27日、イスラエルが、新しく設置した金属探知ゲートとその付属設備、防犯カメラまですべて撤去したことを受けて、イスラム側は、アルアクサ(神殿の丘)に入って祈ってもよいと発表したことはお伝えした通り。
イスラエルの警察が、自国民に「パレスチナ人に降参した」「自国の警察官の安全はどうでもよいのか」と非難されつつも、ここまで譲歩したので、すんなり落ち着くかと思ったが、やはり甘かったようだ。
パレスチナ人たちは、「イスラエルに勝利した」として歓喜にわきたち、スイーツを配ったりして祝っていたが、午後には、数千人が、主にライオン門近くの部族ゲートから、神殿の丘になだれ込んだ。
祈りが先であったとは思われるが、そのあと、神殿の丘構内は、歓喜したパレスチナ人らが、イスラエルの治安部隊に石やびんを投げつけるなどして、暴動となった。
パレスチナの若者たちは、アルアクサモスクの上に登って、パレスチナの旗を翻した。治安部隊は、旗をとりおろし、暴徒には、催涙弾などを使って暴徒を鎮圧しようとした。暴徒らは、「これは戦争だ」「警察が我々を戦争にひきずりこむのだ」と叫んでいたという。
神殿の丘構内は、暴徒化したパレスチナ人、治安部隊が入れ混じり、その間を負傷者を探して収容する小さい車があちこちするなど、文字どおりバラガン、むちゃくちゃの大混乱となった。
混乱に使われた石は、下の嘆きの壁で祈っているユダヤ人の上にも落ちたが、幸い、けが人はなかった。
この暴動が、どのぐらいの間、続いていたかは不明だが、最終的には、神殿の丘構内とその周辺での暴動で、110人以上が負傷したと伝えらえている。その後、ニュースはないため、その後、事態は収まっているものと思われる。
多数のメディアが見守る中での暴動であったためか、多くのビデオや写真がネットでも流されている。明日は、金曜だが、イスラム教徒らが穏やかに礼拝してくれればと思う。