異常気象:豪雨と砂嵐 2015/9/12

日本では台風18号による豪雨で、栃木県では24時間で500ミリ以上(例年9月1ヶ月の雨量の2倍)を記録。サウジアラビアのメッカでは11日、異常な暴風雨の中、グランド・モスクにむかって巨大なクレーンが倒れ、少なくとも107人が死亡するというニュースが入っている。

イスラエルでは、全国的に季節外れの砂嵐(といっても嵐ではなく濃い砂ぼこりの空気)が8日に始まり、徐々に軽減して来てはいるものの、5日目の12日朝もまだ続いている。

砂嵐初日の8日、エルサレムでは、朝から20m先が見えないほど砂埃で太陽が隠され、まさに嵐のときのようなうす暗さだった。細かい砂埃は、窓を閉めていても入って来て家具などが白くなった。

我が家に関して言えば、午前中は、砂埃が入るのか、水道の水が茶色くなり、一時水が使えなくなった。給水器に茶色の水が入り込み、往生した。

Yネットによると、砂埃で空気の汚染度はエルサレムが最悪で、正常の175倍。この砂嵐で、初日だけで喘息や心疾患のある人300人が、肺に砂埃が入るなどして、手当を受けた。

これに合わせて来たのが、熱波である。風はほとんどなく、気温はエルサレムで最高36度。ティベリアでは42度まで上がっている。熱波は、今週末から13日からの新年が終わるまで続くと予報されている。

鳥は賢いのかどうか。不思議なことに、3日前から、カラスをはじめ、いつもならやかましいほどの鳥たちがほとんど姿を消している。

このような砂嵐は通常、春から夏にかけて、南西、主にエジプト方面から来る。秋口に来る事はない。また、今回は、南西からではなく、北のシリアからである。イスラエルでは75年ぶりという。

ところで、砂嵐が北からということは、当然、シリア難民や、アサド大統領、アルカイダ、ISISの上にも砂嵐がのしかかっていることを意味する。ここ数日、攻撃が少ないとBBC。

*NASAが発表した宇宙からの写真。砂嵐がばっちりイスラエル、シリア、ギリシャあたりを覆っている。
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www.jpost.com/Israel-News/Dust-storm-moves-in-to-Israel-bringing-high-levels-of-air-pollution-415563

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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