すでに4年半になるシリア内戦問題。ロシアが本格軍事介入し、地上ではロシアとともにイランも公に動き始めて、問題は複雑化を増すばかりである。寒い冬を目前にシリア難民のヨーロッパへの移動は悲惨を通り越している。
28日、ケリー国務長官は、この”地獄”を終わらせなければならないと、外交的解決に向けて、明日から2日間、ウイーンで国際会議(外相級)を行うと発表した。
この国際会議に参加するのは、アメリカとイラン、ロシア、サウジアラビア、トルコ、イギリス、フランス、ドイツ、エジプト、レバノン、EU、この他、中東諸国の外相も参加する予定である。
こうした会議にイランが招かれることは初めてで、シリア問題にイランが大きな役割を果たしていることを国際社会も認めていることを示している。
しかし、シリアの反政府勢力は、イランがこの会議に加わる事で問題はさらに複雑になると訴えている。
www.bbc.com/news/world-middle-east-34663093
<冬目前:ヨーロッパを目指すシリア難民まだまだ移動中>
シリア内戦で、この4年半の間に死亡した人は25万人。難民は国内外を入れて1100万人。シリアだけでなく、難民キャンプのあるトルコなどでも冬は、かなり厳しい。
そのため、シリアからヨーロッパへ逃れる難民の波はまだまだ続いている。トルコからギリシャへ向う難民は1日9000人に上るという。
早くに出発した人々は、すでにドイツに到着し、支援を受けているが、後になればなるほど、難民の状況は悲惨である。
www.bbc.com/newsround/34195449
ところで、ヨーロッパへの難民はシリアだけでなく、アフガニスタンなどからも逃れて来ている。そのアフガニスタンでは、隣国パキスタンとの国境付近で27日、マグニチュード7.5の地震が発生した。BBCによると、この地震で、28日の時点で360人が死亡。7600軒が全壊。
今も10000人近い人々が屋外で過ごしているが、この地域も冬には極寒になるため、このままでは大勢が寒さで死亡する可能性もあるという。テントなど至急の支援が呼びかけられている。
世界は確かにだんだん悲惨になりつつあるようである。。。。