西岸地区ユダヤ人少年(14)遺体で発見:入植者らがパレスチナ人集落を襲撃 2024.4.14

A Palestinian inspects the damage to a home in the village of al-Mughayyir near Ramallah in the West Bank on April 13, 2024, after an attack by Israeli settlers on the village. (Jaafar ASHTIYEH / AFP)

イランとの戦争になろうとする中、西岸地区では、IDFとユダヤ人入植者らとハマス、パレスチナ人との衝突がエスカレートする様相にある。

ユダヤ人少年(14)遺体で発見:入植者がパレスチナ集落を襲撃

12日に、西岸地区で行方不明になっていた羊飼いのベニヤミン・アーキメイルさん(14)は、13日、遺体となって発見された。治安部隊は、ベニヤミンさんが、テロ攻撃で殺されていたと発表した。

Armed Israeli settlers gather on a hill overlooking the village of al-Mughayyir near Ramallah in the West Bank on April 13, 2024 (JAAFAR ASHTIYEH / AFP)

すると、その午後に、過激ユダヤ人入植者たちが、再びパレスチナ人集落、アル・ムガイヤに戻って、住宅や複数の車両に放火。パレスチナ人3人が負傷し、うち一人は重傷とのこと。

入植者たちは、さらに別の集落、ナブルス南部、ドウマの複数の家屋にも放火した。

パレスチナ赤新月社によると、6人が負傷した。攻撃されたのは、この2集落だけでなく、複数の集落だったという。

西岸地区の有力なハマス指導者死亡

これに先立つ12日早朝、イスラエル軍は、西岸地区で、テロ計画を未然に防ぐ活動を継続している中、パレスチナ人2人が死亡。複数が負傷していた。IDFは、死亡した2人がイスラエル国内で深刻なテロを計画していたと発表している。

その後、ハマスが、死亡した2人のうちの1人は、ハマスの非常に有力なツゥバ地域を統括する現場司令官のモハンマド・オマール・ダラグマであったと発表した。

10月7日以来、西岸地区でIDFとの戦闘で死亡したパレスチナ人(ほとんどは戦闘員)は450人。逮捕者は3700人で、このうち1600人がハマス関係者だった。

イランとの戦闘になりそうな中、足元の西岸地区でも紛争のエスカレートが懸念されている。

www.timesofisrael.com/settlers-riot-in-west-bank-after-israeli-teen-murdered-palestinian-killed-others-hurt/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。