ヨルダンと死海回復に向けた契約署名 2015.3.4

死海の南側が干上がって蒸発するみとおしとなって以来、イスラエルとヨルダン、パレスチナ自治政府も加わる形で進めているプロジェクトがある。

紅海の海水を、180キロのパイプラインで死海に流し込むのだが、その際に発生する電力で、海水を一部淡水化し、慢性的な水不足に悩むヨルダンとイスラエル南部、またパレスチナ人の町にも配水する”Red−Dead project”で、いわば一石二鳥の計画ある。

3者は、これまでも段階に応じて署名してきたのだが、今回は、淡水化した水を、イスラエルとヨルダンで配分する合意に達したものである。

3年後ぐらいにパイプラインが完成すれば、水は主に最南端のエイラット(イスラエル)と、その隣のアカバ(ヨルダン)、またヨルダン国内に配水される予定である。

今回、パレスチナ自治政府は、署名に参加していなかったが、希望すればイスラエルとの契約で、イスラエルへの配分から水を購入することは可能。

ちなみに、エイラット市内ではすでに淡水化した水が配水されている。聞いていた通り、蛇口からの水は、市販のミネラルウオーターより安全でおいしかった。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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