聖霊の直感:ベイルート大爆発から守られた教会 2020.8.21

NYT スクリーンショット https://vp.nyt.com/video/2020/08/05/87837_1_vi-beirut-h_wg_720p.mp4

今月4日に発生したベイルートの大爆発。この日、ライフセンター・ベイルートチャーチのサイード・デエブ牧師(53)は、午後1時、夜の弟子訓練に備えて、皆で祈っていたところ、不思議な怒りや悲しみ、落ち着きのなさを感じた。

祈ったがブレークスルーがなかったため、押されるようにして教会をすべて閉鎖し、「早く。今すぐに帰りなさい。」と教会にいた人たちをすべて家に帰らせた。このとき、デエブ牧師の頭には、新型コロナへの心配はあったが、まさかこんな爆発になるとは夢にも思っていなかったという。

大爆発はこの後に発生した。爆発の被害は半径16キロに及んだ。この教会は大爆発の現場から1.6キロしか離れていない。12年かけて建築した教会はすべての部屋が破壊され、めちゃくちゃになっていた。

教会ホームページより

この教会は福音派、チャーチオブゴッドの教会で、シリア難民の子供たちを支える働きもしている。教会には毎日、教会スタッフ34人、シリア難民などの子供達240人が集まっているという。もしこの時、人々を帰らせていなかったら、まちがいなく大勢の犠牲者を出していたはずである。この時のことについて、デエブ牧師は、まさに聖霊による直感だったと語っている。

lifecenterbeirut.org/outreach/

*ベイルート大爆発
mtolive.net/レバノン港で大爆発:ヒズボラもイスラエル関与/

現在、ベイルートでは、大爆発の被害の全貌もまだ明らかではないが、家を失った人は30万人。少なくとも1万人の子供達が、家を失っている。こうした中、新型コロナの感染拡大がみられるとして、この先2週間のロックダウンになるという。

爆発から守られたライフセンター・ベイルートチャーチでは、教会の片付けと修理を行っているが、周りの人々が空腹であることを見て、まず、キッチンを最初に整備し、すぐに食事の配布を始めたという。

今では1日に、ホットミール400食、サンドイッチ500食と飲み水などを配布している。感謝なことに、全世界から献金が集まっており、こうした活動が可能になっているとのこと。

この世には、予想もできない苦難がやってくる。そうした中、こうした光のようなしるしが与えられることが、私たちにとっての大きな励ましになる時代が来ている。

私にいつくしみのしるしを行ってください。そうすれば、私を憎む者らは見て、恥を受けるでしょう。まことに主よ。あなたは私を助け、私を慰めてくださいます。(詩篇86:17)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。