前回配信分にて、連立政権の交渉がだいたい調ったとのニュースを配信したが、結局まだ最終合意には至っていない。現在、課題となっているのは、教育相のスポット。
ネタニヤフ首相は現職教育相のギドン・サル氏の留任を強く望んでいるのだが、未来がある党のラピード党首は、公約に教育システムの改革をあげているため、このスポットをあきらめることができない。
ネタニヤフ首相は、最終的に、サル氏と未来がある党で教育相の任期4年を2年ずつ分けて担当するという妥協案を提示した。しかしラピード党首はこれを拒否している。
この他、未来がある党と、ユダヤの家党はどちらもが経済委員会のトップを要求するなどの点でも不一致がある。
<切れ始めた?ネタニヤフ首相>
ネタニヤフ首相は、ラピード氏の要求を受けて、閣僚の数を現在の30から21にまで削減。これで自らの党からもうらみを買った。
さらにラピード氏らの要求により、断腸の思いでユダヤ教政党シャスを連立から切り捨てた。チーフラビからは、「歴史はこれを赦さないだろう。」という厳しいことばもあびた。
それでも最終的に妥協しないラピード氏に対しネタニヤフ首相が切れ始めている。
もし13日中(日本時間明日夜中)に、ラピード党首が、教育相に関する妥協案を受け入れない場合、未来がある党を切り捨て、先に切り捨てたユダヤ教正統派政党シャスなど宗教右派政党を連立に戻す可能性も出てきているという。
連立政権設立期限は15日。どの党が連立に入るかで、政府、ひいては国の体質も変わってくる。連日続く責任の重い交渉で、ネタニヤフ首相にも疲れが出てきているようである。