限すると発表した。

パレスチナ自治政府の輸入は18%がトルコからであり、弊害を受けるのは、パレスチナ人ということになる。

これが今後、どういう影響をもたらしていくのか、注目される。パレスチナ人の不満が、イスラエルに爆発しなければよいがとの懸念もなきにしもあらず。。一方で、トルコ国内の反発も出てくるのではないか。

トルコのエルドアン大統領は、パレスチナ自治政府との交易は継続するよう、方策を図ると言っている。

なお、エルドアン大統領は、4月17日、ハマスの指導者の一人、イシュマエル・ハニエをトルコに招き、ハマス支持をアピールしていた。

 

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。