14日、イスラエルにEUのウルズラ・フォン・デア・ライデン委員長が訪問。ベネット首相と会談した。
しかし、委員長と同行してきたジャーナリストのうち、4人がアラブ人で、厳しいセキュリティチェックを拒否したため、一時、ベネット首相との会談はキャンセルという事態にまでなった。しかし、なんとか会談にまで持ちこめたとのこと。
ライデン委員長は、ヨーロッパで、ウクライナ問題でエネルギー危機が予想される中、エジプトを経由して、イスラエルからの天然ガス供給への強力に期待すると述べた。ベネット首相は、これを快く受け入れると返答した。一方、ベネット首相は、イランの問題についても、世界が協力する必要性を強調したとのこと。
ライデン委員長は、パレスチナ自治政府も訪問。シャティヤ首相と会談し、ここ2年以上、停止していた、自治政府への経済支援をまもなく再開すると約束した。
ところで、ハイファ沖の天然ガスについて、レバノンとの衝突が問題になっていたが、14日、アメリカのこの件の担当、アモス・ホフステイン氏が、ベイルート入りした。
結果、レバノンは、主張していた排他的経済水域のライン(ライン29)をあっさりと撤回。問題となっていた、カリシュの油田に関する主張は取り下げるとした。しかし、その代わりに、別のカナ油田への完全な権利を認めてほしいと要請を出したとのこと。
イスラエルとレバノンは2016年の戦争以来、その国境を国連が監視、管理するところとなっている。したがって、レバノンとイスラエルが直接交渉することにはならないのだが、とりあえずは、一旦落着というところか。
ベネット首相は、レバノン政府指導部について、国民が、非常に厳しい経済情勢にある中で、それに対処するより、外交活動に力を入れていると非難した。