もめる建国70周年記念式典 2018.4.11

イスラエル北部、南部で、非常に危機的な状況になっているが、イスラエル国内では、着々と建国70周年記念(4/18)の準備が進められている。道路には、車に国旗をひらめかせて走る車が増えてきた。町には国旗を販売する店が目立ち始めている。

しかし、今年は、建国70周年と、記念が大きいために、もめ事もある。

イスラエルの建国記念日には、毎年、公式の点火記念式典が行われるが、これは市民行事であるとして、国会議長以外の政治家が演説しないことになっている。つまり、ネタニヤフ首相、リブリン大統領ともに出席しないということである。

しかし、今年は特別であるとして、文化担当大臣のミリ・レゲブ氏は、ネタニヤフ首相とリブリン大統領も出席する式典を計画した。これに、国会議長のユリ・エデルステン氏が反対を表明。「伝統を変えて、政治家を加えるなら、自分は参加しない。」と表明した。

その後、建国50周年の時の式典に、当時首相になったばかりのネタニヤフ首相が出席していたビデオがみつかり、エデルステイン議長も納得したという。10日のニュースで、ネタニヤフ首相も出席することが決まった。

今回は、どういうわけか、ホンデュラスのホルナンデス大統領が、点火のゲストに、外国首脳としてはじめて招かれていたが、野党メレツからの反対意見が出るなどして、もめているのを見てか、ホルナンデス大統領自ら、参加を見送ると申し入れがあった。

両国の友好関係に水を差すといった記事もあったが、まあしょうがないね。。といったところで、その後は、すぐに話はなくなっている。

www.timesofisrael.com/amid-controversy-honduran-president-backs-out-of-independence-day-event/

イスラエルでは、とにかく、いろいろなことでもめるのだが、その度にすわって交渉し、結果がでれば、うらみつらみなく、両者ともにさっさと前に進んでいる。このさっぱりした交渉術を身につけたいと思う。

なお、建国記念に先立ち、4/12はホロコースト記念日、4/18は戦没者記念日である。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。