死海の南側が干上がって蒸発するみとおしとなって以来、イスラエルとヨルダン、パレスチナ自治政府も加わる形で進めているプロジェクトがある。
紅海の海水を、180キロのパイプラインで死海に流し込むのだが、その際に発生する電力で、海水を一部淡水化し、慢性的な水不足に悩むヨルダンとイスラエル南部、またパレスチナ人の町にも配水する”Red−Dead project”で、いわば一石二鳥の計画ある。
3者は、これまでも段階に応じて署名してきたのだが、今回は、淡水化した水を、イスラエルとヨルダンで配分する合意に達したものである。
3年後ぐらいにパイプラインが完成すれば、水は主に最南端のエイラット(イスラエル)と、その隣のアカバ(ヨルダン)、またヨルダン国内に配水される予定である。
今回、パレスチナ自治政府は、署名に参加していなかったが、希望すればイスラエルとの契約で、イスラエルへの配分から水を購入することは可能。
ちなみに、エイラット市内ではすでに淡水化した水が配水されている。聞いていた通り、蛇口からの水は、市販のミネラルウオーターより安全でおいしかった。