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コロナに負けない:イスラエルの子供サマープログラム
日本でももうすぐ夏休みに入る。コロナ禍ではあるが、各地で、それぞれの夏休みの子供プログラムが計画されていることと思う。イスラエルでは、一足早く、6月30日から、幼稚園(40万人)、小学校(90万人)から高校までが、夏休みに入った。新学期は8月27日から。
しかし、イスラエルでは現在、ワクチンをしていない子供達の間で、感染が拡大しており、子供と教師122人が感染するというクラスターも発生した。6月30日の時点で、新型コロナに感染している子供たちは900人。13000人以上の生徒と教師、その家族が隔離に入っている。
子供達へのワクチン接種を急ぐ一方で、政府は、今週中にも、あらたな感染予防対策を発表すると言われている。
www.timesofisrael.com/liveblog_entry/thousands-of-students-in-quarantine-as-summer-break-begins/
こうした中なので、変更はありうるが、現時点では、イスラエル全国で20のサマーキャンプ(泊まりがけ)が計画されており、9000人が参加するとみられている。
その種類は、ユダヤ教的なもの、世俗的なもの、ヘブライ語、アラビア語と様々である。プログラムは、音楽、アート、スポーツなど様々。参加費は、なかなかの高額であったと記憶している。2ヶ月もある夏休みは、働く両親にとってなかなかの苦難なのである。
www.timesofisrael.com/israeli-schools-are-out-for-the-summer-time-for-sleepaway-camp/
メシアニック教会のエルサレムアッセンブリーでも、サマースクールが始まった。50人ぐらいの子供たちが教会に集まって、様々なプログラムを楽しんでいる様子が届いている。
なお、イスラエルの気候は、今は雨はまったくなし。気温は、エルサレムで19-28度。テルアビブは25-30度。ガリラヤ湖周辺は、低地であるため、24-37度と高い。死海は、30-36度。
ガザの子供たちは恒例の軍事訓練
ガザでは、今年もハマスが、「自由のパイオニア」と称する子供夏休みキャンプを実施している。子供たちは、イスラエルは憎むべき存在であり、イスラエルとの戦いは正当なジハード(聖戦)だと教えられ、イスラエルと戦うための様々な軍事訓練が行われている。
www.timesofisrael.com/at-annual-summer-camps-hamas-trains-kids-to-fire-guns-kidnap-soldiers/
訓練の中には、ゲームセンターのような、ビジュアルのセッティングで、神殿の丘で、イスラエルの治安部隊を狙い撃ちするという訓練もあるという。
Hamas “Pioneers of Liberation” Summer Camps Promotional Video: Teen Campers Use Simulators to Practice Sniper Shooting and Anti-Tank Missile Launching #Hamas #Gaza #terrorists #child_indoctrination pic.twitter.com/LuazaeQln0
— MEMRI (@MEMRIReports) June 27, 2021
石のひとりごと:なんとも不条理な・・終わりなき戦い
5月の11日間の戦闘で、ガザ地区は、破壊も激しく、悲惨な状態になっているはずである。外国から市民への現金をもらうというような中でも、こんなキャンプを今年も実施しているということである。
敵の中の敵であるイスラエルが、自分たちの市民の生活費を世界に懇願していることに反発がないというのは、どうにも理解に苦しむところである。
しかし、ハマスとしては、ガザを破壊したのはイスラエルであるのだから、回復のための資金をイスラエルを通してもらっても当然ということなのだろう。市民も、この状況に、もはや抵抗がないように見える。
しかし、そのガザの破壊を招いたのは他でもない。最初にイスラエルを攻撃してきたハマスである。攻撃して反撃され、外国からの支援で立ち直る。また攻撃して反撃され、外国からの支援で立ち上がる。これがガザの問題の終わりなき繰り返しなのである。
ガザでは、イスラエルと戦うというのがノーマルであり文化になっている。市民もそれに慣れてしまっているのか、もはやあきらめているのか・・・。妙な話だが、ハマスと今のガザ地区は、イスラエルという敵の存在に支えられているようでもある。
この悪循環をどう脱出するのか。ベネット新政権は、ハマスへは攻撃、市民へは現金と舵を切ったようだが、これがなんらかの功を奏することがあるのかどうか・・
根本的な解決はないにしても、とりあえずの平穏は維持でき、人質を取り返すことができれば、それでよし、というところか。