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新型コロナの侵入予防:13カ国を隔離対象に
イタリアで新型コロナの感染が急速に拡大。その他のヨーロッパ諸国にも拡大し始めている。これを受けて、イスラエルは4日、中国、マカウ、香港、シンガポール、タイ、韓国、日本、イタリアに加え、フランス、ドイツ、スペイン、オーストリア、スイスから帰国するイスラエル人は、ただちに14日間の自主隔離に入るよう指示した。
これらの国から来る外国人については、14日間確実に自主的に隔離できるという保証を提出しない限り、イスラエルへの入国を許可しないとしている。観光客は実質、入国できないということである。イスラエルのエルアル航空は、3月からテルアビブ・東京間の直行便を就航する予定であったが、4月11日に延期された。
アメリカでも感染者は急速に増えているが、まだ隔離政策の中にはあげられていない。アメリカとイスラエルの行き来は相当な数になるので、もし隔離政策にアメリカが加えられた場合、相当な混乱が予想される。
イランでは新型コロナによる死者が、3月4日現在、過去2週間の死者が77人と、感染が急速拡大している。このため、この2週間の間にイランと、イラン人が出入りしているとみられるイラク、シリア、レバノンへ行っていた人は、上記以外の国民でも、イスラエルへの入国は拒否される。
急速に感染が進むイランでは、金曜礼拝の禁止や、過密であるとされる刑務所から、収監者3分の1にあたる5万4000人を釈放したとの情報もある。現在、シリア難民に、新型コロナが感染しはじめることが懸念されている。戦争で、医療システムが欠落しているからである。
国内自主隔離最大10万人か
前回の記事以降、イスラエルでは、イタリアへ行っていた人や、その人々の接触した人からあらたに3人の陽性が出て、現時点で、国内感染者は15人となった。今の所、重症者はでていない。
国内での自主隔離者も拡大している。今週、数千人が入るスタジアム着ていた観戦者から新型コロナ陽性が出たことから、保健省は一時1000人に隔離を言い渡したが、後で、詳しく分析し、スタジアム全体ではなく、関係したエリアの人々最終的に77人が隔離の対象とされた。イスラエルのあわてぶりがわかる。
イスラエルでは多くの国際カンファレンスが開催されるが、保健省は、5000人以上のカンファレンスは中止。海外からの帰国者を含む集会は、どの国からの帰国であっても100人以上は禁止とされた。
イスラエルでは、3月にプリムの祭りがあり、エルサレムでは、エルサレムマラソン他、多くのフェスティバルが予定されている。それらが全部キャンセルになる可能性があるということである。
www.ynetnews.com/article/rJu00vt64I
学校関係では、これまでに高校生や小学生など1150人が、様々な理由で、自宅での隔離を指示された。
帰国後の自宅での自主隔離を指示された国の数が増えたこともあり、イスラエル国内で隔離される人の数は最大10万人に及ぶとの見方もある。
ネタニヤフ首相は、互いの握手も控えるようにと述べ、「我々はここ100年でもっとも危険な疫病に直面している。」として国民に理解を求めた。
www.jpost.com/Breaking-News/Three-new-cases-of-coronavirus-announced-in-Israel-619680
メズザへのキスも禁止:ユダヤ教チーフラビ
ユダヤ人の家の戸口のかもいには、メズザとよばれる小さな細長いものが設置されている。その中には、聖書の申命記6章から「聞きなさい。イスラエル。主は私たちの神。主はただひとりである。」(シェマー)と書かれたものが入っている。
ユダヤ人たちは、これに触れ、時にキスをしてから家に入る。しかし、新型コロナは、粘膜から感染するといわれていることから、エルサレムのダビッド・ラウ・アシュケナジー・チーフラビは、メズザへのキスはもちろん、触れることも避けるようにとの指示を出した。
若干、悲しい感じもするが・・・
www.jpost.com/Israel-News/Chief-Rabbi-of-Israel-Due-to-Coronavirus-stop-kissing-the-mezuzah-619753