先週、イスラエル南部でポリオ・ウイルス、キャリアの人が37人いることが確認され、南部の子どもたちへの生ワクチン接種が始まっていた。
ところが、イスラエルの中央部にある町、ロッドとラムレの下水からもポリオ・ウイルスが検出されたため、厚生省はワクチン接種を南部だけでなく、全国の9才以下の子ども全員を対象に施行する方針に切り替えた。
ワクチン施行は18日から始まることになっている。しかし、親たちの中には、安全性を疑問視する声もある。ワクチンについては強制ではないことと、夏休みで海外に出ている子どもたちも多いので、どのぐらい接種に来るかは不明。
なお、イスラエル人の98%は不活性ワクチン(生でなく抗体をつくるだけ)を受けており、これまでに実際の発症例はない。
<ポリオワクチン>
ポリオとはすなわち脊椎生小児麻痺のこと。日本では60年代に大量に患者が発生し、生ワクチンの一斉投与で流行を押さえた経過がある。生ワクチンは緊急時に使うと効果がある。
しかし、生ワクチンから、少ないが(100~200万人に1人)感染するケースもあり、2012年からは日本でも生ではなく、不活性化ワクチンの接種へ切り替えることになった。