ニューヨークの講壇から:困難はリバイバルのしるし 2022.1.17

ニューヨーク wiki

ニューヨークでも、コロナ問題は相当深刻で、教会も礼拝をどうするか、牧師たちは頭を悩ませている。よく紹介するマンハッタンのタイムズスクエアチャーチ(TSC)のディレナ牧師によると、ニューヨークの中でも、教会スタッフが、次々に感染し、対面式礼拝ができなくなった教会もあるという。

本当に前がみえない今、ディレナ牧師は、世界が大きく変わる時のことを、アンテオケ教会ができたときのことから語った。それまでの初代教会は、ユダヤ人中心で、ユダヤ教の土台の上に福音が語られていた。それが、やがて、ユダヤ教に関係のない、異邦人に伝わり始めた。そうしてアンテオケでは、かなり大きな教会になっていた。

そこで、エルサレムから様子を見に派遣されたのが、バルナバであった。その時、バルナバは、これまでとは全く違う形で主が働かれているのを目にする。彼はそれを拒否するのではなく、大いに喜んだと書いてある。そうしてそのまま続けるようにと、彼らを励ました。

ユダヤ人からみると、異邦人は、汚れた存在である。しかし、バルナバはそんなことにはまったく揺るがされず、全く新しいものを、主にあるものだと察知して、これを喜ぶのである。このアンテオケで、信者たちはクリスチャンと呼ばれるようになっていく。

今までにない動きが来る。これまでとは違う。それは今までに想像もしなかったような祝福かもしれないということを、よく覚えておくことが必要である。これまでにまして、未知のものを見分ける力、惑わされないで、神の働きかどうか、その匂いをすばやく察知することが必要になってくる。へりくだりと心の柔らかさも必要だ。

また、このアンテオケの教会は、迫害の結果、出てきた教会だった。苦しい時は、何かこれまでになかった新しいことが起きるということの印、リバイバルの印であるとディレナ牧師。

ただし、コロナのパンデミックが、迫害だと言っているのではない。ディレナ牧師は、今後、アメリカでは、特定の信仰を持つことが禁じられるなど、これまでになかったような、厳しい迫害が来ると予想している。しかし、人は反対されると、求めるようになるので、もしかしたら、そうなったら、逆に人々が教会に押し寄せてくるのではないか。だから、これまでにないような困難と迫害。それこそが、新たな時代のリバイバルの印だとディレナ牧師は語る。

ディレナ牧師は、今後10億人が一気に救われることもありうると語る。オンラインの世界になり、10億人が一気に救われるということも全くありえなくもないわけである。ディレナ牧師は、毎回、救いへの呼びかけをおこなっている。オンラインでメッセージを聞いている人が救われるかもしれないからである。

オンラインについては賛否両論あるが、ともかくも、救われるならそれもまた一つのツールということであろう。これもまた新しい時代の新しい現象の一つである。難しい時代に直面しているが、逆に期待して歩んでいきたい。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。