目次
ビルカット・コハニーム(祭司の祈り)
嘆きの壁では、仮庵の祭りの中日にあたる2日と4日午前中に、ビルカット・コハニーム(祭司の祈り)が行われた。とちらも5万人のユダヤ人が、嘆きの壁を埋め尽くした。
祭司の祈りとは、レビ族の一員とされる男性たちが、国を代表して神に祝福を祈るということである。
聖書には、彼らが、わたしの名でイスラエル人のために祈るなら、わたしは彼らを祝福しよう。(民数記6:27)と書かれている。彼らとは、祭司であるレビ族とその子孫たちのことである。その代表として、以下の聖書箇所をチーフラビが、祈りの最後にメロディに合わせて祈る。
主があなたを祝福し、あなたを守られますように。主が御顔をあなたに照らし、あなたを恵まれますように。主が御顔をあなたに向け、あなたに平安を与えられますように。(民数記6:24-26)
イスラエルに一致を呼びかけ
今年は特に、テルアビブで、正統派と世俗派に分かれて、ユダヤ人同士が争うという中での祭司の祈りであった。
正統派グループが、世俗な町、テルアビブで仮庵の祭りのイベントを、正統派としては普通である、間にしきりを置いての男女別席で行おうとして、ユダヤ人同士がつかみ合いの喧嘩になっていた。
またスファラディのチーフラビのラビ・イツハク・ヨセフが、コシェル(食物規定にあった食品)以外の物を食べるとユダヤ人が愚かになるというメッセージを語ったことで、物議をかもしたところであった。
嘆きの壁管理者のラビ・ラビノビッチは、2人のチーフラビも共に立って、5万人に向かって、イスラエルのうちにある争いをあげ、「今日、私たちは、あなたに平安を与えられますようにと祈り、心に天の父なる神からの平和を受け取りました。神が、意味のない争いを取り去り、仮庵の隅々にまで平和を与えてくださるように。」と述べた。