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ナブルス近郊でイスラエル兵また1人死亡
ジェニンで大規模なイスラエルの攻撃が行われた翌日6日午後、もう一つの大きなパレスチナ人の町ナブルスに近い、ユダヤ人入植地ケドミム付近を怪しい車が走っているとの通報があった。
捜査に出たイスラエル軍部隊が、その車を止めて尋問しようとしたところ、中からパレスチナ人が拳銃で発砲し、イスラエル兵1人が重傷となり、救急車が来る前に死亡した。
パレスチナ人はその場から逃げようとしたため、イスラエル軍が追跡、射殺した。この間、ケドミムでは、家から出ないようにとの警報サイレンが鳴らされる事態となった。
死亡したイスラエル兵は、シュロモー・ヨセフ・アミール軍曹(22)。ユダヤ教の葬儀は早い。アミール軍曹は、この翌日の安息日が始まる前の7日午前中に、すでにエルサレムの戦死者の墓地、ヘルツェルの丘に葬られた。葬儀には数百人が集まっていた。
アミール軍曹は、戦いに真っ先に出て行こうとする兵士だったという。この日も、帰宅してもよいとされていたところ、志願して、この日の戦闘に加わっていたという。上官は葬儀で、そのことに触れ、敬意を表すると語った。
母親のオーリーさんは、「私の心は、息子が死んだことを信じようとしていない。」と語っている。
国のために戦死した兵士たちを葬るエルサレムのヘルツェルの丘では、5日にダビッド・ヤフダ・イツハク軍曹を葬ったばかりだった。そのわずか2日目に、2人目の兵士を葬ることとなった。
www.timesofisrael.com/always-first-to-volunteer-soldier-killed-in-west-bank-shooting-laid-to-rest/
死亡したパレスチナ人も、まだ若すぎる19歳のアフマド・ヤシン・ガイダン。
The terrorist responsible for the deadly shooting attack in Kedumim today has been identified as Ahmed Yassin Ghaidan. Hamas's military wing claimed responsibility for the attack. t.co/lyJxX9Iqos pic.twitter.com/jZTUY6Ilgl
— Israel War Room (@IsraelWarRoom) July 6, 2023
この事件については、ハマスが犯行声明を出し、「ジェニン侵攻への反発だ」と表明した。また、ネタニヤフ政権の宗教シオニスト党スモトリッチ氏の自宅が、ケドミムにあることから、「スモトリッチの家にもう少しでたどりつくところだった」と脅迫も付け加えた。
ナブルスへ侵攻:パレスチナ人2人死亡
シンベト(国内対テロ治安組織)が発表したところによると、アミール軍曹が殺されやすぐあと、イスラエル軍は、ナブルスへ侵攻を開始。5日のハル・ブラハで、警察車両に対する銃撃(被害はなし)を行ったパレスチナ人2人の逮捕を試みたが、銃撃戦となり、パレスチナ人2人が死亡した。
2人は、パレスチナ過激派組織PPFに所属するハムザ・マクブル(32)とカイリー・シャヒン(34)だった。
ジェニンの大規模侵攻で、20人近い武装勢力が逃亡したとみられていることから、イスラエル軍は西岸地区各地で、捜索活動と継続している。
石のひとりごと
アミール軍曹の輝くような笑顔をみると、家族や友人、部隊で日々をともに過ごした友人たちの喪失の大きさはどれほどのものかを思わされる。特に母親にとって、22歳になった息子がもう2度と帰ってこないということをいったいどう受け入れたらよいのかと思う。
イスラエルという国が存在するために、ユダヤ人たちが払っている代価は半端ないということを知らなければならない。
一方で、パレスチナ人も19歳や20歳代の若者が次々に死んでいる。アミールさんを殺したアフマドもまだ19歳。こちらも深い悲しみの中にいる母親がいるはずだ。互いに全く知らなかった2人が殺し合いになっていることに何か意味はあるのか。サタンが次々にまだ救われていない若者を奪っている昨今である。とりなされたし。