シリアのサリンガスをどう防ぐ? 2012.12.7

シリアのアサド政権が、窮地に陥り初め、いよいよ化学兵器を動かしている・・サリンガスをすでにミサイル弾頭に装着したもよう・・などというニュースが世界を駆けめぐっている。アメリカのパネッタ国防長官も7日、シリアのこうした動きについて「非常に懸念している」と語った。

アメリカは、アサド大統領に対し、「もしシリアが化学兵器を使えば、軍事介入も辞さない」との強い警告を発している。ロシアは、アサド政権を指示するという点ではアメリカと反目しているが、化学兵器についてはアメリカに同調しているという。

<もしサリンを搭載したミサイルが、空中で迎撃されたらどうなるのか>

もしサリンを搭載したミサイルが、トルコやイスラエルに向けて発射された場合、迎撃ミサイルが空中で破壊することになる。するとサリンは空中でばらまかれるのか!?という疑問がわく。

イスラエルの軍事専門家によると、サリンが毒性を発揮するためにはある程度の濃度が必要になる。最近の迎撃ミサイルは性能が良くなっており、空中高くで迎撃するので、地上に落下するまでに、毒性はかなり下がるはずだとのこと。

<悲惨なシリアの女性たち>

CNNによると、シリア国内にとどまっている女性の多くがレイプの犠牲となり、犠牲者の20%は殺されるか、自殺しているという。家族が武装勢力に捕まって、娘だけおいて行けと言われ、家族全員を助けるために、泣く泣く娘を犠牲にした父親もいる。

シリア難民はトルコだけでも12万人。寒さの中で暖房なし。夏服しかもっていない。病気で死亡する子供も出ている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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