避けられない削減予算 2013.3.28

トルコへの賠償金を支払うイスラエルだが、台所事情はかなりきびしい。

新しく財務相に就任したヤエル・ラピード氏(未来がある党)によると、イスラエルの財政は、慢性的な支出超過と税収が目標に達しないなどで、昨年度の赤字はGDPの4.2%にのぼった。今年の予算案において、140億シェケル(3500億円)を捻出しなければならなない。

「思ったよりひどい」とは、財務相に就任早々のラピード氏のコメントである。過ぎ越しの休暇が終わるとすぐに予算案を提出することになっているラピード氏は、「市民からの批判は受けるだろうが、国のため厳しい削減予算になるだろう。」と予算案作成に取り組んでいる。

<個人的にも借金はあたりまえ?>

国もそうだが、多くのイスラエル人も銀行に赤字を抱えている。エルサレムポストによると、統計のために抽出されたイスラエル市民500人のうち、5人に1人が銀行に慢性的に赤字を抱えているという。

このうち69%は、チャリティよりも経済の運営の仕方を教えてほしいと答えている。多くのイスラエル人が、買う前にいくらあってどこまで使えるかと考える計画性がなく、経済観念が弱いのである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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