ベネット政権、ヤミナ党から1人、離脱者出たことで、過半数割れになったベネット政権。今この神殿の丘問題で、これまで味方についていたイスラム政党、ラアム党(4議席)が、連立への協力を一時保留にすると発表した。
アッバス氏は、これまでのアラブ政党のように、ただただイスラエル政府を非難するのではなく、イスラエルのアラブ系市民を代表する政党として出てきた党である。ラアム党のアッバス党首は、これまで、多様な政権を受け入れているベネット首相を「勇気ある首相」と評価する声明を出していた。
しかし、政権内に立場を得て10ヶ月。アラブ人地域の治安維持のための政策をすすめようとしているが、まだまだ不十分である。また、今回、神殿の丘の問題で、イスラム社会が、いっせいにイスラエルを非難する中で、イスラエルの政権を支持することは難しいだろう。
実際これまでも、イスラエルとの共存を目指すアッバス氏の方針に反発する、一部のアラブ人たちからは脅迫もあったようで、個人的な護衛が必要なほどになっていたのである。このまま、ラアム党が、政権から離脱するのか、戻ってくるのか、もし、離脱したら、ベネット政権は、存続できるのかどうか。
神殿の丘情勢は、イスラエルの政権存続にまで影響を及ぼしているようである。