ガザでの死者は、これまでで合計30人となった。Haaretzによると、このうち3人は女性で6人が子供たちとのこと。負傷者は約93人で、このうち17人が女性、32人が子供たちである。
ガザ市民、特に女性や子供に死傷者が出ていることから、国連のグテーレス事務局長からは、イスラエルを非難する声明が出ている。
また中国が、国連安保理で、正式にイスラエルへの非難声明を出そうと動き始め、ロシアもこれに賛同しているとのことであった。
イスラエルとしては、ガザの市民が犠牲になっていることを否定しないが、その中には、イスラム聖戦が放ったロケット弾が、イスラエルに届かず、ガザ領内に着弾したことで死亡したによるガザ市民も、少なくとも4人いると主張している。
また、イスラム聖戦が、純粋にイスラエル撲滅だけを目的とするテロ組織であり、それを考慮することなく、イスラエルだけを非難するのは、片手落ちだと主張している。
また、この問題を国連安保理で取り扱うということは、イスラエルという正式な国連加盟国と、イスラム聖戦というテロ組織が同等の立場として裁かれる形になるので、どう考えても不条理である。イスラエルの国連大使エルダン氏は、アメリカの協力を要請した。
これを受けて、アメリカのサリバン大統領補佐官は、「イスラエルの安全を断固指示し、イスラエルが無差別なロケット攻撃から身を守る権利を有することを再確認した」との声明を発し、これに拒否権を発動したのであった。これにより、国連安保理からのイスラエル非難声明は、なんとか阻止できた形である。
また、ちょうどこの戦闘が始まった9日に、国連の国連大使ギラッド・エルダン氏のよびかけで、「イスラエルを知るツアー」と称するツアーに参加する国連大使たちのグループがイスラエルに到着したところだった。
とはいえ、その代表とはフィリピン、南スーダン、チャド、フィジー、ラオス、ツバル、などと、失礼ながら、どこまで発言力があるかと思われるような国々からの代表ではあるが。。
それでも、この使節団は、ガザからのロケット弾が発射されている間も、ツアーを続行している。ロケット弾の飛来を受けているイスラエル側の様子を見てもらうことで、イスラエルの事情も理解してもらえるだろうとエルダン氏は語っている。