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オデーサ地域アパートへミサイル攻撃
1日明け前、ウクライナ南部の港湾都市オデーサ地域の9階建てアパートに、ロシアによるミサイルが直撃。子供2人を含む少なくとも18人が死亡、30人が負傷した。ビルは破壊され尽くした様相である。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ東部での制圧を優位に進めており、まだ戦いを終える様子はない。そうした中で、11月のG20に出席する意向を表明。G20は、ロシア抜きではありえないと言っている。
しかし、アメリカなどは、G20にゼレンスキー大統領を迎えてロシアは出席させない意向である。
こうした中、30日、議長国であるインドネシアのジョコ大統領が、モスクワのクレムリンで会談した。
ジョコ大統領は、この時、ゼレンスキー大統領からの手紙をプーチン大統領に手渡したと言っている。11月のG20をめぐって、インドネシアがロシアとウクライナの仲介に意欲をみせていた。
www.nikkei.com/article/DGXZQOGN30F0Q0Q2A630C2000000/
18人の死亡が明らかになったオデーサへの攻撃は、それからわずか数時間後ということである。
G20に出席すると言いながら、18人以上もの人々の命を奪うとは、本当に理解不能だが、この攻撃はまた、NATO首脳会談がロシアへの対立意識を鮮明にして、閉幕した直後でもあった。プーチン大統領の返答のようでもある。
NATO首脳会議閉幕:新たな冷戦ドクトリンの始まり
6月28―30日、今、ロシアが敵視しているNATOの首脳会談が、スペインのマドリードで開催され、今後10年の戦略概念が話し合われた。
この会議で、ロシアとの連携という幻想は捨てる、つまりロシアを敵対国と認識することが確認されたとのこと。
さらに、有事の際(つまりロシアなどから加盟国への攻撃)
に動ける部隊を7倍のすることや、東部にアメリカ軍の司令部を情勢つするなど、本格的なロシアとの対戦に備えるかのような体制が発表された。
また、北欧2国(フィンランド、スウェーデン)の加盟に向けた手続きを開始することとなった。ファイネンシャルタイムスの記事を載せた日経新聞は、「冷戦期のドクトリン復活」と伝えている。
www.nikkei.com/article/DGXZQOCB010X40R00C22A7000000/
オデーサへの攻撃は、こうした動きの直後に発生したということである。プーチン大統領からの返答のような感じである。
なお、今回は、中国の脅威にも備えるなど他の課題もあったころから、加盟30カ国の他、日本、オーストラリア、ニュージーランド、韓国と、NATO加盟予備軍のスェーデンとフィンランド、ジョージアも参加していた。
なんとも、第三次世界大戦勃発前のきな臭い感じに、底知れぬ不安を覚えるところである。