全感染者の30%は超正統派:金曜からの仮庵の祭り懸念 2020.10.1

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ガムズ教授が国会で報告したところによると、超正統派地域で行われた検査の陽性率は28.6%。アラブ人居住区は13.4%。その他の地域は11.9%と地域差が明確であることがわかった。一般の地域に比べて、超正統派地域では2倍の割で感染が拡大しているということである。

政府から全国一律のロックダウンが強化される中、実際には、超正統派が感染予防を守っていないことで感染者数が増え続けているのではないかとして、一般市民の間で批判が高まっている。

超正統派たちの間で陽性になっているのは、ほとんどが、17−24歳、ついで、10−16歳となっている。最も感染率が高いのが、イシバ(ユダヤ教神学校)で、2万5000人いる学生の中で、6000人が陽性である。

この2万5000人は、まだ政府の指示でのカプセル式の配置で学んでいるのだが、このイシバとは別に1万6000人が、寮生活するイシバがあるという。この学生たちは、先のイシバのように、保健省の指示に従わず、カプセル式の学びも行っていないという。ラビが、学生たちに、コロナの検査を受けないように指示しているとの報道もある。若い学生は陽性になってもそのまま治ってしまう可能性が高いからである。

困ったことに、この学生たちは、ヨムキプールが終わった火曜、家族と仮庵を過ごすため、全国各地の実家に帰省を許された。込み合った実家で、高齢者や大人たち、子どもたちに感染が広がっていくのではないかと懸念されている。

また、エルサレムのメア・シャリームでは、感染予防対策を行っているといいながら、1000人ぐらいが入れそうな巨大な地域仮庵が4つも立てられているとのこと。

なお、保健省の指示は、集会は最大20人まで。自宅から1キロまでの外出のみである。警察がとりしまりに回るため、衝突しなければよいがと思う。

www.timesofisrael.com/ultra-orthodox-israelis-2-5-times-more-likely-to-test-positive-virus-czar-says/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。