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1月末から、ガザ周辺、西岸地区での戦闘が報じられる中、北部のヒズボラ情勢の緊張がここ数日の間の急速に高まっていた。
こうした中、1月28日、ヨルダンで、イラン関連組織の攻撃で、アメリカ兵3人が死亡し、昨日、アメリカが、その反撃だとして、かなり大規模に、シリアとイラクにいるイラン革命防衛隊を攻撃したということである。
かろうじて、アメリカは、イランへの直接的な攻撃は避けた形だが、今後、イランが、ヒズボラを使って、アメリカの同盟国であるイスラエルへの攻撃を本格化しないか懸念される。
イスラエルがシリアのダマスカスのイラン地点連続攻撃か:イラン革命防衛隊10人死亡
昨年10月7日以降に発生しているイスラエルとヒズボラの小競り合いで、レバノン側では、民間人20人を含む200人以上が死亡。住民8万7000人が避難を強いられている。
一方イスラエル側も、18人が死亡。住民約8万人が避難を強いられている。
こうした中、1月29日(ヨルダンでアメリカ兵3人が死亡した翌日)、度重なるシリアからゴラン高原へのロケット弾攻撃(負傷者はなし)にシビレを切らした?イスラエル軍が、シリアのダマスカス近郊を空爆したとみられ、イラン革命防衛隊多数を含む7人が死亡した。
後の発表で、空爆されたのは、イランの軍事顧問センターであったことがわかっている。
イスラエルはコメントを出していないが、イラン関連施設が攻撃されるのは、この2か月の間で3回目になる。
これまでにもイラン革命防衛隊の司令官レベル3人が死亡しており、すでに10人が死亡したことになる。
このためか、イランは、31日、シリアから高位司令官たちを撤退させたと報じられていた。
しかし、その後、2月2日にもまた、シリアのダマスカス南部への攻撃があり、イラン革命防衛隊の顧問が死亡した。
シリア国営放送は、攻撃が、ゴラン高原からだったとして、イスラエルのミサイルによるものだと非難した。もし本当に。全部イスラエルによるものであったとすれば、かなり連続してダマスカスを攻撃していたことになる。
アメリカのイラク、シリアへの攻撃はこの翌日であった。
イスラエルで進む北部戦闘への準備
イスラエルもヒズボラも、イランも本格的な戦争は避けたいとの思いはあるようだが、戦争になる可能性は日に日に高まっていると言われている。
もしイスラエルとヒズボラが戦争に突入した場合、イスラエル、レバノン全土を巻き込むことになり、ガザをはるかに超える大惨事になるだろう。
イスラエル北部では、ハイファの駐車場地下の病院が準備を開始。国境なき医師団は、最も戦闘が予想される地域に、医療物資や医療用発電の予備の燃料10トンを準備するなど、リアル感が増しつつある。