中央統計局によると、今年2期目のGDP(国民総生産)は、さらに7.8%下がって、28.9%とこの45年で最低を記録した。個人消費の冷え込みも大きく、43&の減少、輸入は41%減少であった。
失業率は、5%であったのが突然26%にまで上がったが、今は、21%で、失業者は88万2000人。インバウンドの観光業が停止したままなので、ネタニヤフ首相は、雇用促進のためにさらに85億シェケル(2550億円)と、3億シェケル(90億円)をホテルの救済にあてると発表した。
これを受けて、野党未来がある党のヤイル・ラピード氏は、ネタニヤフ首相のコロナ対策が失策であったことの結果だと非難した。
3−4月に比べて、通りには、マスクをした人々が普通に歩いているし、ガリラヤ湖のホテルも、海外旅行に行けないイスラエル人旅行者でけっこう予約はいっぱいだとのことであった。
<回復には5年はかかる?:経済省のシビアな見通し>
イスラエルの経済省は、2020年から2023年までの側近3年間の予想として2パターンを考えている。
①コロナをコントロールできるようになり、経済が回復に向かう。②コロナによる死者が増えて、ロックダウンを余儀なくされ、経済が再び悪化する。
①の場合、GDPの低下は、2020年には5.9%。つまり、これからの半期で、今の−7.8%から回復するということである。続く2021年は5.7%となり、失業率は9.7%にまで回復する。
②の場合は、新たなロックダウンで失業率の回復は15%でとどまる。2020年のGDPの下げ幅は、−7.2%で、若干の回復にとどまり、2021年の回復は2.2%のみ。こうした流れから、イスラエルの経済省は、経済の回復には最低5年はかかると予測している。
www.timesofisrael.com/israels-virus-battered-economy-sees-sharpest-contraction-in-45-years/
*世界と日本のGDP下げ幅
日経新聞によると、今年上半期のアメリカのGDP下げ幅は32.9%、イギリス60%、ドイツ30%
日本のGDP下げ幅は、−27.8%で戦後最大を記録した。リーマンショックの時は、17.8%であったとのことで、今回がどれほど深刻かを表している。日本の場合は、今後のデジタル化が鍵とされる。
www.nikkei.com/article/DGXMZO62700900X10C20A8EE8000/
<反ネタニヤフ首相デモ:エルサレムで8週間目>
新型コロナ対策で失敗したとして、エルサレムの首相官邸前はじめ、各地で反ネタニヤフ首相デモが行われてきたが、この土曜にもエルサレムではデモが行われた。今週も10人が、警察に暴力を振るったとして逮捕された。
UAEとの国交正常化については、国民の80%が支持すると答えている。ネタニヤフ首相の支持率も若干、上昇したと地元メディアは伝えている。