ここしばらく一致したことのない、国連安保理だが、パリでのテロ事件と、ロシアも民間航空機撃墜されたことを受けて、金曜、久しぶりの15カ国・完全一致が実現した。
フランスが提案したとおり、今後、国々はあらゆる手段を講じてISIS撃滅をはかるというものである。文言の中に、ISIS 撃滅へのへ”redouble(倍増)”の努力をすることで一致するということばが盛り込まれている。いわば、”倍返し”である。
この決議自体には、法的な権限は伴わないのだが、フランスは、ISISの脅威が世界一致の脅威と認められたことを歓迎すると言っている。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/203720#.VlHbXqUWnA8
<ロシアの激しい攻撃>
ロシアは、先週火曜から金曜までだけで、シリアのISIS拠点と見られるラカ付近に69回もの空爆を行った他、海上からの対地巡航ミサイルは、金曜だけで18発、この4日間で、計100発にのぼるという。
シリア人による監視グループの報告によると、過去2ヶ月の間に、シリア市民403人と戦闘員381人が死亡したと伝えている。一方で、ロシアの防衛省は、金曜だけでISIS戦闘員600人が死亡したと言っている。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4728728,00.html
実際にシリアでどうなっているのかは、まだ不透明のようである。また、ロシアによる攻撃では、相変わらず、シリア領内の反政府勢力や、トルコ系住民も巻き添えになっているもようで、欧米とトルコは困惑気味の様子。
<ブリュッセルの厳戒態勢:問題は月曜から!?>
ブリュッセルではかなり深刻なテロの情報があるとして、地下鉄も運行を停止し、今週末、町はゴーストタウンとなっていた。しかし、問題は月曜。皆が仕事や学校に行かなければならない。
爆弾だけでなく化学兵器などの使用の危険性は否定できず、これはもはや、とりなししかない。
<日本のテロ対策>
安倍首相は今日、クアラルンプールでの会議後、国際社会と連携した情報収集の強化が必須であるとして、「国際テロ情報収集ユニット」を来月上旬にも設置すると表明した。
いまごろになって、ようやくこんなユニットを立ち上げるとは、これまで日本がいかにイスラム過激派の動きだけでなく、国際テロに無関心であったのかがわかる。それほど平和だったということである。
しかし、時代は変わった。今後、安倍首相と政府は、これまでになかったような、重要な決断を短時間でしなければならなくなってくるだろう。私たち国民もこうした変化についていかなければならない。
今後、政府にお願いしたい事は、”国民を不安にさせない”という言い訳の元での隠蔽はやめてもらいたいということ。福島原発事故の時には、多くの隠蔽が後で明らかになった。それは非常に危険である。
一方、私たち国民も、責任を政府に全部押し付けるという丸投げ概念を捨て、私たちも国や世界の動きに関心を持ち、自分のこととして、政府指導者のためにとりなす時である。