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*新年あけましておめでとうございます。今年も各地皆様の祝福をお祈りいたします。
2022年中にイスラエルで生まれた新生児17万8000人
イスラエルの人口は2022年中も増加した。生まれた新生児の数は17万8000人。新移民は、8万2000人で、総人口は20万4000人(2.2%増)で、総数970万人となった。このうちユダヤ人は710万人。200万人がアラブ人。51万3000人はその他となっている。(中央統計局)
エルサレムポストは、2023年1月1日に生まれたこどもたちの様子を伝えている。
www.jpost.com/israel-news/article-726326
なお、エルサレムポストが以下の記事で伝えたところによると、昨年中、ユダヤ機関と移民相を通じて、イスラエルに到着した移民は、95カ国からの7万人で、過去23年中、最高を記録した。
急増の要因は、言うまでもなく、ロシアのウクライナ侵攻で、新移民の75%がその関係諸国(ウクライナから1万4680人、ロシアから3万7364人、ベラルーシから1993人)であった。(2022年1月1日から12月1日まで情報)
その他では、エチオピアから1500人、アメリカ、カナダから3500人、フランスから2049人、アルゼンチンから526人、イギリスから426人、ブラジルから356人、その他、85カ国から少人数で到着したたとのこと。ユダヤ人の多様性には驚かされる。
ユダヤ機関によると、年齢層は、18歳以下が24%、18歳から35歳が35%で、不足が目立つ医療、エンジニア、教師など優秀な人材が多数含まれていたという。イスラエルの発展は、こうした新移民による点が大きい。
しかし、年末に発足した新政権は、強硬宗教右派なので、ユダヤ人の定義(異邦人と結婚している世俗派などをユダヤ人と認めないなど)を狭める恐れがあり、この流れに歯止めをかけるのではないかとの懸念が広がっているところである。
www.jpost.com/aliyah/article-725547
ロシアからの移住について・ロシアのユダヤ機関その後
ロシアから重要なユダヤ人人材を国外に送っているとして、閉鎖に向けた裁判にかけられているロシアのユダヤ機関について。裁判は何度も延期とされてきたが、最後12月20日に、“最近の手続の状況”に関する公聴が行われた。
ロシアのユダヤ機関は、再度、裁判の延期を要請。受け入れられて、2月17日まで2ヶ月の延期となった。
www.jpost.com/diaspora/article-725535
Guardian(英国紙) 記事によると、旧ソ連時代(ウクライナもソ連内)のユダヤ人人口は、267万2000人で、このうち59%は、今のウクライナに住んでいた。
その後、ウクライナや旧ソ連とされる国々が独立したあとのロシアにいたユダヤ人は、鉄のカーテンが開いた時に、大挙してイスラエルなどへ移住した。
さらに、この7月までモスクワでチーフラビをしていた、ラビ・ゴールドシュミットによると、2022年2月、ロシアがウクライナ侵攻後に踏み切ると、残っていたユダヤ人の25-30%(約20万人)が、ロシアから脱出。
今なおロシアにいるユダヤ人は、16万5000人(ロシア総人口1億4500万人中)とみられている。
ラビ・ゴールドシュミットによると、ロシア政府は、チーフラビにウクライナ侵攻を称賛するよう、圧力をかけていたという。それを断ることで、ユダヤ人組織への被害が及ぶのを避けるため、昨年7月にイスラエルへ亡命したとのこと。
ラビ・ゴールドシュミットは、今後、ロシアでユダヤ人に対する迫害が激化すると懸念されるので、ユダヤ人は早く出国する方がよいと警告していたが、昨年10月、ロシア政府が、ユダヤ教ハバッド派を優越主義のカルトだと指定したことを受けて、同じ警告を繰り返した。
クリスチャン人口も増加:イスラエル総人口の1.9%
イスラエル中央統計局によると、2022年のクリスマスにおいて、イスラエルに在住するクリスチャンは、18万5000人と、昨年より2%増加していた。イスラエル全体でみると、総人口の1.9%がクリスチャンであった。日本は1%以下なので、イスラエルのクリスチャン人口の割合は日本の倍程度の感じである。
このうち、75%以上はアラブ人で、この70%は北部、ナザレやハイファ近郊に住んでいる。また、1万3000人がエルサレムに住んでいる。
イスラエルに在住するアラブ人の7%はクリスチャンということになる。
www.timesofisrael.com/annual-christmas-report-says-israels-christian-population-has-grown-to-185000/