イスラエルでは14.15日とシャブオット(7週の祭り・レビ記23:15-21)が行われた。今年は夜の旧市街のシナゴグで行われたセミナーに参加、そのまま夜明け前に群衆と共に、嘆きの壁を訪問した。
セミナーは夜12時前ぐらいから行われ、約4時間(各10分休憩)、現代正統派と思われるラビの話を聞いた。驚いたことにラビは4時間の講義をいっさい原稿なしの状態で話し続けた。
聴衆より少し高いところのイスに座って、人々に語るラビ。参加者100人前後はほとんどが50才前の若年層で、3分の2は女性だった。話を40分ぐらいすると、そのあとに質問を受け、ラビが答える。
イエスの回りに集まって話を聞いた弟子たち。一晩中しゃべり続けたパウロの様子などを思いだした。セミナーが終わったのは午前4時。そのまま夜明け前、まだ暗いうちに嘆きの壁まで歩いていった。
多くの人々が歩いていく様子は、不謹慎ながら・・日本の大晦日、群衆が夜中に除夜の鐘を聞いてお参りする、あの神社の雰囲気によく似ていた。夜明け前には嘆きの壁ひろばは人で埋めつくされいた。(写真はシャブオット早朝の嘆きの壁と、量り売りチーズケーキ 58シェケル/kg)
*なぜ聖書を読むのか-ラビの話
ラビの話は、トーラーが与えられたことを記念するシャブオットにふわわしく「なぜ聖書を読むのか。」という内容。「私の仕事は皆さんが聖書を読みたいと思うようにすることです。」と言っていた。
そして「トーラーは、読むようには命令されていない。それに浸るようにと命じられている。その目的は、神ご自身に会うこと、神ご自身との関係が深まることだ。」と語った。
*ユダヤ教は様々な宗派があるので、このラビの話がユダヤ教を代表するものでないことに注意
<ナクバ(惨劇)の日>
シャブオットの15日は、アラブ人たちにとってはナクバ(惨劇)の日だった。これはイスラエルの独立記念日のことで、毎年パレスチナ人たちが、西岸地区各地で、イスラエルに対するデモ活動を行う。
エルサレムではパレスチナ人200人ほどとイスラエル軍がダマスカス門周辺で衝突。西岸地区でも、ヘブロンやカランディア検問所などでイスラエル軍兵士に対して、石や火炎瓶を投げるなど暴力的な抗議行動があり、負傷者が出た。