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イスラエルの代表として、ネタニヤフ首相も19日、妻のサラさんとともにニューヨークに到着した。総会でスピーチするだけでなく、並行して各国首脳との会談も予定されている。
その中で注目はバイデン大統領との会談が実現するかどうかである。バイデン大統領は、ネタニヤフ政権が、強硬右派であることと、その政権が、国民の大規模な反対を押し切ってすすめている司法制度改革が、民主主義の崩壊につながる可能性があるという見方をしている。このため、昨年末に政権発足からいまだにまだアメリカに招聘しての会談が実現していない。
今回ニューヨークでそれが実現するかどうかと言われていたが、どうやら日本時間の今夜に行われるもようである。いずれにしてもワシントンのホワイトハウスでの会談ではないので、レベル的には低いということになる。
この他、ウクライナのゼレンスキー大統領、ドイツのショルツ首相、トルコのエルドアン大統領、パラグアイのペナ大統領との会談が予定されている。
興味深いところでは、反ユダヤ主義問題で、前ツイッターのXのCEO、イーロン・マスク氏との会談を行った。
サラ夫人もファーストレディの集まりに出席している。
ドイツのショルツ首相との会談
イスラエルは最近、ドイツに最新迎撃ミサイルシステム、アロー3の提供を開始した。両国の軍事的な協力は良好といえる。両国はまた、イランのテロ活動について、核兵器開発において、イランがIAEAの査察を幅広く受け入れなくなっていることなどについても話あった。
パラグアイのペナ大統領と会談
パラグアイは、イスラエルと国交を締結してから今年75年になる。今年中に、大使館をエルサレムに開設するとイスラエル政府に伝えている。これにともない、イスラエルもパラグアイの首都アスンシオンに大使館を開設する予定である。
ウクライナのゼレンスキー大統領と会談
ゼレンスキー大統領は、クレバ外相と、ヤルマク参謀総長という少ない一行だったが、ネタニヤフ首相一向は大人数だったので、ゼレンスキー大統領は「高くつきましたね」と言ったという。すると、イスラエルのエルダン国連大使は、「多くの人が参加したがったので」と返していた。
שאלתי את זלנסקי בפתח פגישתו עם רה"מ נתניהו למה הוא מצפה מישראל. הוא השיב: "להרבה" pic.twitter.com/NbzOMA8ERo
— Barak Ravid (@BarakRavid) September 19, 2023
その後、ゼレンスキー大統領はネタニヤフ首相と二人で15分の会談の時をもった。ゼレンスキー大統領は、イスラエルにもっと軍事的な支援を要請していると考えられるが内容は明らかにはされていない。
イスラエルは今も、ロシアとの関係(イラン問題においてロシアの支援を必要とする)を重要視することから、ウクライナへの全面的な支援は表明していない。人道支援にとどめている。このため、ネタニヤフ首相は、今回もゼレンスキー大統領からのウクライナ訪問へのリクエストを受け入れなかったとのこと。これについては、前のベネット首相、ラピード首相も同じ方向であった。
トルコのエルドアン大統領との会談
両国首脳は、関係が改善に向かっていること。これからも貿易、経済、エネルギー問題(ガス)で、話し合いを継続していくことで合意した。
またエルドアン大統領は、イスラエルとサウジアラビアの国交を目標に、パレスチナ問題の仲介に名乗りを上げている。少し前まで、エルドアン大統領は、かなり明確にハマスを支援していたので、この方向転換はこれいかに、どこまで信用できる?という感じではある。
www.timesofisrael.com/netanyahu-discusses-potential-saudi-deal-in-first-ever-meeting-with-erdogan/