エジプトでは、30日、ムルシ大統領が就任してからちょうど1年を迎える。ごり押しの憲法制定など強引な滑り出しで、国民が最も期待した経済状況も何も変わらなかった。
そのため、エジプトでは30日、カイロのタハリル広場で再び大規模な反ムルシ、大統領選挙やり直しを訴えるデモが予定されている。反ムルシ派は、100万人規模の参加を期待している。
一方、ムルシ大統領支持派も同じ広場で「大統領にはもう少し時間が必要だ。」と叫ぶ対抗デモを行う。エジプトの分裂は深刻で、宗教関係者の間では、内戦になる可能性を懸念する声もある。
タハリル広場にはすでに広場には人が集まり始めているが、今のところカイロでは大きな衝突は発生していない。
しかしこれに先だって27日から28日、ナイル川周辺のアレキサンドリアやポートサイードではムスリム同胞団の事務所が襲撃され、すでにアメリカ人1人を含む6人が死亡。70人以上が負傷している。ポートサイードでも暴力的なデモ行為となっている。
なぜかイスラエルの旗を燃やす行為もあり、イスラエル政府は、イスラエル人はエジプトへの旅行を控えるようにとの警告を出した。アメリカ政府も同様の警告を国民に対して出している。