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イランとイスラエルの間では、実際には、すでにサイバー攻撃やドローンによる攻撃の応酬が続いている。シリア領内では、イランの武装勢力が進出しているので、これを叩く作戦が、最近は頻回になってきている。
イスラエルからダマスカスへ弾道ミサイル?
16日夜、シリアのメディア、SANAが伝えたところによると、ゴラン高原から発射された、イスラエルの地対地弾道ミサイルが、ダマスカス南部に着弾。親イラン武装勢力がいるシリア軍基地が破壊された。今月に入ってからのダマスカス近郊への攻撃はこれが2回目とのこと。
1回目は2月9日で、この時は、シリア兵1人が死亡。シリアからの反撃のミサイルが飛来して、迎撃ミサイルがイスラエル北部でこれを撃墜した。この時イスラエルのアラブ人地域、ウム・アル・ファハムの周辺でサイレンが鳴る事態となったが、負傷者はなかった。
こうしたやりとりは、時々発生しており、もはや珍しいことではなくなっている。
www.timesofisrael.com/israel-said-to-target-army-base-near-damascus-used-by-iranian-forces/
ヒズボラが最新ドローン製造を誇示
18日、ヒスボラが、新型のドローン“ハッサン”をイスラエル上空、国境から70キロ内部まで飛来させ、40分後、無事レバノンへ帰還したと発表した。イランはこれを大きく封じていたとのこと。
これに対して、イスラエル北部では市民に対してサイレンが鳴らされた他、アイアンドーム迎撃ミサイルが反応。イスラエル空軍がスクランブル発進していた。しかし、ドローンが果たして本当にレバノンへ帰還したのか撃墜されたのか、またそれがヒズボラからのものであったかどうかも、IDFは明らかにしていない。
ヒズボラのドローンが、イスラエル領内に入ってくるという事件は、最近、頻発しており、この前日にもレバノンから飛来したドローンが撃墜されていた。しかし、今回のドローンは、いつもより深刻に受け止められているようである。
もしかしたら、イスラエルがキャッチできなかったかもしれないことと、これに先立ち、ヒズボラのナスララ党首が、ヒズボラが独自にUAV(無人航空機)の製造に着手したと言っていたからである。 この時ナスララは、イスラエルが湾岸諸国と提携を進めていることに反発を表明していた。
ヒズボラは、この他にも、イスラエルに向けたミサイル15万発を保有しており、これに数百のドローンが加わると非常に危険な状況になる。
www.jpost.com/middle-east/article-697004
イランが新型ミサイルをイラン国内で製造し、ヒズボラもレバノン国内で、最新式のドローンを製造すると言う。いずれも標的はイスラエルである。いったいなにが、彼らをそこまで、執念のようにイスラエルを憎ませるのか。
イスラエルから、国として、大きな被害を受けたわけではないので、これは、もうイデオロギーの世界であり、聖書的にみれば、聖書の神に属する勢力と、その反対の勢力の対立と考えるしかないのではないだろうか。