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ガザへ報復空爆実施中
初動では大きく遅れをとったが、以後、イスラエルは、国内に侵入した武装ハマスと戦うとともに、ガザへの容赦ない、激しい報復空爆を継続している。
これまでにガザのロケット弾発射施設、ハマス関連施設なと1000ヶ所以上の地点への激しい空爆を断続的に行っている。
当然ながら、ガザでは相当激しいがれき状態になっており、子供を含む市民たちも犠牲になっている。
ガザ保健省の発表によると、イスラエル軍の攻撃で死亡したパレスチナ人(武装ハマスか市民かは不明)は436人。負傷者は2300人。
イスラエルは、これまで供給してきた電気や水などをストップしており、ガザ内部に様相は想像を絶する。
ハマスを完全撃滅する4段階の流れ:ヤコブ・アミドロール国家治安顧問
これまでイスラエルとしてハマスの認識を誤っていたことを認めた、アミドロール氏は、ハマスはやはり、撃滅しなければならないテロ組織に過ぎなかったという認識のもとに、イスラエルは今、ハマスを完全に撃滅する4段階を見ていると語る。
1)国内のハマスを全滅させる
イスラエル南部でイスラエル軍を手こずらせている武装ハマス軍団は、その後もガザからメンバーを送り続けており、イスラエル軍との激しい戦闘が続いている。
アミドロール氏は、いったんイスラエル領内へ入ったハマスは、すべて撃ち殺してガザへは帰らせないようにする。インタビュー時は、アミドロール氏はこの段階はほぼ完了だと言っていたが、今日になり、ガザからの応援が侵入し続けていることがわかったので、まだもう少し時間がかかりそうである。
2)ガザ内部のすべてのハマス施設を完全に空爆で破壊する
今すでに始まっているが、イスラエル軍は、あらゆるハマス関連施設を破壊する空爆を続けている。これは、次に地上軍が入って、ハマス関係者をすべて撃ち殺す時に、できるだけ危険性を残さないためである。少なくともん1ヶ月、もっとかかると思われるとのこと。
その際にガザ市民が犠牲になると言われると、ハマスは市民を盾にするからしかたがない。市民はハマスを指導者に選んだのだから、彼らにも責任がないわけではないと答えた。
では、人質になっているイスラエル人はどうするのかと聞かれると、「これは戦争だ」として、その人々を優先して作戦を中断するということはないと、厳しい口調で語った。
アミドロール氏は、今重要なことは、人質に関する交渉は絶対に行わないことだと強調した。いかなる犠牲を払っても、ハマスはこの地上から亡き者にすると語った。
3)地上軍侵攻でガザ内部のハマス関係者をすべて亡き者とする
空爆で、危険な要素ができるだけ排除された段階で、地上軍が入り、ハマス関係者をすべて排除する。
なお、イスラエル地上軍の侵攻については、今はまだ確定ではないが、流れからすると、地上軍の導入は避けられないと思うと語った。これには何ヶ月もかかるかもしれないと。
4)ハマスがガザで再建されないようにする
アミドロール氏は、ハマスはもはや、痕跡がないほどに、抹殺することが今のイスラエルの目標であると語る。では、その後、ガザ地区を、イスラエルが占領するのかといえば、イスラエルがその責任を負う義務はないと語る。
ガザには200万人の市民がいる。彼らが自分でよき政府を立ち上げればよいのだと語った。ただその中で絶対にハマスが再建されないようにする。
アミドロール氏は、ハマスの蛮行を世界が見ている。イスラエルが今どんな反撃をしても、文句を言える国はないはずだと語った。
アミドロール氏は、いつもは非常に冷静で、おちついた回答をする人だが、今回は、怒りがその顔にも答え方にも込められていたように思う。