ガザのシファ病院にハマス指令センター再開!?病院突入でハマス上級司令官と戦闘員40人死亡・200人逮捕 2024.3.19

ガザ市シファ病院へ突入:ハマスがまた指令センター再開により

イスラエル軍は、ガザ市最大の総合病院、シファ病院とその周辺地域で、ハマスのイスラエルへの攻撃部隊が再編成され、攻撃の準備をしているとの情報を受け、18日午前2時半、特殊精鋭部隊とシンベト(国内諜報)部隊が包囲して、突入を開始した。サプライズ攻撃であったとのこと。

イスラエルの諜報機関によると、シファ病院が、中央司令センターとして使われていたもようで、作戦で使用するとみられる武器や現金なども押収している。

院内には仕掛けられた爆弾があり、敷地内から銃撃されるなど、まさに戦争映画のような戦闘が夕方まで続いた。この日の激しい戦闘で、ハマス戦闘員が院内で20人、周辺地域で20人が死亡。200人がテロ容疑者として逮捕された。

またイスラエル軍によると、この戦闘中に、攻撃の作戦を率いていたとみられるハマス司令官のファイク・マブホが死亡した。ファイクは、武器調達の責任者として2010年にドバイでモサドに暗殺されたマフムード・マブホの弟で、ハマスでは、上級の司令官だった。

www.timesofisrael.com/idf-troops-raid-gaza-citys-shifa-hospital-battle-hamas-members-holed-up-inside/

イスラエル軍がシファ病院に突入するのは、昨年11月に続き2回目である。前回、イスラエル軍は、病院の下にある膨大なトンネルを発見・破壊していた。そこへ、ハマスが戻ってきつつあったということである。

病院内外の民間人への対処:避難呼びかけ

ガザ北部は、昨年中に、イスラエル軍が、南部への避難を呼びかけたが、避難しなかったり、避難したが戻ってきた人など、現在、30万人がいるとみられている。シファ病院に避難している人も数千人とアルジャジーラは言っているが未確認。

突入に先立ち、イスラエル軍は、病院スタッフたちへの避難は指示しなかったが、院内に、民間人用の退避経路を確保した。深夜暗闇の中、医療スタッフと患者たちが非難する様子を伝えている。

また周辺住民には、海岸沿いの避難路を通って、南部にある「人道地帯」アル・マワシへの避難を呼びかけていた。アルジャジーラ含め、民間人の死傷者の情報はない。

イスラエル兵1人戦死

この戦闘中にマタン・ヴィノグラドフ軍曹(20)が戦死した。ガザでの地上戦で戦死した兵士は250人となった。

 

 

 

石のひとりごと

ガザ北部は、かなり一掃できたと思っていたが、もうハマスが戻ってくる様子があるという。これではいつまで戦えばいいのかわからないではないか。本当に難しい問題である。

力ある者よ。ほんとうに、おまえたちは義を語り、人の子らを公正にさばくのか。いや、心では不正を働き、地上では、おまえたちの手の暴虐を、はびこらせている。・・・

こうして人々は言おう。「まことに、正しい者には報いがある。まことに、さばく神が、地におられる。」詩篇58 (ハマスへ)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。