反ネタニヤフデモ:米議会乱入は他人事でないイスラエル 2021.1.11

アメリカの首都で発生した議会乱入事件。イスラエルは決して他人事ではない。国会の警備員はもう以前からこうした事態は想定して備えているという。

www.timesofisrael.com/watching-dc-strife-armed-knesset-guards-say-theyve-long-readied-for-unrest/

今年1月2日、首相官邸前での反ネタニヤフデモをしていた群衆の一部が、警察のバリケードを突破しようとして、警察と乱闘となった。この時、万が一に備え、ネタニヤフ首相とその家族、スタッフは、約40分、敷地内のより安全な部屋へ移動したということであった。

続いて、アメリカでの議会乱入が発生、イスラエルでも報道された後の安息日開け9日には、エルサレムの首相官邸前で数千人が、反ネタニヤフデモを行った。この時には大きな警察との衝突はなかったとのこと。

イスラエルでは、この週末から、コロナに対する厳しいロックダウンが行われてる最中なので、驚かされる。この人々にコロナ対策違反チケットが切られたかどうかは不明。

しかし、イスラエルでは、毎週安息日開けの反ネタニヤフラリーがはじまって26週になるという。こうしたデモには加わらないまでもネタニヤフ首相は終わるべきと考える人々は少なくない。

また、実際にデモにまで出る人々となると、その勢力が、多岐にわたっており、統一性に欠けていることもアメリカと似ている。左派思想や、世俗派で、真剣に政治的な理由で、右派やユダヤ教政党に傾くネタニヤフ首相に反対するグループもいれば、何がいいたいのかわからない宗教がらみのあやしい団体もいる。

通常、反ネタニヤフ首相デモは、エルサレムの首相官邸前広場で行われているが、昨年7月には、クネセト(国会)前広場でも発生した。国会への侵入はなかったが、一部は、警備員エリアにまで入り込んでいた。この時、半裸状態に近い女性が国の象徴であるメノラーの上に上がって、人々の反感を買ったりした。

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ただ、毎回お伝えしているように、こうしたデモは、一部市民だけが行っているものであり、一般民衆は、コロナ対策で必死ということであろう。

しかし、ネタニヤフ首相は、トランプ政権と非常に近い協力関係の中で歩んできたため、トランプ大統領とその政権が、危機的状況にある今、その影響が、なんらかの形でネタニヤフ首相にも及んでくるのではないかと懸念する記事もある。

イスラエルでは、4回目になる総選挙が3月23日に行われることになっている。

石堂ゆみ

石堂ゆみ

ジャーナリスト、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて18年。学校・企業・教会などで講演して15年になります。