毒舌?ラピード経済相、野党と激しい論議 2013.4.23

新党「未来がある党」党首で、新しく経済相に就任した政界では新人で若手のヤイル・ラピード氏。政府の膨大な財政赤字解消にむけて、防衛費削減、消費税1%アップ、子供手当の削減などを含む厳しい削減予算案を提出している。

昨日、国会で野党との対決に入った。野党には、古株のユダヤ教正統派政党シャスの議員がずらり。正統派は働かず、兵役にもつかないのに社会保障は受けるという特権を国会で主張してきた人々だ。

正統派家族には子供が多い。今はラピード財務相の子供手当の削減や、正統派の徴兵政策に大反対である。

ラピード氏はつい最近まで人気ニュース・キャスターだった。ゆっくりと嫌みをいう日本の国会と違い、けたたましいヘブル語でまくしたてるように、かなりはっきりと意見を述べる。

「あなた方は、これまでずっとそこに座っていて財政赤字を蓄積してきた。火星にでもいたんですか。まったくあなた方は金のかかる人たちだ。」「あなた方の要求を聞くのはもうあきあきしている。イスラエルはあなた方のものではない。」

「政府は子供たちが飢えることのないようにしなければならない。しかし、一つ言いたいのは、子供たちを飢えさせないようにする組織は”両親”と呼ばれる人々だ。子供を産み出したなら、育てる責任はまずあなた方にある。」

開催中の夏季国会で最もつるしあげにあっているラピード氏。全然負けをとっていないようである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

コメントを残す

*