米・反ユダヤ主義・高齢者施設テロで3人死亡 2014.4.15

日曜午後1時、アメリカ南部のカンサス州カンサスシティ(人口2万人)にあるユダヤ人コミュニティセンターの高齢者施設で、銃の射撃テロがあり、3人が死亡した。

死亡したのは入居の男性(69)と、訪問していた孫の14歳の少年も一緒に死亡した。犯人は、その後別の施設に侵入し、入居中の母に会いに来ていた女性(53)を殺害した。

犯人は人種差別を動機とした恐ろしいテロを行ってきた*KKK(クークラックスクラン)のフレイザー・グレン・クロス(73)。現行犯で逮捕されたが、逮捕された時「ハイル・ヒットラー」と叫んでいたという。

犯人は異常なヒトラー崇拝者で、事件が過ぎ越の祭りの直前でもあったことから、狙いはユダヤ人だったと考えられている。しかし、皮肉にも死亡した3人は全員ユダヤ人ではなかった。

なお、このコミュニティセンターは、ユダヤ人とそれ例外の人々が平和に共存してる地域だったため、このような事件がおこって、住民は驚いているという。

ネタニヤフ首相は、殺害された3人の家族へお悔やみの手紙を出した。

*KKK-もともとは1870年代、アメリカで黒人を躾けるとして白装束で、黒人に集団暴力をふるった白人組織。いったん消滅したものの20世紀初頭復活し、さらに過激テロ集団となりイスラムやユダヤ人などにも暴力をふるった。再び弱体化した後、最近また復活していると警告されていた。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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