長い秋の例祭終わる:イスラエルを待ち構える内外の課題 2019.10.21

イスラエルでは、1日の新年、9日のヨム・キプール、13日から始まった仮庵の祭りと例祭続きであったが、21日のシェミニ・アツェレートが最終日となる。ガリラヤ地方では、日中まだ35-36度と暑いが、エルサレムは朝夕涼しく長袖の秋模様である。

20日は、ホサナ・ラバ。日の出前から、嘆きの壁広場では、4つの植物、エトログ(黄色い果実)、ルラブ(ナツメヤシの葉)、ハダス(ミルトスの枝)、アラバ(柳)を手に、ユダヤ人たちが再び集結。

罪の赦しを受け取る最終の日であるとされ、最終的に罪を捨てて赦しを受け取るしるしとして、アラバを地面にたたきつけていた。同時に、今年も雨が降るようにとの祈りがささげられた。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/270335

20日の日没からは、シェミニ・アツエレートと呼ばれる仮庵の7日の後の8日目を祝う。罪をすべて赦され、神と親密に過ごす時と言われ、その最高の喜びを表現する日である。終末の後に来る時代を表すとも言われている。

この日はまた、シムハット・トーラーとも呼ばれ、1年の聖書朗読が完了する日とされる。この日、トーラーの巻物を抱いて外に出し、男性たちがその周りを楽しそうに踊って回る。これについては、中世に始まった習慣とのこと。

ディアスポラ(流浪中)のユダヤ人は、シェミニ・アツェレートの翌日にシムハット・トーラーを祝っていたことから、イスラエルでも、今日と明日までの2日間にわたってこの祝いが行われる。町中が混み合うということである。いやはや、例祭が長いというのもまたなかなか大変である。

<今年もエルサレムパレードで万国民がエルサレムでパレード>

クリスチャンエンバシー(ICEJ)が毎年、仮庵の祭りに大きな国際的なカンファレンス(今年40回目)を行っているが、今年も約5000人のクリスチャン(主に福音派)が、約100カ国から集まって5日間、仮庵の祭り集会を行った。

毎年恒例のエルサレム市主催のパレードにも参加。今年は17日、約5000人が、それぞれの国旗とともに、エルサレムとイスラエルへの支持をふりまいた。今年はエジプトからの参加もあったという。すっかりエルサレムの仮庵の祭りにおける風物詩となっている。

www1.cbn.com/cbnnews/israel/2019/october/its-the-fulfillment-of-prophecy-why-5-000-christians-from-100-nations-are-in-jerusalem

エルサレムに攻めて来たすべての民のうち、生き残った者はみな、毎年、万軍の主である王を礼拝し、仮庵の祭りを祝うために上って来る。(ゼカリヤ書14:16)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。