連立を組むときからネタニヤフ首相の頭痛の種だったヤイル・ラピード氏(未来がある党党首)。ユダヤ教超政党派の徴兵に関して、もし今回の法改正で、平等な徴兵制度にならないなら、連立を抜けるとの爆弾落とし宣言を行った。
現在、イスラエル政府は、徴兵に応じない者は収監するというペナルティを、正統派にも課すかどうかで論議しているが、ラピード氏は、他の国民と同様にペナルティを課すべきだと主張。
これに対し、ヤアロン国防相は「脅しで徴兵はできない。またトーラーを学んでいる者を収監するのはどうかと思う。」と主張し、ラピード氏と衝突した。
ラピード氏は、もし正統派にペナルティを課さないなら、平等な徴兵制にはならないと反論。もしペナルティを課さないというなら、連立を抜けると言った。
未来がある党が連立から抜けた場合、連立政権は成り立たない。今、政府を壊すわけにはいかないため、ネタニヤフ首相はヤアロン国防相におれるよう、指示したもようである。今後どのような結論になるのか注目される。
なお、正統派の徴兵問題を巡っては、前政権でもカディマが連立を抜けて分裂するという経過がある。正統派徴兵問題は、代々、政府の運命を握る「地雷」だと言われている。