コロナ禍のプリム:夜間のみロックダウン 2021.2.26

プリムのコスチュームを付けた大統領官邸入り口

イスラエルでは、今週初めから、ワクチン接種をした人へのグリーン・パスの発行と共に、それを持つ人には、娯楽施設などへの入場が認められるようになった。

しかし、今日、25日夕刻から28日朝まで、プリムの祭りとなる。通常なら、仮装した人々、またユダヤ教では、プリムにはぐでんぐでんに酔うことになっているので、街は大にぎわいになる。昨年は、これが爆発的な感染拡大の要因になったのであった。

政府は、25日、午後8時半から朝5時半までの夜間は、第3派の時のロックダウンに準ずる制限にするとの方針を発表した。すると、テルアビブでは、24日の夜に、つまりは、規制が施行される前日、数百人がカルメル・マーケットや、ロスチャイルド通りにぎゅうぎゅう詰めに集まってプリムのパーティを決行したのであった。

エデルステイン保健相、ネタニヤフ首相は、人々に、今は脱コロナ戦略の4−5段階にきており、4月末には、全面解除できる可能性を示唆しながら、人々に強い口調で、プリム期間中のロックダウンへの協力を呼びかけた。

具体的には、夜8時半から朝5時半まで、外出は、自宅から1000メートル。他者の家でパーティ禁止。直近の家族でのみ祝うこと。シナゴーグでのプリム集会は、屋内10人まで、屋外20人まで。グリーンパスを持っている人に限り、シナゴーグが市に登録している場合に限って、50%の収容数(最大300人)で礼拝が許可される。罰金は500シェケル(1万5000円)

もしパーティや大きな集会をしてい他場合の罰金は、5000から1万シェケルである(15万から30万円)バスの乗車は75%まで。これらを監視するための検問所は全国に250箇所。パトカー2500台がパトロールにあたる。こんなプリムはまさにイスラエル史上初めてである。
*このロックダウンは、アラブ人居住地では適応されない。

www.ynetnews.com/article/BJsTbvHzu

パーティが大好きなイスラエル人には、耐え難い事態であろう。しかし、昼間は出かけてもいいわけであるし、楽しむことは多くある。エルサレム市では、今週いっぱい、屋外でのコンサートなどのイベントをはじめ、仮装大賞を行っているが、写真を募集して、オンラインで優勝者を決めるというイベントも発表されている。すでに面白い仮装がフェイスブックにもいくつかあげられていた。

またエルサレムの古くからの公園にある名物滑り台、リブリン大統領官邸の入り口にもおもしろい仮装が設置された。

2回のワクチン注射、コロナウイルス、そして、ネタニヤフ首相。。さらに面白いものが飛び出してきているだろう。(以下のサイトはJerusalem Dateline のエルサレムからの中継)

fb.watch/3VomzX8_vf/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。